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平凡な男の平凡な転生  作者: みけ
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長い一日の終わりに

お待たせしました。

ぱんぱんぱん!ぱんぱんぱん!ぱんぱんぱんぱんぱんぱんぱん!

プエラによる三三七拍子ががらんとした冒険者ギルドに響く。

『驚いた?依頼や取引が成立したときに行う儀式みたいなものよ』

ぽか〜んとしている太郎にプエラは説明をしてくれる。


『そ、そうなんですか。いきなりだったので驚きました。ところで、食事と宿をお願いしてもいいですか?なにか仕事をしないとお金がないんです』


色々なことがあって疲れたのか、ゆっくり横になりたかった。


『いいわよ。部屋はたくさん空いているわ。寂しかったら添い寝もサービスするわよ』

プエラはちらりとピノに視線を送ったあと、しなやかに体をくねらせつつ片目をつむる。


『添い寝はけっこうです』

プエラは魅惑的な女性だが、私は前世の妻に操を立てたい。


『宿なんていらないよ!タロウは、あたしとめくるめく魅惑の夜を過ごすんだ』

ピノは、プエラを睨み付けながら、タロウの腕を抱き込んだ。


ささやかながらもしっかりと存在する柔らかな感触に一瞬心を奪われながらも振りほどいて太郎は言った。

『めくるめかないから!すごさないから!』


なんでこんなにモテるのたろう?前世で訪れなかったモテ期というやつなのだろうか?澄江さん、前途は多難です。


『二人ともふられちゃったわね。タロウさんの部屋は私の隣だから、ムラッときたら何時でも夜這いしてね。鍵はあけておくわ』

プエラはカウンターから大きめの鍵を取り出してウィンクをした。


『ピノも泊まる!!そして、夜這いする!』

飛びはねながら主張するピノにプエラはぴしゃりと言う。

『ピノには、泊まってる宿があるでしょ。ダメよ』


タコのように膨れるピノをよそに太郎はプエラに訊ねる。


『夕食までまだ時間がありますよね?できたら、部屋で休みたいのですが…正直色々ありすぎまして。あと、ちゃんと鍵はしめてねましょうね』


『もうつれないわね。タロウさんぐらいの歳ならもっとがっついているものなのに。部屋は、そこの階段をのぼって左から二番目よ。そうよね、こっちに来たばかりで大変だったもの。夕食ができたら呼ぶわ、ゆっくり休んでね』


プエラに薦められるまま、不満そうな顔をしたピノを置き去りにして、太郎は部屋に向かった。


部屋は6畳間ほどの広さに小さめのテーブルと椅子、シングルより少し大きめのベッドが置いてある。

窓は内開きの木戸になっていて、虫除けなのか網がはってあった。


太郎は靴をぬいでベッドに横になると、疲労からか軽く目眩を覚える。


マットの中の材質はわからないが、柔すぎず固すぎずほどよいクッションのここちよさに吸い込まれるような眠気を覚えながら、太郎はぼんやりと考えごとをはじめた。


なんか、予想外の展開ばかりだけど、いきなり奴隷にされたり、勇者として祭り上げられたり、仲間に裏切られてダンジョンに捨てられたりしていないだけ、あまたの異世界転生系の小説よりはずいぶんましな状況だと思う。

そういえば、お約束といっていい自分のステータスを確認していなかった。

太郎は自分に神の眼を使ってみる。


名前 田中 太郎

性別 男

年齢 15

種族 人間

称号 流れ人 (パワーゲート)

レベル 1


体力 D

敏捷 D

器用 D


知性 D

生命 D

精神 D


魔力 D


ギフト

神の(プレミヤム)

アイテムボックス(インフィニティ)

(神の辞典スペシャルエディション)

(豪運)

(武芸の才)

(匠の才)

(商いの才)

(魔法の才)

(好感の才)


※()内は高度な隠蔽がかけられています。


へぇ〜神の眼だと、名前、漢字ででるんだ。パワーゲートって管理者さんが言っていた私を通じて力を〜ってやつかな?プレミヤム?インフィニティ?神の辞典?

なにやら、ステータスチェッカーに表示されないギフトがずいぶんと増えてるし…()は高度な隠蔽?


疑問が山のように太郎の頭をよぎる。


ぽ〜ん!


その時、電子音のような音がなり、視界にメッセージが表示された。


(はじめまして、私はゴッドエンサイクロペディアスペシャルエディション。GESE、ゲセとお呼びください)


ご丁寧に文字が増えるごとに、タイプライターで打っているかのような効果音がついている。


(ゴッドエンサイクロペディアとは、古今東西あらゆる世界の知識がつまった神の辞典です。本来は知りたいことを検索し調べらることができる受動的な能力なのですが、スペシャルエディションである私には能動的な解説も可能な疑似人格が与えられています。マスターがギフトを認識した時に発動するように設定されていました。以後、よろしくお願いします。)


(さて、()について、ですがマスターが多くのギフトを持った特別な流れ人であることを隠すために管理者がつけてくれました。任意でつけたり、はずしたりできますよ。)


(よろしいですか?それでは、マスターの疑問にお答えいたしましょう)

今回、少々短いですが、きりのよいところできりました。途中通信エラーのため何回か一部消えてしまい大変でした。それでは、また来週m(__)m

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