青春?
何故なら、女子高生は頭を強く打っており
脊髄損傷の可能性が高かったためである。
例え、助けたとしても半身不随となれば
その子の人生は困難なものとなる。
だから、俺は脊髄損傷が悪化しないように
頭部保持を行なっていた。
まぁ、電車にこのまま轢かれれば
2人とも死んでしまうんだがな...
電車に轢かれて2人とも死ぬか
止まって2人とも助かるか
againがあるからこそ打てる博打であった。
「キッキッキーーーー」
けたたましい音と共に電車のブレーキが
火花をあげた。
どうやろ、急ブレーキをかけたようだ。
「止まってくれーーーー」
ホームの男も電車に手を振りまくっている。
日本の電車は、世界一優秀だし大丈夫だろ、
相変わらずパニック状態のホームを他所に
俺は、相変わらず女子高生の頭を保持していた。
右前額にダラダラと出血、呼吸はゆっくり
出血は、持続していたが幸い呼吸はあった
脊髄損傷による最悪の呼吸停止には
どうやらなっていないようだ。
俺は、一安心した。
「うわぁぁ、止まれーーー」
「キィーーーーーーーー」
そんな事を考えてる横では、パニックも
最高潮を迎えていた。
電車が俺達の数十mまでに近づいていたのだ
運転手は、必死にブレーキを
ホームの人々は男を筆頭に、止まれの大合唱
「分かりますか、お姉さん、分かりますか〜」
その中でも、俺は相変わらず頭を保持しながら
意識の確認を行っていた。
後、この子結構可愛いなぁ...
そんな事も、考えながら。
「キーーーーガタン」
「やった、止まった!」
ホームで喝采が起きた。
どうやら、無事に止まったようだ。
俺も後ろをみて確認したいが、
頭の保持をズラしてしまう危険性があるため
できなかった。
「君、助かったよ、大丈夫か?」
例のホームの男が近ずいてきた。
「私は、大丈夫です。119番をお願いします。
救急車を呼んでください。」
「いやそれりも危険性だか」
「私に触らないで、下さい
119番をお願いします。」
近ずいて来る男の言葉を遮って119番を頼む。
頭蓋内出血をきたしてる可能性もあるため
早期の病院への搬送が必要だし。
下手に触られると、折角の頭部保持が
無駄になってしまう。
「分かったよ、119番だな」
男は聞き分けがよく電話をしだした。
こういう時に、正義感をだし助けようとする
事は仕方のないことだが。
小さな親切大きなお世話の言葉の通り
決してそれが良い事に転ぶわけではないのだ
それを、俺は身をもって知っている。