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勇者さま! 勇者さま! 個性的なお仲間はお好きですか?  作者: 黒玲白麗
第一章『始まりの街 アスタート』編
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06 ルノ、ノルンと朝ご飯を食べる

 俺はルノ。今さっき知り合った、いや正確には昨日の夜に会った子供、ノルンと一緒に朝ご飯を買いにアスタートに向かっている。


 今、辺りはとても静かだ。昨日の耳を塞いでも聞こえて来る様な賑やかで活気のある声は嘘の様に聞こえない。そんな事を考えているとノルンが話掛けてきた。


「お兄さん、今何にも聞こえないね?」


「そうだなノルン。たぶんみんな寝てるからだろう」


 するとノルンは首を傾げながら、


「何でみんな寝てるの? お兄さんと私は起きてるよ?」


「そうだな、きっとみんな昨日騒ぎ過ぎて疲れて寝てしまったんだろう」


「そっか〜」


 ノルンはそう言いながら、にぱ〜という効果音が似合う様な満面の笑みを浮かべている。ふぅ〜ヤバい。可愛すぎる。


 だってノルンの見た目は、絹の様な綺麗な白髪を首ぐらいまで伸ばており、髪型は少し長めのショートボブみたいで、綺麗な鼻筋にクリリンとした宝石の様な綺麗な紅い瞳。そして肌は雪の様に真っ白だ。身長は大体105cmくらいだろうか? 歳は4〜5歳くらいにみえ、性別は見た感じ女の子だ。


 そんな子が俺を下から見上げながら満面の笑みをうかべている。はぁ〜。やっぱり可愛いすぎ‼︎ 


 あっ、ちなみに俺はロリコンでは無いのであしからず。俺はノルンをじーとノルンを見ていると、


「? どうしたのお兄さん?」


 とノルンが言ってきた。どうやら視線に気付いたらしい。


「何でもないよ」


 とノルンに返事を返す。っとそういえば話がだいぶ脱線してしまったが、さっきもいったがこんなに静かなのはやはり今はだいぶ時間が早いからだろう。


 まぁ時間帯は早朝に当たるしな。でもよくよく考えたら今の時間にやっている店ってあるのか? なんか勢いと気分でノルン誘っちゃったけど、もしどこもやってなかったらめちゃくちゃ気不味いじゃん。ノルンなんかご飯って言ったら目を輝かせていたからな〜。


 と考えながら歩いていると見覚えのある門の関所に着いた。そう昨日も通ったアスタートの関所だ。関所を見てみると、さすが門番。早朝なのに、昨日と同様に関所の前に立っていた。

 

 俺は門番にカードを渡す。門番は俺のカードを魔道具に入れて俺の身分を確認するとカードを返してくれた。門番は昨日と同じような質問をしてきた。


「何の予定で?」


「朝ご飯を買ってから冒険者ギルドに向かおうと思いまして」


「そうか。ちなみそこのお嬢ちゃんは?」


「この子は、親戚の子で妹みたいな者です」


 門番は俺とノルンをジロジロ見て来るが暫くして


「通ってよし!」


 と言われた。中々無茶な嘘だと思ったが、案外だませるもんだな。と思いつつアスタートの門をくぐり、大通りを歩いてゆく。


 しかし先程の予想通り昨日みたいに出店は見る限り何処も開いていなかった。ノルンにご飯を食べさせてあげると言ったのにどうしようかと考えていると美味しそうな匂いが漂ってきた。


 俺はその匂いを辿っていくと小さな民衆食堂みたいな店があった。どうやら匂いはここからするみたいだ。一応やっているか見てみるとドアに下がっている木の板に営業中と書かれていたので俺とノルンは店に入ってみる。


 店の中は普通の食堂といった作りだ。奥のカウンターに店主らしき人物が見える。他の人は見えず、どうやら客は俺とノルンだけみたいだ。俺とノルンは店のカウンター席に座った。


「らっしゃい」


 店主はそう言ってメニュー表を渡してきた。


「どうも」


 俺はメニュー表を受け取ると早速メニューを見る。どれどれ? ミノタウロスのソテーに、オークの角煮。なるほどまだ魔獣をあまり食していない俺にとって食べてみたいメニューだけど今日はノルンもいるから、普通のメニューにしておこう。


「すみません。鶏のクリームシチューを二皿ください」


「パンはつけるか?」


「はい。お願いします」


 と店主に注文をする。しばらくするど店主がシチューとパンを持ってきた。見た感じシチューの方は、ブロッコリーや人参、じゃがいも、鶏肉などの入ったオーソドックスなシチューだ。パンもあまりしぼんでない事から焼いてからそう時間が経っていないパンだと思われる。

 

 さて頂くか。俺は胸の前に手を合わせて、


「いただきます」


 という。するとノルンも俺を真似をしたのか手をパチン! と合わせて、


「いただきます」


 と言った。じゃあ食べるか。まずシチューをスプーンで掬い、一口食べてみる。すると牛乳のまろやかな甘みと一緒に煮込んだ具材の旨みが溶け出していてとても美味い。


 パンももっちりしておりとても柔らかく、小麦の香りがしていてこれまた美味い。


 俺はそのまま勢い止まらず最後まで凄い勢いで完食してしまった。こんなに美味いシチューを食ったのは生まれて初めてだ。ノルンの方を見てもノルンも満足げな表情でシチューを完食していた。たまたま早朝にきた店があたりで俺は少し気分が良くなりながら、店主にお金を払い店を出た。う〜んなんか得した気分!


 さて腹一杯食ったし、ノルンに話でも聞くか。俺はそう思い、ノルンと一緒に最初の森に戻っていった。

 黒玲白麗です。ノルンちゃん可愛いです! 私もノルンちゃんみたいな妹が欲しい今日この頃です。さて次回はルノがノルンちゃんに話を聞きます。

 次回、07 ルノ、ノルンに話を聞く です。

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