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心の声  作者: クレーヴ
19/32

第19番「2人きり」

日曜日。

普段は家でゴロゴロしたりテスト前であれば、それなりに勉強もする。

あかりから声がかかれば遊びにも行くし、勿論、家族で出かける事ある。


私「行って来ます」


玄関で靴をはき、扉に手をかけ、そう言った。

お母さんの気をつけてねという声を確認すると家を出て駅へと向かう。

集合場所は駅。

昨夜、あかりには、いつものコンビニで集合して一緒に駅に向かえばいいんじゃないかと提案したのだけど、他に用事があるからと言い、あかりとも駅で会う予定だ。


私(彼と2きりになったら…あかりが来るまで何を話してればいいかな…)


いつものように不安要素を考えながら駅へと歩いていった。


駅。

私が1番最初だろうか?

まだ2人とも来てはいない。

集合時間は10時。

電車が出発するのは10時10分。

今現在の時刻は9時50分。

まだ来てなくても問題はない時間だ。

ここから電車に乗り30分ほどだっただろうか、線路を走っていくと松本空港最寄駅につく。

そこから徒歩だと20分ほど、バスだと5分もあれば松本空港へと到着する。

一応、バスに乗る予定だけど…。


駅の案内表をマジマジと見ていると。


「ヨッ。 早いな、音白」


肩をポンッと叩かれながら、そんな声が聞こえたので少しビクッとしてしまった。

これは多分、彼に関わらずビックリしてしまっただろう。


私「お、おはよう」

啓介「おはよ。 小池さんはまだ?」


コクンとうなずき、彼が腕時計を見たのを見て私も携帯を見てみる。

時刻は9時57分。

もうすぐ集合時間になろうとしていた。

あかりには…学校に登校する時もごく稀に寝坊などで先に行っていいよと言われる日もある。

まさか今日に限ってそんな事はないだろう…。

そんな信頼とも不安とも取れる事を考えると手に持っている携帯電話が振動する。


---

着信:あかり

---


私(あかり?)


ちょっと不安が頭によぎりながら彼に軽く頭をさげると少し離れて電話に出る。

電話から聞こえた声は何処か慌てているようだ。


あかり「あ、京子? ごめん! 急に用事が出来て行けなくなっちゃった! だから2人だけで行ってきて良いよ。 てか行ってきてね」

私「え? ちょ、用事って…」

あかり「じゃあホントごめん。 それじゃあね」


あかりの慌てた声と内容を聞いた私はあかり同様、慌ててしまった。

そんな慌てている私をよそに、あかりは用件だけを伝えさっさと電話を切ってしまった。

これは…。


啓介「どうした?」

京子「あかり…来れない」


そんなロボットのような返事を聞いた彼は "そっか" とつぶやくと何だか悲しそうな表情を浮かべた。


啓介「じゃあ今日は止めとくか…」


そんな悲しそうな表情から発せられる言葉。

それを聞き私は私が悪いような気になってしまった。

よく覚えていないが足が切符の販売機へと向かい2人分の切符を握り締めていた。

そんな私を見て彼も少し慌てていたが喜んでいるようにも見えた。

切符を渡すと同時に、彼が返してくれた切符の代金。

手と手が触れそうで落としてしまった小銭を慌てて拾っていると、電車の出発を告げる駅員の大声が聞こえてきてさらに慌ててしまったんだ。

ここまで読んでいただきありがとうございます。


松本空港は作者の地元に実際にある空港を使用する予定です。

有名ですかね?


ではまた次回も読んでいただけたら嬉しいです。

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