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【プロットタイプ】かっ食らう

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


上手い回答が出来ない人間なので、感想欄閉じてます。

これは読者様の問題ではなく、私の問題。


詳しく知りたい方は代表作の『作品と作者の注意点』に書いてあります。


注意事項2

焼肉に行くと、記憶が飛ぶのは、同時進行でやることが多いから。

デートでは絶対お勧めしません。

本日の鏡花の胃のコンディション。昼に坦々麺のセット(半チャーハンと杏仁豆腐が付く)の大盛りを食し、そこまで腹は空いてない。とは言え、予定があるならなるべく完遂する人間である。では望み通り、強行するとしよう。


「あ、薄い肉注文して。厚いのは火が通り難いから。噛むの疲れるから」

皿の擦れ合う音を響かせながら、俺に指示を出す。言われるがままにタッチパネルで薄い肉を淡々と注文を済ませていく。

本日は元より焼肉の予定だった。平日故に込み合ってない事を見越し、予定を入れていた。

だが此奴の気紛れにより、食べ放題前とは思えない食事をし、今に至る。元を取れるとは端から考えてない。が得するとは言い難いだろう。

「あのさぁ、瑠衣たん。デート中で食べちゃいけないものって、ハンバーガー、麺類、焼肉だと思うんだよ。あ、どうも」

届けられた肉を焼きながら、火の通りを見ている。脂肪が油になり、火力が増す。端の方から香ばしく縮んで行くその様は、食欲を唆る。

「良い感じ〜」

そう言いながら、俺の皿に投げ入れる。

しゃぶしゃぶに使用される様な薄い肉。噛む必要さえなく、口の中でとろけていく。美味い。

鏡花も自分の物を焼きながら、自分の皿に投げ入れる。すると、閉ざされていた口を限界まで開く。一瞬でも可動域を超えたような喰らい方は、蛇の捕食を見ている様だった。

しかし其れは一瞬。すぐに小さく折り畳むと、無言で味わっている。

興味深いな。俺も焼けた肉を摘むと、鏡花の口元まで近付ける。

「あら〜食べさせてくれんの?」

そんな可愛い子ぶった振る舞いに反し、捕食の仕方は蛇のそれだった。口に収まり切らず、端から垂れている。ふむ。獰猛な肉食動物の様だな。

「大口開けないと食べられないからさぁ、食べ方が汚くなるんだよ。あとやる事が……多くて、同時進行で……肉いる?」

「あぁ」

「やらなきゃいけないから…………食べ方まで意識が……向かないんだよね……」

この俺との会話に間に鏡花が行っていた事。

肉を喰らいながら、 肉の様子を見て、新たに肉を追加し、俺に肉を寄こす。目当ての肉が焼けてない事が判明すると、端の方に空いた皿を重ねながら、届いたサラダにかぶりつく。

全てにおいて同時進行。やはり食事全てに意識が向いていない。それ故に捕食と化す。

「麺類とかも、一口の許容範囲を分かってないから……これ良い感じ」

「有難う」

「大抵口から出た麺が滝作ってるし」

右手でサラダを食らい、左手で肉を焼く。器用だな。視線はサンチュと肉の交互に向かっている。

「だからデートでは向いてないね。でも許容範囲確かめるには必要か。幻滅とかあるし」

「よく食うな。ほら」

「あ」

開かれた口に肉をねじ込みながら、肥大化した頬袋を眺める。幻滅はしない。ただ奇怪な生き物と対峙している気分になる。


追伸

「あ、これ、肉渡す用のトングだ〜。んー……」

網にトングの先を押し付ける。消毒しているつもりらしい。しかしそれだけでは足りないと感じたのか、上がった焔に先を近づける。

「やっぱ薄い肉良いね。火力が違うわ」

「消毒用に使ってんじゃねぇか」

パンケーキが美味しくて、三回食べました。

店員さんが気を使って下さって、『軽く炙ると良いですよ』と助言いただきました。

ほんのり炭の香りが移ります。焦げが良い匂い。


焼肉ってやること多いよね。


・隙間を開けて、肉を追加。肉を焼く。

・肉の様子を見る。焼ける間にサラダを食らう。

・店員さんにお礼を言ってる振りして、肉の種類、大きさを確認。隙間の確認。

・肉をひっくり返しながら、サラダを食らう。

・あ、これ焼けた肉用の物だ。……焦がすか。

・空いてる皿を重ねる。

・食べたい物を夢想しながら、タッチパネルを押す。


これらを臨機応変にやっていくので、食べ方まで意識が向かない。

食らいながら思うのは、『食事』より『捕食』に近い。

ほら、蜘蛛好きの少年が出てくる、吸血鬼ファンタジーの妹を襲いかけるシーン。血を吸おうとするシーン。

あれと重なるんですよ。

我に返ると

目、血走ってない? 今何をしようとした?

みたいな。


デートには向かないね。

大口開けて、獰猛になるから。

私だけかな。

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