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聖戦開始

「敵軍は、パラスが撃退した1陣、私とジャンヌが撃退した2陣、共に、生還率は9割を超えています」


アレクシアが、落ち着いた声で報告する。


「予想より高いな。それは良かった」


エルクが、安堵の呟きを漏らす。

もっとも、被害が少ければ少ないで、再侵攻の可能性は有るのだが。


「敵軍の大将は、僕が倒したんだよ」


ジャンヌが得意気に言う。

倒した?

エルクが、嫌な予感を感じ。


ふと見ると、アレクシアがだらだらと汗をかいている。


「死亡したミーミル軍のうち、著名な者の名は?」


エルクが尋ね、アレクシアが答えたそれは・・・


「ミーミル軍、四天王のナンバー1と、ナンバー2じゃないか」


エルクが、がっくりと膝をつく。

被害が大きいなんてものじゃない。

ナンバー1の奴なんて、聖戦を幾度か生き延び、ミーミル王より強いと言われていたんだぞ。


エルクは溜息をつくと、


「まあ、お前達が無事で良かった。それに・・・そこまで損耗すれば、再侵攻は無いだろう」


責任追及とかで、魔王権剥奪されてエルクに来たら・・・泣くしかない。


ともかくも、危機は乗り切った筈だ。


--


「・・・おかしいな」


エルクが、訝しむ。


聖女

 3/7

勇者

 0/1

魔王

 1/1

闇の巫女

 1/1


聖戦が開始した。

柱には、現在の状況が浮かび上がる。


「聖女が大分減ってるね」


ジャンヌがのんびりとして言う。


「いや、聖女もおかしい事はおかしいが」


エルクが呻く。


「7人中、4人が脱落・・・1人はパラスだ。もう1人は、ミーミル王──魔王が捕えた奴だな。後の2人も、何らかの事情で脱落しているのだろう。だが・・・」


エルクは、勇者の箇所を指差し、


「何故、勇者が開幕から脱落しているんだ?勇者が神を裏切る事は有り得ないから、恐らく、死亡して復活待ちなのだろうが・・・」


「神につくより、友情をとったんじゃないかな!」


エルクの言葉に、ジャンヌが人差し指を立てて推測を述べる。


「あのなあ・・・魔族と勇者の間に、友情は有り得ない」


エルクがそう言うと、ジャンヌが、


「・・・確かに、友情じゃ無いよね・・・エルクにいっぱい愛して欲しいよ・・・」


ジャンヌがしゅんとして言う。


「・・・?いや、ジャンヌは俺にとって大切な存在だ。妻では無いが、同じ様に愛している」


エルクが困惑して言う。


「眷属も、眷属では無いけどジャンヌも、妹も、お兄様の中では等しく愛して下さるのですね」


リアが嬉しそうに言う。


「そこに妹を混ぜるな。無論、大切な存在ではあるがな」


エルクが半眼で言う。


聖戦は、魔王が倒されるまで続く。

勇者は、聖戦の間は死なない。

聖女は、聖戦の前に7人産まれるが、聖戦が長引けば新たに誕生する可能性が有る。

闇の巫女は、魔王が倒れた後に魔族を守る役目だ。


魔王とは、倒される運命。

一矢報いて、何処かの聖柱を制圧してくれれば・・・毎回、ぎりぎりの戦いをしなくて良いのだが。


ともあれ、聖戦は予定通り始まったのだった。

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