表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<R15>15歳未満の方は移動してください。

ななぐさの語り種

黄氏の問い

掲載日:2017/08/08

ななぐさの語り種シリーズです。

世の中の不条理をあげれば、枚挙に遑がない。

そして、僕に関することはその最たるものだと思っている。


誰も僕の指示に従わない。

この国の偉い人たちから、仕事を任されているこの僕を、みんな簡単に無視する。

そもそも、僕は必要とされているのかもわからなかった。


隣の部屋には、僕のいるべき場所も用意されていない。

兄さんと弟は、隣の部屋にきちんと椅子が用意されているのに……。

座ったところは見たことないけれど……。

それでも、あるだけ羨ましかった。

兄と弟に挟まれた僕は、今日もみんなに無視されている。


確かに、兄さんは厳格な人だ。

みんな兄さんのいう事には従う。

たまに兄さんのことを無視する人もいるが、その人たちはそれ相応の報いを受ける。

社会的に抹殺されることもあるようで、兄さんは僕にとって、あこがれの人だった。


弟は命令しているように思われているが、それは誤解だ。

弟は、命令しない。

ただ、許している。

だから、弟は自分のいう事を聞かなくても、それはそれでいいという姿勢だ。

全てを許す優しい弟だ。


そんな二人に挟まれた僕は何なのだろう。

厳しい兄と優しい弟。

優しくもなく、厳しくもない。

僕は中途半端だった。

そして、そんな僕の指示には、だれも従わなかった。


みんな僕を誤解しているのもいけない。

僕はどちらかというと兄さん寄りだ。

基本的には許可していない。やむを得ない時だけだ。

そもそも、僕を弟と同じように考えているのが間違っている。



また一人、急いでやってくる人がいる。

そんなに急ぐと、危ないよ。


どれだけ呼び続けても、いっこうに話を聞いてくれる気配はなかった。


ほら、こんなに必死に呼びかけても、ちっとも話を聞いてくれない。

こんな時は兄さんの出番だ。

さっそく兄さんを呼んでみた。


兄さんが出ると慌てたようにその指示に従っていた。

やりきれない気持ちが僕の中で渦巻く。

それでも、何事もなくてもよかったね。


まあ、あのまま行くと、人生終わっていたかもしれないね。

僕が必死に呼びかけても、答えようとしなかった君。

本当に、危なかったね……。



本当に僕の存在意義ってあるのだろうか……。



そんな僕のことを心配した兄さんは、僕に新しい仕事を探してくれていた。

兄さんたちとは離れ離れになるが、せっかく兄さんが探してくれた仕事だ。

精一杯応えよう。


そう思い、田舎の町に引っ越した。


そこでは、僕の仕事しかなかった。

新しい仲間は、まじめに仕事をしない人だった。

基本的に、僕以外は仕事をしない。

しかし、僕はやりがいを感じていた。


僕一人でも仕事をして見せる。

毎日そう思って、頑張ってきた。


しかし、それも長くは続かなかった。

行き過ぎた情熱は、思うような結果をもたらしてはくれなかった。

そして、そのことに気が付くと、僕の心は明滅を繰り返した。


本当にここで仕事していて、いいのだろうか?

これが僕の求めたやりがいなのだろか?

僕にしかない仕事は、僕でなくてもいい仕事に思えていた。


日に3人しか通らない道で、今日も僕は黄色く点滅を繰り返す。


進むべきか、帰るべきか、それが問題だ。


あなたはどう思う?


青 色 = 進むことができる

黄 色 = 止まれ

(但し、停止線を越えていたり、近接していて停止位置で安全に止まれないなど危険が伴う場合に限り進む事ができる)

赤 色 = 止まれ


黄色点滅=周りの交通に注意して進むことができる

赤色点滅=一時停止


ですよね?


大阪では特殊ルールが存在するという都市伝説が…?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ