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旅の女性

いつの間にか合図を送っていたのか、時間なのか。

外に控えていた一軍が、村へと殺到してきた。


しかし次の瞬間。


がくん。


膝を着き、そのまま昏睡する。

アンリだ。


「縄よ」


エルクが光の縄を構成。

兵士達が縛られていく。


「それでどうするのだ、村長よ。このままでは、こいつらの国から追加の兵が来るだろう。そもそも、聖戦が始まったら、聖界側からは搾取され、魔界側からは最前線となる。前回の聖戦をどうしたのか分からないが、住み続けるのは辛いと思うが」


エルクが問うと、


「前回は、レイアーに避難した、と記録にあります。恐らく、聖戦の前後は此処を離れているのでしょう・・・私の判断が遅かった。もっと早くこの村を離れるべきでした」


村長が答える。


「誰だって住み慣れた場所を離れるのは嫌うものだ。私だって、やはり自国が落ち着くからな」


エルクが言うと、


「・・・有り難うございます」


村長は、エルクにひれ伏し、懇願する。


「エルク様・・・御願いがあります。レイアーへの受入を要請するまでの間、この村を護って頂けないでしょうか・・・?また、その移動は非公式に行い、難民の形で入る必要があります。兵士は頼れませんので、護衛を御願いできないしょうか?無論、厚かましい願いである事は承知しております」


本来なら、公式に要請を送り、公式に避難出来るはずではあるが・・・

ソロモンの兵士を撃退してしまっている。

そこで公式にレイアーがこの村の民を受け入れれば、レイアーの立場が悪くなる。


「構わない。我が妻セリアより、この村は気に掛けるように頼まれている」


「あ。では、レイアーへの使者は私達が引き受けたらいいのではないでしょうか?」


外に居たアンリがひょこっと顔を覗かせる。


「・・・交渉そのものは、村長、其方に任せる。が、道中の護衛は私が行おう。村には・・・」


「セリア様とパラス様、ア・・・お二人に御願いして、私とエルク様で行くのがいいと思います!」


「・・・今何か他の事を言いかけなかったか?」


「言ってません」


詮索しない約束だ・・・エルクは気にしないようにする。


「村長、この村に旅の者が訪れました」


村の若者が入ってくる。


「・・・今はあまり外部の者を入れるのは良くないが・・・何か情報を持っているなら欲しい・・・とりあえず、食料を分け、歓迎しなさい」


「はい」


「エルク様、私達も行きましょう」


アンリが提案する。

確かに、危険があれば調べ、危険が無くても旅人なら色々情報を持っている可能性がある。

エルクはそう考え、旅人のもとへ行くことにした。


旅人は女性だった。

紫色の長髪で、邪気の無い微笑みを浮かべている。

目は蒼いようだ。

何かを常に企んでいそうな怪しさを纏うが・・・一方で、非常に美しい魂の輝きをしている。

好ましい印象の女性だ。


女性がぺこり、と挨拶する。


「初めまして。私の名前はアレクシア。旅の者です。各地を回って、珍しい物を調べています」


すっと顔を上げ、微笑むと、


「魔界に近いこの村なら、珍しい物もあるかと思い、訪問しました。色々お話を聞けたら幸いです」


ちらっとまわりを見て、


「それに、何かお困り事がある様子。宜しければ、私の持っている拙い情報でも役に立つかも知れません。無駄に各国を渡り歩いておりますので」


「それは助かるな」

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