Lesson3「ぷりん党 IN 聖夜祭」 12e
後日談。
時は流れて春。
私は無事に進級し三年生になった。隼人も二年生になった。結局、キララはぷりん部に入部するのを拒み続けた。まったく素直じゃない奴だ。
「先輩。準備できました」
隼人が箱に詰めた自家製のプリンを私に見せる。とてもうまそうだ。
今日は一年生の入学式である。新たな同志を見付けるべく、持参したプリンを片手に勧誘するのだ。
私は「うむ」と頷き、部室を後にした。私の後ろには一年前と同じ、隼人が私の後ろをプリン片手に付いてきている。
さあ、新たなレッスンの始まりだ。
今度は隼人が後輩に教える番である。今まで私が教えてきた秘技や熱い思いを後輩に伝えていくのだ。そして、その後輩も、そのまた後輩も……
そうして、我々ぷりん部兼ぷりん党の煩悩は受け継がれていく。
「なんか、ドキドキします」
「私もだ。隼人が入部した一年前を思い出す」
「先輩もドキドキしていたんですか?」
「少しだがな。師匠から教わった秘技を、ちゃんと後輩に示せるか不安だった」
「先輩の師匠もそうだったのかもしれませんね」
「かもしれないな。たしか、隼人は我が師匠に一度会っているんだったな。今度、ちゃんと自己紹介の場を設けよう。きっと、師匠は驚くぞ」
「先輩の師匠に会えるのですか? 楽しみです。いつ会わせて頂けるのですか?」
「もう少し後の話だ。まずは、新入部員を集めることが先決だぞ」
「はい!」
隼人が元気よく返事をすると、胸ポケットから出ている『イケナインジャーお守り』が小さく揺れた。
外は、他の部活動や派閥が勧誘している。
私は高らかに、
「さあ、新学期。最初のぷりん部の活動だ」
プリンを掲げて校庭へ飛び出した。
おわり
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