名工ギルビル鍛冶工房
刀鍛冶ってミステリアスですよね。
どんな人が鍛冶師なんでしょう。
「おやっさん!いるかい?」
でっかいログハウスみたいな建物の入り口の大きな両開きの扉をドーンとジル教官が開けて大声を出した。
「ジルよ、そんなに大声で呼ばんでも聞こえるわい」
背の小さい筋肉マッチョなヒゲ面の男が返事をする。
「勇、このおやっさんが俺の名剣を打ったギルビルだ、覚えとけよ」
「はじめまして!勇です!」
「おやっさん…。ここだけの話なんだがこの兄ちゃんが召喚された勇者なんだよ」
「なに!?」
「ほれ!」
ジル教官はグニャリと曲がった名剣をギルビルさんに渡した。
「なんじゃ!これは!?」
「兄ちゃんが振ったんだよ」
「振った?」
「そう振った」
「いやいや信じられんのお」
「でな、おっさんにもっと重くて硬い剣を打ってもらいたいという訳よ」
僕のことは放っておきに話が勝手に進んでいく。
「じゃがジルよ、この名剣より硬いのはアダマンタイトしかないわい」
「おやっさん、アダマンタイトで二本打ってくれ、俺のはいつも通りの感じで良い。兄ちゃんは力が余りまくってるから大剣でも良いかもな」
「ジルちょっとまて」
ギルビルは工房の奥へと消えていった。
「ジル教官、剣を作るのですか?」
「そりゃそうだろ、俺のとお前さんのを作らなかったら訓練にならんやろ」
「僕お金持ってないですよ」
「国王からは了解は得てるから問題ない」
ギルビルがでっかい剣を持って来て見せてくれた。
「勇者様よ試しに降ってみてくれんかの」
剣というよりは巨大な鉄の塊なんですけど…。持てるのかな?おや?意外と軽いな。
「はよ振れ」
「すみません!」
ビューン!グニャ!
ジル教官とギルビルが爆笑していた。何が面白いんだろうか?
「これは傑作だわい!」
「おやっさん作れるかい?」
「とっておきのアダマンタイトがある、ジルのと勇者様の二本は打てるだろ、六日間くらい時間をくれ」
「請求書は国王に回してくれ」
ジルはおやっさんにウインクして工房を出て行った。
僕はギルビルさんに挨拶して工房を出た。
「という訳で兄ちゃんよ、明日から弓を習え」
「弓ですかー。まったくやったことがないです」
「六日後に剣を取りに行くからな」
「はい!」
という訳でジル教官との訓練はひとまずお預けになりました。
王宮へ戻ると寝室が変わったとのことで、別の部屋に案内された。本格的な僕の居室になるそうだ。
メイドの皆んなは初めての訓練後ということで、湯浴みで身体を清めてくれて、四人がかりで全身マッサージをしてくれた。
マッサージは良いけれど、湯浴みは慣れないなあ。自分でするから大丈夫だよ、と言うと国王に叱られるからやらせてくださいというし、仕方ないか。
明日から弓の訓練だ!緊張する!
剣の完成が待ち遠しいです!
勇の身体能力の高さは異常ですね。




