コキュートス
ああ、今から言う言葉よ凍れ
心臓の鼓動よ小さく鳴れ
ただあるがままに歌う姿は
氷の精のように美しくあれ
息が止まるぐらい忘れてしまえ
瞼を降ろして時間よ止まれ
陶酔は蝶が金粉を運ぶが如く
衰弱は停滞を促すがごとく
祈りを囁き歩みを止めよ
暴虐は消え一瞬を閉じ込めよ
さすれば永遠を詠え
なければ死を思え
美しくあれ、醜くあれ
全ては表裏一体
時よ動かせ
ただあるがままの姿を映せ
命ようたえそして止まれ
一瞬は永遠にして
繰り返し延ばされ
私たちの心を凍結させる
「椿」を書いた時と似たような感覚に包まれて書きました。自信作です。