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七章 匂いの調べ④

 そんなことを一人思い浮かべながら、シンシャと舞踏会で着ていくドレスや小物を決めていった。

 そしてシンシャからは前回のように、飲み物を受け取った時には、先に毒味をするからと念を押された。

「いくらイヴリース様が鼻が利く御方でも果物系のリキュールなどから造られた物では見抜けない可能性もございますから。用心するに越したことはありません」

「ええ。申し訳ないけれど、毒味役はシンシャに任せるわ」

「申し訳ないだなんて……、それが私の仕事です」

 名誉なことだと、フンとシンシャは両脇に手を当てて嬉しそうだ。そんな姿に微笑みながらも、蟹座会で行われるであろう闇オークションに思いを巡らす。

 珍しい物がきっとたくさんあるのだろう。そんな中に母親の他の形見が紛れていたら、と一瞬思いが過ぎったがそんなことある訳が無いと頭を振る。

 それよりも行われるかもしれない人身売買のほうが問題だ。一例だ、とオブシディアンは言っていたがそれでも完全に不安は拭いきれなかった。

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