第1番「音白 京子」
初めましての方は初めまして。
現在も連載中のもう1つの作品を読んでくださってる方はこんにちは。こんばんは。
目にとめて頂きありがとうございます。
クレーヴ♪です。
恋愛小説には興味があり上記の連載が終わってから始めようかと思っていましたがどうにも我慢できなくなり書き始めてしまいました(笑
そんな自分の初、恋愛小説?よかったら最後までお付き合いください。
では物語スタート。
5月。 葉の桜が散り緑の木々が校庭にはいくつもある。
「ネッシー! 早くお昼買って来いよ!」
「…」
授業が終わり教室から先生が出て行く。
その姿を確認してから私が座っている1番前の席に来て、その3人の女子の1人が私に向かいそう言った。
早くと言われても今、授業が終わったのだから無理にも程がある命令だ。
想涼高校。1年D組。 出席番号16番。
私の名前は音白 京子(ねしろ きょうこ)
身長は159cm。体重は一応、女なので言うつもりはないが太ってはいない。
目はあまりよくないが出かけるときはコンタクト、家では眼鏡をしている。
髪は肩より少し長く勿論、黒髪に決まっている。
そんな私というのは今、無言の方だ。
クラスメイトからはネッシーと呼ばれている。
それは決して友達としてのいい意味のあだ名というわけではない。
ネッシー。
その生物はいるかどうかも分からなく、見る事は珍しい。 というか奇跡に近い。
私の苗字とそこから私のあだ名はネッシーとついた。
私は人前であまり喋る事がない。
簡単に言えば内気なのである。
なので私の喋る姿を目撃した事が殆どないからネッシー。
私の声を聞くのはクラスメイトにとってネッシーを見つけるのと同じくらい難しい…らしい。
自分でもそこまで話した事がないのかと疑問さえ浮かぶあだ名だ。
そして長々とあだ名の事について語ったがそんな事はどうでもいい事である。
3人の中で私にそう命令した女子は出席番号30番。
茂技 香夏子(もぎ かなこ)
クラスではどちらかといえば目立つ女子で容姿は私から見たら可愛いと思う。
長い茶髪がかった髪。
化粧も今時の高校生のようにしている。
しかし目立つというのは不良という意味で目立つといった方が正しいのかもしれない。
私「…」
「何だよ。 その顔」
「嫌なの?」
今、私の顔の事について触れたのは出席番号22番。
吹石 ネネ(ふきいし ねね)
親がやたらお金持ちらしく、いつも派手な格好をしている。
髪なんてピンク色。
こんな人を街で目撃したら思わず二度見してしまうだろ。
何故、この学校はこの髪を注意しないかという疑問さえ沸く。
いや注意してるのかもしれないが…。
名前も金持ちの親がつけそうな名前である。
これは私の勝手な考えなんだけれど。
続けて疑問系のアクセントで聞いてきたのは出席番号3番。
江藤 久美(えとう くみ)
見た目は黒髪、格好も普通。
1人でいたらごく普通の高校生に見えるがこの2人といると、そうは見えないだろう。
2人とも香夏子と同じ不良。
この3人が私のいるD組の不良グループというやつだろう。
そしてもう1つ私の特徴を話すと私は言葉で伝える事は苦手だが顔にすぐ出てしまうらしい。
思っている事が声ではなく顔で話すという事だろうか?
そのせいで今も私の思いがそのまま顔に出てしまっていたらしい。
"嫌"
という心の声が。
無論、顔では嫌そうにしていても「はい。そうですか」と引き下がらないのが、この関係である。
席に座っている私を見下ろしながら立っている3人の何とも言えない威圧感。
私は教科書、ノートを早々と机の中にしまうと、コクンと首をさげ教室を出て行った。
私が出て行った教室からは3人の笑い声が聞こえたが気にも止めなかった。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
恋愛小説は初めてなので色々と手探り状態です。
よかったら感想等いただけると励みになります。
ではまた次回。