【★2】D&D(ダンジョン アンド ドラゴンズ)
みんな大好き!「ステータス オープン!」
さて。
『指輪物語』に描かれた世界観は非常に魅力的かつリアルであったため、『この世界で遊びたい』という『欲求』を産みました。
その『欲求』に応えて発売されたのが、世界初のRPG、『ダンジョン アンド ドラゴンス(通称:D&D)』です。
現在は、テーブルトークとかTRPGとか呼ばれるカテゴリですが、こちらがRPGの本家本元です。
(稀に、逆を主張する風潮がありますが、全く正しくありません)
RPGとは、もとは心理医療に用いられていた「ロールプレイ:役割演技」に、「ゲーム」則ち「ルール」を与えたものです。
そして、ゲームの背景として、『指輪物語に似た世界』を与えた訳です。(版権の問題で、完全には同じ世界にはなっていませんでしたが)
(アメリカで生まれたゲームだったので)英語圏では大ヒットしました。
別の世界観(SF的遠未来を扱った「トラベラー」やホラー文学の世界を扱った「クトゥルフ」など)を持った作品なども登場しましたが、『剣と魔法の世界』が最大人気だったようで、最も多数の類似品が出版がされたようです。
さて、このD&Dですが、ゲームとして遊べるようにするため、いくつかの『概念』を発明しました。
とくに顕著なのが『ステータス』と『HP』です。
(この時点ではまだ、MPまでは発明されませんでした)
ちなみにHPは、『生命力』ではなく、『死に難さ』のような概念です。『致命的なダメージ』を受ける(ヒット)に至るまでを仮想的に数値化したものです。
なので…どれほどのHPがあろうとも、「寝首を掻かれ」たなら、与えるダメージが1ポイントのナイフでも死亡します。
(ちなみに「トラベラー」からは『職業とスキル』の概念が、「クトゥルフ」からは『SANチェック』が、後々に影響を与えることになります)
テーブルトークは、非常に楽しいです。(だから大ヒットした訳ですが)
しかし、人を多数集める必要があったので、「遊び難い」ゲームでもありました。
従って…ちょうど同じ頃に興隆した、コンピュータを使おうとするのは自然な流れだったと言えるでしょう。
もちろん、テーブルトークの世界には、「ステータス オープン!」なんて魔法は登場しません。
あくまでも、「ゲームを行い易くするための道具」なだけで、ロールプレイに必要なモノではないわけですから。