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最高の笑顔

山を降り、街道から外れた草原を歩く。


草陰に隠れ、ミーミルの斥候をやり過ごす。

出来れば、ミーミルにはエルクが外に出ていることを気付かれたくない。

ファーイーストに攻めてくる可能性があるし、帰還時に邪魔される可能性もある。


「行きましたね」


ひょこ、っと、アンリが立ち上がる。


「ああ、行こうか・・・今ファーイーストが攻められては都合が悪いからな」


エルクがそう言うと、


「リア様とジャンヌ様なら余裕だと思いますけどねー」


アンリが言う。

その信頼はリアとジャンヌにも及ぶの?!


「・・・会った事ないんだよね?」


「え・・・あ、はい、まだ会ってないですね」


目を泳がせるアンリ。

可愛いとは思うんだけど・・・エルクは複雑な気分だ。


「このまま行けば・・・砦まであと2日ってところですか」


「砦?!何時の間に砦が?!」


「あ、要塞でしたね」


「要塞?!更に大きくなったのか?!」


この先には小さな村があるだけのはず・・・その先には、砦があるけど。

そっちの事だろうか。

でも要塞ではない。


「あ、すみません。まだ村でした」


・・・何だろう・・・凄く気になるが、詮索しない約束だ。

ニコニコするアンリがちょっと小憎たらしくもある。


ぽふ。


ちょっと強めに抱きしめてやる事にした。


--


エルク達は、村に着いた。


この村は魔界に隣接する地だ。

常に魔族の脅威に晒されている。

魔族の刺激を避ける為、大規模な兵も派遣し辛い。


周辺に魔物も多い。

魔物への対処は冒険者に頼る形となり、腕試しを兼ね、ちらほら冒険者が来る。

その報酬は村からの持ち出しとなるので、村は貧しい。


村の居住区は、周囲を堀と柵で覆っている。

その外に田畑がある。

水は近くの池や川を利用でき、困っていないようだ。


エルクは立看板を見て、


「ラムダ村か・・・とりあえずここで眷属探しと、日用品を買い足すか」


「この村名前あったの?!」


アンリが驚きの声を上げる。

驚く所か?!

相変わらず、不思議な所に喰い付く嫁だ・・・エルクは思う。


「さて、何かに困っている女性を探したい。出来るだけ身寄りが無い女性が良い」


困っている所を助ければ、エルクに惚れる可能性がある。

身寄りがなければ、それだけエルクを頼ってくれる。

エルクが言うと、アンリは頷く。


「分かります。眷属探しですよね」


アンリが微笑み、


「お勧めは、村長の娘です」


エルクに、最高の笑顔で告げる。

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