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ショタ神様は勘違う  作者: 山木 深
一つ目の勘違い
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第1話

今からすると、ずっとずっと昔。

人がまだ、自由に空を、海を、陸を駆け、あらゆる自然を支配していた時代。

ある時、些細ないざこざが発生した。すぐに収まるかと思われたそれは、またたく間に巨大化し、6つの種族のみならず、神々すらも巻き込んだ戦争へと発展した。長く長く続いた戦争は、あらゆる種族の命を奪い、数多の神々すらも死んでいった。

それでも人は、神は止まらなかった。

だが、永遠に続くかと思われたそれは、ある日、唐突に終わりを迎えた。

神々と文明の全てを破壊し尽くして。

それは、ただ一人、個人の手によって成された。

その者の名は、デウス・エキス・マキナ。

神代に神々によって造られ、悠久の時の中で忘却の彼方へと去っていた、機械仕掛けの神であった。



※ ※ ※ ※



強烈な光を感じ、思わず顔の前に手をかざす。だけど、思ったよりも光は強かったから、あまり意味はなかった。だから、僕は目を瞑ったままごろりと寝返りをうち、そのまま眠りにつこうとした。そこでふと気づいた。

ぼんやりと覚えている最後の記憶では、思いっきり地中へと埋まったはずであったことを。

だが今はどうだ。さんさんと照りつけてくる光に心地よいそよ風。明らかに外だ。というか地上だ。それを認識した瞬間、跳ね起きた。


「………はぁ!?……どうゆうことかな、僕はあの時確かに大地へと突っ込んだはず…。なのに今、僕は地上に居る。ならば、何か、大きなことがあったと、そうゆうことかな」


ぶつぶつと独り言をつぶやき現状を把握するために冷静になる。そして、少しばかり冷静になって周りを見渡すと、何とも酷いことになっていた。

大地は裂け、土が剥き出しになり、木々は根こそぎ引っこ抜かれ、四方八方に散らばっていた。

僕は自分の目が信じられず、何度か瞬きし目を擦る。恐る恐る目を開いてみるも、やっぱり景色は変わらない。しばし放心した後、気を取り直して調べてみることにした。

まず最初に、しゃがんでぐちゃぐちゃになっている地面に手を着き土をすくう。そしてそのままぎゅっと手に力を込めて握り潰す。

すると視界にパッと成分が表示された。だが異常はない。天変地異のようなことになる極大魔法を使用した時特有の濁った魔力はなく、大規模な科学兵装を使用した時特有の汚染物質もない。こうなると僕はもうお手上げというしかない。でも、ひとつだけ、考えれる仮説がある。

それは、僕が眠りについていた間にそのどちらでもない何かが作られ、それによってこうなった、ということだ。

仮にそうだとすると、ここにこのまま居ても良いことはないだろう。精々がこうした犯人との戦闘くらいか。

なので僕はさっさと逃げることにした。未知の攻撃を防げるか分からないしそもそも喰らってどうなるかだって分からない。

ということでさっさとどこかへ行くことにした。



※ ※ ※ ※



マキナがすたこらさっさと行ってしまってしばらく。

1人の冒険者がそこを訪れた。


「これは、まさか……。もしそうだとしたら、何としてでも見つけ出さねばならないな」


冒険者は熱心に調査をした後、何処かへと去っていった。

すれ違った二人が出会うのは、もう少しだけ先のこと。



※ ※ ※ ※



歩いて荒れまくっていた場所から鬱蒼とした森へと入っていく。といっても僕は今何処にいるかもわかってないからぶらぶらとさまよっているだけだ。そしてやはりというべきか、あれだけの事があったせいか魔物の姿が全く見当たらない。


「うぅん、これだけ歩いても魔物の一匹どころか木々以外のまともな生物がセンサーに一切こないの

か…。ますます何かがあった可能性が高くなってきたね。起きて直ぐにこれとは、わくわくしてくるよ」


ニヤリと笑いながら戦意を高める。別に誰かと今から戦うわけではないが、何となく不穏な事がこれから起こりそうな気がしたのだ。

が、結局何も起こらずに太陽が地平線の彼方に沈みそうになるまで歩き続けることになった。

しょうがないので野宿をして夜を越すことに。

とりあえず開けた場所を探してみると、すぐに見つかった。そこで、僕は近場から木の枝を拾ってきて、ある程度の量が集まったのを確認すると指先から火を出し、つけた。しっかりと燃え出したのを確認すると、途中で火が消えてしまわないようにセットした。そして横になり、目を閉じた。


夜、何かに見られている気がして起き上がると、すぐさま切っていたセンサーを作動させ周囲を探った。すると、僕の周りに半円を描くように五つの生体反応あった。しかも全て魔物だ。右の義眼を暗視モードに切り替えて目視で見てみると、醜悪な外見をした人形の魔物がいた。

一般的な成人した人種より30セメルほど小さい体躯に額に生えた小さな一本角。ゴブリンだ。

なんというか、分かってたとは言え初遭遇がゴブリンなんかだと、正直だれる。こんな下から数えた方が圧倒的に早いのなんて時間の無駄としか言いようがない。


「はぁ…。王級とか帝級とかは言わないけどさぁ、せめて子爵級くらいのが良かったよ。さすがに平民級はないよ」


ぐだぐだと愚痴を言っている間にジリジリとゴブリンたちが近づいてくる。適当に追い払って終わりにするつもりだったけど全滅させることにする。

といってもゴブリン程度に外部兵装なんて使うわけにもいかない――というか使ったら一番威力が低いのでも小山くらいなら更地にするから使ったらまずい――ので内部兵装を展開することに。


「ま、そうは言ってもゴブリン何て内部兵装でもオーバーキルになるしね。指銃くらいでいいかな」


スッと手を上げゴブリンに向ける。そしてヒュッと風を切る音を出して弾が出た瞬間から少し遅れて、ドサドサッとゴブリンが崩れ落ちる音がした。近づいて確認してみると、見事に全て額を撃ち抜けていた。僕の腕は鈍っていないようで安心した。

もう一度寝ようかとも思ったが、殺しをしたせいか目が完全に覚めてしまったので、また歩くことにした。

といってもどこそこに行くといった場所があるわけでもないから、結局昼間の時と同じようにあてもなくふらふらと歩き行くことにした。ただ、一々まともに戦ってたくないから、センサーの範囲を一気に広げておくことにしておく。

すると、今いる場所から北北東の方角に、3、40ほどの反応があった。


「これだけ集まってるってことは、ここは集落かな。魔物ではないようだけど山賊とかだったり面倒だしある程度近づいたら観察してみようかな」


とりあえずの簡単な方針を決めると、そちらに向けてテクテクと歩き始めた。ただ、その場所がかなり遠いので到着は日暮れになりそうだけど。

進路上に現れてくる魔物を視界――実際には数100(セメル)は離れているので視界外というか認識外――に入る前にサーチ&デストロイしながら夜通し歩いた結果、僕はようやく目的の集落に着くことができた。

分かっていたことだが、その集落は簡単な柵が張り巡らされており、その中に家が十軒ほどある程度の小さなものだった。

僕はそれを遠目に確認すると、義眼を望遠モードにして住民の観察を始めた。

すでに住民は起きていたようで、あちらこちらで動き始めているのが分かった。粗暴な雰囲気は見えず、女性や子供に老人。さらには様々な種族までもが一緒に笑っていた。そのまま昼頃まで見てみて山賊等ではないと結論を出すと、僕は今しがた集落から出てきたエルフの女の子へと近づいていった。


作中のセメルはセンチメートルと同じくらいです

感想や誤字脱字報告はいつでも承ります

2016/06/12更正

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