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スクールユニバース

作者: 川里隼生

 合唱コンクールに向けて練習をしていたときのこと。六年生は『COSMOS』が課題曲だった。

「俺たちが星だなんて、いい歌詞だよな」

 何を浮かれていたのか、友だちが言った。

「いいよな、星。輝いてるしさ。他の星と結びついたら星座になって、物語が始まるんだぜ。俺はアンタレスになりたいな。さそり座の心臓で、命みたいに赤く燃える星。この学校にも四百の星があって、無数の星座があるんだ」


 夢の星は日が沈んでから目を閉じて探したらいいのに、と思ったけどわざわざ言うことはしなかった。あいつはひとつ、大きな勘違いをしてる。僕ら小学生はアンタレスのような恒星じゃない。自分勝手にギラギラ光る恒星みたいな大人に振り回され、夜空を右往左往する惑星だ。いや、惑星ですらない。自分たち同士でぶつかって、削られて、みんな同じような見た目をした小惑星なんだ。みんな、みんな。

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