【★6】ライトノベル
「ファンタジー文学」とは、別の流れの話です。
「ラノベレーベルの誕生」までの、軽い話です。
ドラクエのメガヒットの影響は、それだけには留まりませんでした。
それまで日本人には『よく知らない文化』であった『剣と魔法の世界』を、『ファンタジーってこんなもの』とイメージできる存在へと変えたのでした。
同じ頃、明治時代に興隆したらしい『少女文学』という分野が末期を向かえていました。
(ステレオタイプ的には、眼鏡をかけた儚げな美少女が、校庭の大樹の木陰で読んでるやつです)
まぁ『活字離れ』の時代を向えて新たな読者となる層を、テレビと漫画に吸い取られてしまったからなのですが。
そうした中、作成に手間隙と費用が掛かる為に発売間隔が大きい『ファミコンRPG』の発売待ちに、待ち疲れた層が『文学作品』へとその食指を延ばすことになります。
食指の案内役となったのは、まずは『テーブルトーク』、そしてその『リプレイ』でした。
…これらは主に、大手書店で販売されていましたから。
そして、『テーブルトーク』のマスタリングには『ファンタジー知識』が必要であり、その知識は『ファンタジー小説』に記載されていましたから。
しかし…既存の『ファンタジー小説』は、『ファミコンRPG』からあぶれた層には『重すぎ』ました。
もっと軽い小説を。
ここに『ライトノベル(和製英語)』を求める素地が生まれました。
『少女文学』の延び悩む出版社が、『ライトノベル』のレーベルを誕生させるのは、当然の流れでした。
「ファンタジー文学」と「ファミコンRPG」の接合から、「ライトノベル」が誕生したわけです。
ちなみに「ライトノベル」は和製英語なので、そのままでは海外では通じません。
対応する英語は存在しません。(なんぜ、英語版Wikipediaに「Light novel」の項目があるくらいです(苦笑) ちなみに、英語版Wikipediaに「Light novel」の項目を和訳してみると、中々興味深いことが書かれていました。)