ゴブリン回収と魔札精製
美湖が差し出したナイフを受け取ったユーナは、一体のゴブリンの近くまで近づき、
「魔石の一は、その魔物によって変わりますが、基本的にはその魔物の核、つまり、心臓部分にあるはずです。」
そういって、ゴブリンの胸の部分にナイフを差し込む。すると、カキンという金属音がした。ユーナは、ゴブリンの胸に手を突っ込み、ビー玉くらいの大きさの紫色の結晶を取り出した。
「これが魔石です。このくらいの大きさなら50ルクスくらいの値段はつくと思います。」
ユーナは魔石を美湖に渡す。美湖はそれを受け取り、
「とりあえずこれは売らないよ。ちょっとスキルを使うね。...魔札精製!」
美湖がスキルを使用すると、美湖の手にある魔石が輝き、形を変えていく。そして、紫色をしたプラスチックのようなカードができた。美湖が鑑定をかけると、
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魔札(0/20)
魔石を元に精製された封じの札。
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「これが、魔札。すごい、これだけで銅の札と同じ収納数だ。ユーナちゃん、魔石をゴブリンから抜き取ってくれる?僕のスキルで、物置が作れるようになった。僕は、ボブゴブリンを処理するから。」
「わかりました。抜き取った後のゴブリンはどうしたらいいですか?」
「ん~、できたらひとまとめにしたいけど、とりあえずそのまあでいいよ。札を作り出したら封じていくから。」
そういうと、ボブゴブリンの心臓部にナイフを突き刺し、魔石を取り出す。それを繰り返し行っていく。ボブゴブリンを処理し終わった後、ゴブリンの処理を行っていく。スタンビート前に倒していたゴブリンも処理した。
「ふ~、終わった~。ユーナちゃん、どんな感じ?」
「こちらも、終わりました。魔石は、数えきれないほどあります。」
ユーナは、自分が回収した魔石を美湖に差し出してくる。
「んじゃ、封札っと。」
美湖は、金の封じ札に魔石を封じていく。すると、少し大きい魔石と小さい魔石10個がのこった。
「残った小さいのは魔札製生!残りの大きいのを魔札に収納、ゴブリンの死体は金の札と魔札に、ボブゴブリンは魔札に収納!」
美湖がスキルを発動させると、美湖とユーナが回収した魔石と、羊径1m以内のゴブリン、ボブゴブリンの死体が収納された。
「やっぱり、これ全部を1回では無理だよね。はぁ、メンドイな。」
「まぁまぁ、一緒に集めましょう、ご主人様。」
二人は戦場あとを歩き回りゴブリン達の死体を回収して回った。集めた結果
ゴブリンの死体x110
ゴブリンの魔石x100
ボブゴブリンの死体x20
ボブゴブリンの魔石x20
となった。
「う〜、けっこう札が増えたなぁ。」
「札を札には封じれないんですか?ご主人様。」
「うん。まぁそれができたら、便利すぎるしね。ラティアに戻ったら、これ用に鞄買わないとね。」
美湖はそう言って、銀の札から、ランク1ポーションを2本取り出し1本をユーナに差し出す。
「ご主人様?」
「これ飲んどきなよ。これから帰えらないとだからさ。」
そう言って、自分の分を飲みほした。ユーナもそれにならい飲みほした。
「さぁ、街に帰ろう。スタンビートのことも報告しなきゃだしね。」
「そうですね、ご主人様。」
二人はラティアの街への帰路についた。




