たっくん
いつまでたってもゆうすけからはメール来なかった。
ゆうすけとHしてから何か変わった分けでもない。でも少し安心。
「これで、みんなと一緒」
って思うのと
「これで、良かったのかな?」
って思うのとで頭ぐちゃぐちゃ。
ゆうすけの裏切りへの怒りは日に日に強くなり
「復讐」
を思い付いた。
何人ものメル友と付き合いその気にさせては振る。と言うのを繰り返した。男は全部憎かった。なのに、たっくんに出会った。たっくんは18才の高校生で顔はめちゃくちゃイケメン。
少しラルクのHYDEに似ていた。
そして初めて会って付き合う事になりたっくんとのキスは公園で。
ゆうすけとしたキスとは違い心が暖かくなりずっとしていたいと思うようになった。
これが恋なんだって思いたっくんにどんどんハマっていった。
毎日メールして毎日電話して。
毎日たっくんに繋がりたくて電話代なんか気にしてなかったら…
「6万」
お母さんはぶちギレ…そして携帯は解約。
たっくんに繋がれない、こんなブサイクなアタシじゃ釣り合ってない…、怖い、どうしていいか分からない。
っと毎日泣きじゃくっていた。そしてマイは倒れて救急車で病院へ。
今回倒れたのは不安から来てるみたいだ。
おばあちゃんと薬を貰い帰り道には何も話さず長い沈黙だった。
お母さんが仕事から帰って来てマイが余りに落ち込んでいたからかプリペイドの携帯を買ってきてくれた!
「やった〜!!お母さんありがとう!」
とお母さんにお礼を言うとお母さんは困った顔で
「使いすぎないように」
と言った。
すぐにマイはたっくんに電話した!
「もしもし、たっくん?やっと携帯もてた!やった〜!」
と電話口でハシャグマイにたっくんは
「おかえり、待ってたよ☆」と迎え入れてくれた!
そしてまた毎日話すようになった!
デートしてキスしてもらってとうとうたっくんと初めてのH!
なんかドキドキ。
たっくんにゆうすけの事知られたくなくて、
「アタシたっくんが初めてだから」
と言っちゃった。
そしてたっくんを見たらすごい嬉しそうに笑い抱き締めて、
「大切にするから」
って言ってくれた!
ゆうすけとした最悪のHとは違いたっくんとしたHはかなり痛くて血がでた。
自分でもかなり不思議で、友達と二人で、
「入れてなかったか小さかったのかな?」
って笑って話しをしていた。
この日からゆうすけの事は忘れてマイのの初めてはたっくんだって都合の良いように思いこもうとしていた。
そんな幸せは長く続かず、バチが当たったんだ…
「レイプ」
ニュースでしか聞いたことない言葉が頭をよぎった。
そうマイはレイプされた…
たっくんには言えない。でも言わなきゃ行けない。
「もしもし…たっくん?」
と泣きたい気持ちを抑え電話をかけるマイ。
たっくんはラルクのライブを見に行った帰りでテンション高く電話にでた。
「あっ、もしもし、マイ?ライブめちゃくちゃ良かったよ!マイは何してた?」
と大好きなたっくんの声に安心したのか不安になったのかマイは泣きじゃくった。
たっくんは、心配になり
「おい、マイ?どうしたん?」それでも返事をしないまいにたっくんは声をあらげてもう一度名前を呼ぶ。
「おいっ!マイ何があった?」
マイは我に返ったようにゆっくりゆっくり話し始めた!
「あのね、今日良く覚えてないんだけど…」
と言いにくそうに言うマイに焦れったくなったたっくんは、声をあらげ
「だからな、どうしたんだよ!」
と言われマイは、涙をじっとこらえて
「レイプされた…」
とたっくんに伝えた。伝え終わるとマイは泣き叫びながら
「ごめんなさい、ごめんなさい…」
と謝り続けた。
たっくんは今の状況が飲み込めず黙り込んでしまった。
そして、一息してたっくんはキレた。
「誰にされたんや?そいつブチ殺してやる!おいっ、何処でされた!誰にだよ…」
っと声をあらげていたたっくんはしだいに黙り込み声を殺して泣いていた。
そんなたっくんに嫌われたくなくてずっとマイは謝る。
「ごめんなさい…ごめんなさい…」
と。
そしてマイは自分の腕を切り刻んでいた。
そう、リストカットだ…。マイは初めてリストカットをした!
たっくんにバレないように声を殺して…
長い沈黙を破ったのはたっくんだった!
「マイ、明日会おう?」
と心配そうにマイに言うと、マイは泣きながら
「ありがとう、でもマイはもう汚いから…」
と電話を切り電話に向かって
「たっくん、ごめんなさい。大好きだよ」
と言い続けました!
携帯がずっと鳴り続けていた。
マイはもう聞こえているのか分からなかった。マイの目からは大粒の涙が…マイの手首からは大量の血が溢れていた。
そしていつの間にか朝になっていた…たっくんに会う気にはなれず、友達のゆうとめぐを誘ってカラオケに行った。
いつも以上に明るいマイを見て二人は心配になりゆうが声をかけた。
「マイ、なんかあったん?大丈夫?」
と言ってもマイは上の空。マイの大好きなカラオケに来てるのに、いつもと違うマイにめぐが、
「たっくんとなんかあった?」
と言ったその時には自然とマイの目からは涙。
ゆうとめぐが何も言わずにマイを見つめていた。
その時に、マイは重い口を開いた。
レイプされた事、たっくんに会おうって言われた事、泣きながらもゆっくりゆっくり話した。その時に、カラオケの部屋のドアを叩く音が、トントン。
ゆうが開けてみるとそこにはたっくんの姿が。
ドアを開けるのと同時にたっくんの怒鳴り声が、
「お前なんで、電話でないんだよ。どれだけ俺が…」
と最後まで言う前にマイの腕を掴み抱き締めた。
マイの心はまた暖かくなり子供のようにたっくんに掴まり泣きじゃくった。
「ごめんなさい。ごめんなさい。マイの体は汚い…もうたっくんに愛される資格なんかない…」
と最後まで言い終わる前にたっくんはマイの頬を叩いた。
「痛い…っ」
とマイは小声で言いながらたっくんを見つめた。
マイの頬をそっと撫でながら、愛しそうな目でマイを見つめ話し始めた!
「マイのどこが汚い?なぁ〜!まぢそいつ殺してやりたい!くそっ…」
とカラオケの部屋の壁を殴り続けるたっくん。
ゆうとめぐはそんな二人を見守り外に出る事にした。
静かになった部屋では誰も歌わなくなった歌が流れていた。
どれくらい時間たっただろうか、泣き止んだマイをまた力強く抱き締めた。
「ずっと愛してるから。だからこんな事するな!」
とマイの傷だらけの腕を見て言った。マイはまた泣き始めて
「ごめんなさい。ごめんなさい…」
と謝るばかり。
そしてたっくんはゆうとめぐとマイを家に送り届け、バイト先に向かった。バイト先でイライラを隠せないたっくん。
マイの前では見せなかったがマイがレイプされた事に対してかなり怒りを隠せないたっくん。
「なんでだ…なんで?マイなんだ…ちくしょー…俺はどうしたら良いんだ…」
と自分を責めるたっくん。
たっくんに送ってもらったマイは血が滲む手首を見つめて泣いていた。死にたくて死にたくてたっくんともうしないと約束したリストカットをまたしてしまっていた。
何度も何度も繰り返し自分の体を傷つけるマイ。
数日が過ぎてマイはたっくんとお泊まりする日が来た。
ビデオ見たりたわいもない話をしたり。
楽しい時間は早く過ぎるばかりだった。
たっくんとマイは見つめあい唇を重ね、そしてマイの胸元に手をやろうとした。その時、
「嫌……っ」
と叫び声をあげガタガタ震えだすマイ。
レイプされた時のフラッシュバックだった。たっくんは何も言わず抱き締めようとしたが、マイはたっくんも受け入れれなかった…
「さわらないで…」
傷ついた顔でたっくんを見つめるマイ。
それでもたっくんはマイを落ち着かせようと側にずっといた。
だいぶ落ち着きを取り戻したマイにたっくんは、
「今日、やっぱり帰るな!」
とマイの頭を撫でながら笑顔を見せた。
マイはたっくんの手を握りしめ
「帰らないで」
と小さく呟いた…。
そしてたっくんに抱きつきながら
「抱いて…」
と目に涙をためながらマイは呟く。
たっくんはそんな痛々しいマイを見つめて、
「今日は、やめよう」
と答えた。それは、たっくんの優しさだった。それなのに、不安定なままのマイはパニックになり自分がレイプされたからだと泣き叫んだ。
そんな姿を見たたっくんはマイの唇に唇をそっと重ねながらゆっくりと交わっていった。二人は泣きながらした。二人にとってすごいつらいHでもあり幸せのHでも合っただろう。その日から数日が立ちたっくんから一通のメールが…
「少しの間一人にさせて」
とマイは泣きながらメールを返した。
「やっぱり、体が汚いから…?」
そのメールを送りすぐにたっくんからの電話。
「はい。もしもし。」
とマイは言う。
「変なメールするな!わかったな!」
とたっくんは怒鳴り散らした。
ゆっくり話しを聞くと車校に行くためだった。けれども、マイの心はもう一人は耐えられなかった。