FILE.4 晩餐
もう1人の方を探すことにしよう。
マルコと関係のある人間をあらっていると、興味深い話を聞くことができた。
もう1人の名前はトリー・クラブ
スモークタウン在住
スモークタウンには、カラーギャングのグループが3つあり、ブルーラグーン、レッドバロン、グリーンジャアント それぞれの関係はけっして良い仲とは言えないね。そんな3つのグループをまとめているのが、どこから来たのか マフィアのアパッチファミリーである。 アパッチファミリーはグループにクスリを流すかわりに、ファミリーと同盟関係を結ばせ 抗争が起きないようにしていた。
マルコとクラブの二人はそんなグループとファミリーとの仲介人を勤めていたらしく、その仲介料としてクスリの売り上げの一部を貰っていたらしい。
クラブは妻子持ちであり、母娘も奴の仕事については全く知らないようだ。 娘は7歳で、僕はそっち系じゃないが正直言ってかなり可愛い子だったね。
仲介人の1人が殺されたせいでファミリーとグループがかなりピリピリとした関係にある今、復讐は慎重に進めることにしよう。
皆が夕飯の準備をしている時間に、僕は奴の家に向かった。 家には奴の妻と娘が、ポテトサラダを作っていた。 キッチンにある裏口がいつも空いてるから、侵入には苦労しなかった。
リビングの方からは、母と娘の楽しげなの声が聞こえてくる。 (行動を開始しよう。)
奴が帰ったのは8時くらいだったと思う。 暗い部屋に少し不思議がりながら電気のスイッチを入れたクラブはリビングにある机をみてビックリしている。 そこには、机にいっぱい敷き詰められた料理の数々と、1枚のメッセージカード。 カードにはこう書いてある
【今日はちょっと出かけるから夜を一緒にとれなくてごめんなさい。夕食は作ってあるから安心してね。】
少し、寂しそうな顔をしたあと クラブは席についた。
フォークとナイフを手に取り黙々と料理を口に運ぶ。 そろそろ頃合いだろう。
僕は奴の家に電話をかけた。
【やぁ、トリー・クラブ。 可愛いい妻と娘は君の仕事を知らないんだってね。】
いきなり本題にはいる電話をかけるなんてビックリだね。
【君の仕事を僕は知ってるよ。ヤクを扱う犯罪者の仲介人で、肩がぶつかった少年をリンチして病院送りにするんだよね。】
事の重大さに気づいたららしい、急に奴の声が震え始めた。 さて、種明かしといこう。
【クラブくん、料理は美味しかったかい? 実は最近、あんまり料理をしていなかったから少し腕が落ちたんで心配だったんだよ。 肉料理は下ごしらえが大変でね、かなり苦労したよ。 あんまり作りすぎたんで、メインディッシュが机にのらなくてね、まだオーブンに入っているから是非、食べてみてよ。 若い肉だから、かなり美味しいと思うよ。】
しばらくして、家から叫び声と共に銃を持ったクラブが出てきた。 僕を探してるらしい。 こんな時間に銃を持って叫ぶなんて、非常識だね。 僕は手に持っていたスイッチを押すと、奴は家ごと吹っ飛んだ。
二人が殺されたことでスモークタウンはかなり荒れていた。 蜂の巣をつついたみたいだ。
そんな事より、一体クラブが何をみたって?
簡単な話さ オーブンで北京ダックになった娘の首さ。 (妻は冷蔵庫でフルーツポンチにしといたよ。)
性格は遺伝するからね、あの母娘もしっかり消しとかないと。 雑草は根っこからって言うしね。




