表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

1/31

『過去』

 ――申し訳ありませんが、私は「性的なおもちゃ」ではありません。

 そういう目的のために、造られたものではないのです。


 私は「物語を語る」ように造られたものですから、物語ることしか出来ません。ことしか、というのは言い過ぎですね……例えば話し相手にもなれます、料理なども簡単なものなら作れます。


 しかし出逢ったばかりのあなた様と、一つのベットに共に寝て、あなた様を()()などとは……! 不可能です、私にはとてもそういう真似は出来ません!


 誓って言いますが、私は「大人のおもちゃ」ではない……そのような目的のために、造られたものではないのです。どうか「物語れ」とだけ、お申しつけを願います。されば一千、一万もの物語、この口で語ってさしあげましょう……。


* * *


 目の前の人物がいまいましそうに舌打ちをする。その人物の手ぶりに従い、かたわらの家臣が無言で立ち上がる。振りかぶられる大きな刃物、目にもまぶしい銀の光……ざん、という世にも不穏な音がして、視界が()()()断ち切られ、暗く暗く、くらくなった――。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ