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06話 一人森へと降り立って
希望をうち砕かれ、シャルロットは落ちていく。
ぽうっと、シャルロットの胸元が輝きだす。
ペンダントが淡い光を放っていた。
(これが魔法具の力……?)
小石や砂が次々と池に落ち、水しぶきを立てる。
光に包まれたシャルロットはゆっくりと降り立つ。
シャルロットの目の前には森が広がっていた。
ペンダントは宙に浮き、ある方向を指し示す。
「この先に進めばよろしいんですの?」
木漏れ日の中、シャルロットはつぶやいた。
(行きましょう。追手が来る前に!)
シャルロットは覚悟を決め、森へと入っていく。