第九話 頑張る
「ホッ。」
ふーっと息を吐き、完成した作品を眺め、頭の中でなったテロップにニヤニヤと笑みをこらえきれない。
鍛治スキル熟練者になりました。
そして、私の手には出来たてホヤホヤの、装備一式が揃っている。
その名も闇の少女シリーズ。
まず、武器は真っ黒い鎌。持ち手の部分は銀色で、所々に黒いドクロが装飾されている。
因みにこのドクロ、相手の魔法攻撃を吸収して、持っている人物の魔力に変換してくれるという優れもの。言うなれば、魔力を自動回復してくれるみたいなもの。切りつけても吸収してくれるしね。
次に防具。頭部から黒いシンプルなリボン。こっちは身につけている間、体力を自動回復してくれる。
次に服。真っ黒なゴスロリ服。上着はローブ風にデザインしてあって、しかも内ポケット付き。その下にワンピースタイプのゴスロリ着用。わざわざ肩を出したデザインで、腕には付け外し可能の袖が付けてある。春夏秋冬何時でも着れる。ポケットには、アイテムが無限に入るようになっている。でも、大きいものは入れられない。
そして最後に足。黒をメインにした靴下に白いフリル付き、靴は動きやすいように黒い子供用ヒール。ヒールの高さは1センチにも満たない。靴には、状態異常無効化の魔法が掛かっている。
「完璧。」
鏡を見ながら、満足感に浸る。
やっぱり私は、真面目にやればできる子なんだよ。今度スノウとレモンの分も作ろう。
ふんふんと、アニソンを歌いながら、完成した作品をレモンに見せに行く。
因みにスノウにはもう見せた。色々実験にも付き合ってもらったし。
「レモン見て見て!凄いでしょうこれ!」
完成した作品を見せると、レモンは珍しく驚いた表情を見せた。
「マスター、凄いですね。この装備一式あれば、世界征服とかできるんじゃないですか?」
レモンの漏らした言葉に、思わず私は笑顔になる。
「じゃあ、明日世界征服しよう。」
そんなわけで、明日から世界征服する事になった。
あれ?なんか間違えてる気がする。