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襲撃者の謎

あまりにも唐突な事で、私は何がどうなってるのか

それを理解する事が出来ないで居た。


「師匠、あれは何なの?」

「魔物よ、知性の高い魔物。人の姿をした特殊な魔物」

「魔物!? あ、あんな攻撃をしてくる魔物なんて!」

「そうよ、レアケースでしょうね」


師匠はその魔物がどんな相手なのか、理解してる様子だった。


「とりあえず、ランちゃんの所へ急ぎましょう。

 身代わり人形があった場所は何処?」

「うん、私のお家だよ」

「分かったわ」


私達は自分の家に戻った。

ランちゃんの安否も気になるしね。


「ナルミは大丈夫なのですか!?」

「わ、分からないわ! でも、何か不意に!」

「あ、ランちゃん」

「な、ナルミ! シック!? だ、大丈夫だったの!?

 と言うか、これはどう言う事!? 何で私、あの家に!」

「身代わり人形だよ」

「え?」

「はい」


ランちゃんの代わりにダメージを受けてくれた身代わり人形を

私はランちゃんに見せる。


「な、何これ……何であなたがこれを…」

「ランちゃんに渡したのは身代わり人形。

 ランちゃんが死ぬほどの怪我をした場合発動してくれるの。

 流石に病気は無理だけど、怪我であれば問題無いよ」

「じゃ、じゃあ……こ、これのお陰で、わ、私は助かったの…?

 ナルミがこの人形を、わ、私に……渡してなかったら……」

「ランちゃんは死んでたよ」

「……嘘」


ランちゃんは動揺の色を隠せてない。これは普通だ。

本来なら死んでたと言われても、実感なんて湧かないんだから。


「本当に偶然助かったって形ね、ナルミに感謝しなさい。

 もしナルミが居なかったら、あなたは死んでたわ。

 この人形は可愛らしい感じだけど、実際は胸が焦げて

 多分、心臓とか全部無くなってたわ。即死ね、恐らく」

「ど、どうして私が……狙われたの? 私、何かした!?」

「……いえ、多分ランちゃんだけが狙われてる訳じゃ無いわ。

 そうね、五大貴族って分かるわよね? ランちゃん」

「勿論よ、わ、私だってその五大貴族の1人よ!」

「そうね、過去に名を残す国王の側近である五大貴族。

 過去の功績から各々に村と大量の資金を渡され

 それぞれ大きな村を発展させてる。ファイル村は小さいけどね」

「うぅ、わ、分かってるけど」


ランちゃんが少しモジモジしながら師匠の言葉に答えてる。


「五大貴族はそれぞれ国王に挨拶をする仕来りがあるのよね」

「そ、そうらしいわね。ずっとそんな風に言われてたし」

「……うーん、やっぱり何かあるのね……外れなんて無いのかも」

「どう言う事よ! 何か知ってるの!? あなたは!」

「……私がファイル村に来た理由は知ってるでしょ?」

「えぇ、そうね。何か宝石を探してるとか」

「そう、5つの宝石。だけど、五大貴族全員に聞いたけど

 そんな宝石は無いと言われたわ。ファイル家もよね」

「そうよ、そんな宝石は知らないわ。お父様もお母様も

 そんな宝石は聞いたこと無いとか言ってたし。

 あなたが去った後に聞いたけど、やっぱり知らないそうだし。

 それで!? その宝石とやらが何か関係してるの!?」

「関係してるわ……恐らくね」


師匠が何かを深く考えるような動作をしてる。

大事な事なんだと思う。それだけ師匠にとって重要な何か。

きっと今回の襲撃もそれが関係してるんだ。

師匠は違うと思ってることは言わないと思うしね。


「……国王に会いに行くわ。あなた達も来なさい」

「な、どうして?」

「知っておくべきだと思うからね。特にランスフォートちゃん。

 あなたは確実に知っておいた方が良いと思うわ」

「な、何なのよ……何がどうなってるのか分からないのに……」

「そしてナルミ、あなたも親友の為を思うなら来た方が良い」

「うん、行くよ。私も何でランちゃんが狙われたのか

 それを知りたい。そうしないと、動けないからね」

「そうね、情報は必須だからね。じゃあ、行きましょうか」

「うん」


私達は師匠の後に付いていって、城の方へ移動した。

兵士達は師匠の姿を見ると同時に道を空け

私達に対しても一切何もしないで見送ってくれた。

師匠が連れてきてるのだから、問題は無いと言うことだね。


「国王様」

「アミルテット殿、驚きましたよ。唐突に会いたいなど」

「失礼、火急を有するのです。ご無礼、申し訳ありません」

「いえいえ、あなたの来訪であれば、いかなる事態としようとも

 最優先に面会しようと、そう思っております」

「ありがとうございます。では、早速ですが質問してもよろしいでしょうか」

「えぇ、構いません。私に答えられる事であれば、何なりと」

「では、五大貴族のうち、今、いくつの貴族が挨拶に来ましたか?」


師匠の質問に対し、国王様は少し不思議そうな表情を浮かべ

ちょっとの沈黙の後、口を開いた。


「確かファイル家、ヴァージン家、リード家の3つです」

「残り2つの家から便りなどは?」

「そうですね、グリス家から便りがありました」

「では残り1つ。リズレック家からは何も来てないと」

「えぇ、そうなりますね」

「なる程……ありがとうございます。ではもうひとつの質問です。

 その仕来りの歴史に何か心当りはありますか?」

「うーむ、書物にこのような仕来りを記されてるだけで

 正確なルーツなどは一切知りませんなぁ」

「なる程。ありがとうございます」


師匠が1人で納得したような表情を見せる。

私達はもう何も質問などは出来ないまま、この場を後にする事になった。

師匠の問いにどんな意図があったのかは不明だけど……


「あ、あの質問に何の意味があったのよ……」

「次に私がどう動くべきかが理解できたわ。

 でも、候補は2つ……ナルミ、悪いけど手伝ってくれる?」

「うん、何をすれば良いのかな?」

「まずはファイル村に移動して村の状況を見てきて。

 問題が無ければ一旦王国に戻って報告した後に

 リズレック家の方に移動してくれるかしら」

「うん、そこに行って何をすれば良い?」

「ファイル家と同じ様に安否を調べて欲しい。

 問題として、私の名前がそこで通用するかね」

「分かったよ」

「待って! 私も行きたい!」

「駄目よ、あなたは待機」

「何でよ!」

「あなたが狙われてるかも知れないのよ?」

「でも、私だって家がどうなってるか知りたい!」


ランちゃんは目に涙を溜めながら必死にお願いしてる。

だけど、師匠はそのお願いに答えるつもりは無いみたい。

そうだよね、だってランちゃんが狙われてる可能性が高いんだ。

それなのにランちゃんを危険かも知れない王都の外に出すわけには行かない。

王都の中であれば、安全はかなり確証されてるからね。


「大丈夫だよランちゃん、すぐに戻ってくるから」

「でも!」

「1日で分かるから、ちょっと待っててね。

 すぐだよ、だって私は往復自由だからね」

「……そう、よね……ごめんなさい、わがまま言って」

「大丈夫だよ。じゃあ、行ってくるね」

「えぇ、すぐに報告をお願いね。あなたが移動して

 そうね、1時間程度経って帰ってこなかった場合

 私もそっちに向うから」

「うん、分かったよ師匠」


私は転移の腕輪を使って、そのままファイル村に戻った。

1人しか往復できないからそこは不便だけど

やっぱりこう言うとき、即座に移動できるのは大きいよね。

急いでランちゃんの家がどうなってるか調べよう。

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