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六章 月の宴⑯

 グランツの言葉にホッと安堵しながらも、イヴは微笑んだ。

「ありがとうございます。グランツ」

 ダンスと会話。両方を楽しみながらも一曲のワルツを踊り終えると、息を整えた。そしてテストも兼ねていることを思い出したイヴは不安そうにグランツを見て尋ねた。

「テストの結果は……どうでしょうか」

「勿論合格だよ。話をしている時もステップに間違いはなかったし呼吸も乱れていなかった。……よく頑張ったね、イヴ」

 グランツに認められて、心がポワポワと暖かくなる。

 満面の笑みを浮かべながら、嬉しさと幸福感に満たされていく。グランツと踊れたこと、努力を認められたこと、上手くダンスを成し遂げられたこと、グランツの仕事を手伝えること。

 そんな色々な嬉しいことが重なってイヴは幸せに満たされていた。

「フォックススロットは憶えたかな?」

「そ、それはまだ……途中で、ワルツほど完璧ではないんです」

「なら、今踊ろうか。教えてあげるよ」

 再び差し出された掌を握りながら私達はダンスに明け暮れた。

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