救出
「な・・・何でスフィンクスが眷属何ですかあああああ?!」
・・・うん、そりゃびっくりするよね。
エルクは心の中で頷く。
魔族に対する対抗勢力の筆頭である。
普通魔族に嬉々として仕えていない。
「セリア殿、今は急ごう」
「あ・・・はい・・・すみません」
セリアは我に返ると、アンリに飛び乗り、エルクにしがみつく。
「あっちです」
セリアの案内で、アンリが飛び、数瞬後にはゴブリンの集落へと着いていた。
「あの中央の建物が怪しいな」
エルクはアンリから飛び降りると、
「風、無数」
無数の風の刃を産み出す。
視界に入ったゴブリンに対し、次々と投げつけ、その命を奪う。
「解析」
エルクは魔力を走らせ、地形、生命体、の種類、位置を把握。
「風、刃」
風の刃を錬成。
ゴブリンキング、ジェネラル、ウォリアー・・・次々と体を貫いていく。
部屋には、既に手を付けられた女性、そして順番待ちをしていた女性。
幸い、この部屋の女性は、手を出された女性も、その程度は少なく、体を損傷された女性もまだいない。
まだ混乱している女性達に対し、
「甘い眠りよ」
柔らかな眠りの魔法で、意識を奪う。
魔力の繭で包み、浮遊させて出口へと向かう。
「エルク様!」
セリアを連れたアンリと合流する。
「セリア殿、とりあえず宴っぽい場所にいた女性は助けてきたが、この中に目的の女性はいるかね?」
「この娘です、親友のリサです!」
セリアが嬉しそうに、リサを抱きしめる。
・・・無事な方だ。
「アンリ、セリア殿と女性達を頼む」
「はい、任せて下さい」
「俺は向こうから掃除してくる」
エルクは、別の建物に向かう。
兵士詰め所、食料庫、寝所・・・ゴブリンを見つけては命を奪い、人間の女性を見つけては繭にくるんで運ぶ。
30分程かけて、村の半分の掃除を終えた。
中には精神的、肉体的に問題がある女性がいたが、とりあえずそのままアンリの所に置く。
・・・肉体的損傷は治そうと思えば治せるのだが、魔族が人間にそこまでする、というのも微妙な気がしたのだ。
「ん?セリア殿は?」
戻るとセリアがいない。
「偵察です」
アンリが答える。
「偵察・・・?」
間もなくセリアが戻ってくる。
女性を一人抱えている。
「向こうの方では仲間割れがあったらしく、倒れたゴブリンが多かったです。まだ囚われていた女性とかがいます」
「分かった。向こうは掃除したから、後はあちらだけだな」




