【完結】『首だけの語り部』の物語～愛しい機械人形の『忘れられない想い出のひと』は、俺のひいじいちゃんのひいじいちゃん～

彼はとても美しい。
青い絹糸のような長髪、宝石のように青い瞳。――でも、首から下がない。美しい首だけの存在だ。

彼は機械人形だ。俺の「ひいじいちゃんのひいじいちゃん」の造った、美しい語り部のからくりだ。

もうとっくにこの世を去った「博士」のことを語る時、彼は嬉しげな瞳をする。目の前にいるのは俺なのに、彼の目は遠くを見ているようで……、

――俺は、「ひいじいちゃんのひいじいちゃん」を、一生超えられないのだろうか？

※話の流れとしては「完結」しましたが、１０万文字を目安に『＊昔話』を追加していこうと思います。