地下
時間があんまり取れてないので変に章で区切っちゃう癖があります
「そういえば、自己紹介が遅れました。わたくし宇宙喫茶パぺブルを経営している、テスモ・ズエントと言います。私とあなたの関係は弟子と師匠なので、私のことをマスターと呼ぶように。」
「はい、マスター!あ、あと私の名前は、出倉桃子って言います。これからお願いします。」
そう言うと、彼は少しうつろな表情をし、「やっぱりそうか」と小言をこぼした。
「マスター、質問がいっぱいあるのですが。まずなんで日本語を話せるんですか。」
「いい着眼点ですね。それは、私たちは言葉で会話しているのではなく、意識で会話してるんですよ。
もう少しわかりやすく説明すると、例えば、コーヒーという言葉があるとします。コーヒーと言われて、その言葉が理解できれば。コーヒーの情景やイメージが浮かんできます。でも今私たちはその言葉を理解することを省略して、イメージそのものを相手に直接伝えているのです。考えたことをそのまま伝える。ある意味、行動や物を表現できる写真を相手に送っているような感じですかね。」
いまいち、馴染みがないのでパッとは理解はできなかった。でもそういうもの。としてみるしかないのかもしれない。
「じゃあ!次に、マスターはずっとこ……」
「それは、あなた自身が見つけるものです。さあ、仕事を始めましょうか。細かいことを気にしては何も進みませんからね。」
食い気味に、話を終わらせた。少し私の顔を注視しないように、言った。
恐らく、何かがあるのはわかる。でも聞いてはいけないと。自分の良心が問い詰めるのを止めた。
マスターはカウンターの内側へ来なさいと、スイング式のドアを手で止める。
「ここがいわゆるカウンター。ここで料理や飲み物を淹れたりなどする場所です。」
そうすると少しかがんで床に隠れていた扉を開ける。
「これから地下へと向かいます。足元をお気をつけて。」
地下!?と聞いて私は心底わくわくした。
少し長いはしごを降り終えると。そこにあったのは、床と天井が鏡になっている少し大きめの倉庫のような円形の空間と、それを囲むように私たちに向く6つの扉だった。
「どうですか。ここの景色は、すごいでしょう。あなたはどう感じますか。」
「まるで、空間も時間も何もなく。ただ私だけいる気がします。」
そういうとマスターは上に映るただ一人の私を見ながら、ニコッと微笑んだ。




