始まりの世界
8月。
太陽のジリジリとした暑さが照りつける。
空は雲一つない快晴でいつもだったらスーツに身を包みせっせと働いているはずなのに今俺が身につけているのはスーツではなくて、緑色の病衣を見に包んでベッドによこになっている。
横になっている俺の体にはいくつもの官やチューブが繋がれていて体がものすごく重くて軋むように体が痛い。
視界は少しぼんやりとしていてあぁ・・・俺は死んでしまうのか?と考えさせられたりもする。
なんでこうなったのかってことは記憶が定かではないが多分事故にでもあったのだろう。
ピッピっと一定になり続いていた機械音がピーっとさっきよりも大きな音が鳴る。
繋がっているチューブ先の画面に映っている数字がだんだんと小さくなっていく。
だんだん視界もぼやけるし体温も下がっているような気がする。
死んでしまうのか?と考えたが、それが今まさに現実になろうとしている。
俺の死を見送ったのは家族でもなく。
友人でもなく。
彼女でもなく。
ジメジメとした暑い太陽に見送られながら俺は息を引き取った。
***
目が覚めると俺は真っ黒で何もない所にいた。
光もなければ上も下も右も左もわからない。
どこにいるかそれさえもわからず少し呆然と立ってから少し歩いてみる。
次に目が覚めたら何になるのだろう。
また人間?それとも動物?植物?
定まっていない未来を考える。
その時急に光が入って来た。
その眩い光はあっとゆう間に真っ黒だったココを光で包み込んだ。