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魔王様の玉座が最強補正をしてくれるので、つい。

作者: 笹見 暮




まずは、雨晒しの椅子になったつもりで気持ちを整えていきましょう。


魔王「──雨粒如きが……俺を煽っているつもりか?」


座りおる男は、色彩感の乏しい世界観で笑みを浮かべてます。

そして、不機嫌な空を見上げて吠えるのです。


魔王「馬鹿が! 小粒の貴様らが束になろうがッ!! 俺の玉座は渡さんぞ!!!」


だそうです。

かと言って侮るなかれ。

吠えられた雨雲は、唾を嫌うように逃げていきます。青空さんにしてみれば、避けんなよって感じですね。


そんなこんなで、殺風景な光景に雨露光って綺麗かな。

男は満足そうな顔して、背もたれに寄りかかります。


魔王「他愛もない。あっさりと晴れおった」

女さん「……なんで雨雲を吹き飛ばしたんですか。天然のシャワー舐めてます?」


必要なくなった傘を差したままの、とても綺麗な女の人が現れます。

ロングスカートの裾を、泥が付かないように片手で持ち上げてます。そうして露わになっている高そうな長靴。

一見すると、何処かのお屋敷の使用人のような方ですね。


魔王「またお前か。そのうち、通いメイドが板につくんじゃないか?」

メイド「まあ、嬉しそうなお声。寂しかったんなら、そう言えばよろしいのに」

魔王「馬鹿この、お前、この、バッカやろおま」


お友達になりたてなんですかね。

微笑ましー。


メイド「それはそうと、雨が上がったんで勇者さんがお見えですよ」


ホラって指を差した先に、一般通過勇者がおります。


勇者「なんで野外に玉座を置いてんだ。足元がぐちゃぐちゃじゃないか」


泥道に苦戦してまで、わけわかんない所にある玉座を見にきたんでしょうか。

勇者ですねぇ。


でも、そんな彼に対して、煽り好きの男は馬鹿みたいに笑います。


魔王「早速罠に掛かったなアホ勇者が! 喰らえ、レベルMaxビーム!」

勇者「ぐわあ!? なんて卑怯な。性格悪い」


ね。


魔王「どうだ見たか。どんな勇者が来ようが、この玉座にいる限り、俺は負けんぞ!」

メイド「性格悪いって言われてて可哀想」

魔王「可哀想言うなコラ」


なんだかんだ言って、男の力は本物のようです。ですが……。

彼が座る玉座は、人の能力を最強補正してくれる設定だというのを、覚えておきましょう。


メイド「──ほら勇者さん立って。泥水啜ってないで、お帰りくださいな」


ドヤる男なんてどうでもいい感じで、女さんは無様にやられてしまった勇者に、肩を貸そうとしています。

彼が立ったら、すぐに離れそうな雰囲気です。


勇者「あ、ありがとうお姉さん。別に好きで啜ってるわけでは……あれ? 何処かで見たようなお顔──」


そのお顔──固まります。


メイド「あら大変。魔王様、この子産気づいているので捨ててきますわ」

魔王「酸欠? え、あ、大変だねぇ」

勇者「待って、このお姉さん力強い! 引きずられたら靴に泥が入っちゃうから!」



  地雷……踏み抜いたんですかねぇ。



勇者ですねぇ……。



────



勇者さんが勇者した日から、数日後です。


魔王「最近、軍服エプロン率高いなキミ」


新手の萌えに鈍感な男は不満気に吐露る。


メイド「メイド服に魔王様の匂いが付いて、なんか嫌だったんで」

魔王「嫌な事はないだろ、……嫌なのか」


可哀想……。


魔王「それより、今日はなんだ。柱を立てているのか?」

メイド「柱? そうですね柱です。荒地に玉座のみのセンスを疑った方がよろしいですよ」


そういえば、今日の女さんは、ご自身の身長より少し長い円柱を抱えていました。

それを玉座の後ろに立てて、彼女は良い仕事をした感を出しています。


魔王「この崇高なる雰囲気がわからんとは、凡人以下か。はっはっはっ、未熟者め」


お仕事お疲れ様くらい言え。

煽らないと泥に沈む設定にしとんのか。


メイド「なんでもいいですが、その雰囲気を損なっていきますけど、止めないんですか?」

魔王「空気読んでやめればいいだろ。俺は玉座から動くわけにはいかないんだぞ!」


ですって。


メイド「あーあ、動けばやめてあげるのに」

魔王「やめる気ないなら、そう言えよ?」


女さんは、同じような円柱を二つ三つと、玉座の周りに立てていきます。

その様子を見て、不安にでも駆られたのでしょうか。男は身を乗り出して言うのです。


魔王「まさかとは思うが……この玉座、狙ってる?」


そんな質問に、女さんは見向きもせずに応えます。


メイド「臭そうな椅子を……ですか?」

魔王「臭くはないだろ。それっぽい香りに仕上がってるだろ」


座ってる本人が言うのなら、まあ。

けど、女さんは不機嫌そうに言います。


メイド「……分解して洗いましょうか?」

魔王「そんな洗い方してレベル保持の効果が薄れたらどうするんだ! 椅子はデリケートに扱え!?」

メイド「だからって洗わないはないでしょう。汚臭い」


き た な く さ い。


魔王「ちょ、お前、玉座を磨くなっ。俺が綺麗好きだと思われるだろ」

メイド「清潔感あった方が、次来る勇者さんも攻撃するのを躊躇うでしょ。汚れてるから蹴りたくなるんですよ」


実際蹴りながら、女さんはたっぷりの研磨剤を馴染ませたタオルで、玉座を擦り上げます。


魔王「馬鹿やめろって、玉座をピカピカにするな。後光が出ちゃってるみたいだろ恥ずかしい」

メイド「変な事言ってないで、腰浮かせて下さいな。太ももの裏とか蒸れて臭そうでふよ」

魔王「鼻を摘みながら拭かれると俺が傷つくだろ。デリケートに扱えデリケートに」


こうして見てると、二人の親密度って若干上がってる感じしますよね。

文句を言い合いつつも、距離が近いと言うか。


メイド「はい、拭きました。座っても大丈夫ですよ〜」

魔王「……まったく。玉座を狙ってないなら、そう言ったらいいんだ」


嬉しそう。


メイド「あ、ちゃんと前を向いて腰を下ろしてくださいな。私の理想と違う動きをする魔王様なんて嫌いです」

魔王「わかったよ。前見てればいいんだろっ? ったく」


嫌いと言われちゃあ、仕方あるめぇ。

女さんの理想に沿うように、男は素直に従いましたところ、


魔王「──痛った!? ケツ痛って?!」



メイド「大変! 魔王様離れて! 玉座に画鋲が仕込まれております!」

魔王「アンタだろ! それ仕込んだの!? ──って、あれ??」


あ。


メイド「……ふぅ」

魔王「なに座ってんの!?? ふぅ、じゃないが!!」


あぁ……。


メイド「魔王様、お静かに。お行儀良くしていないと、転びますよ?」


誰かさんが惚れてしまいそうになるほどの、妖艶な笑みです。

それはそれとして、玉座の周りに立てられた円柱が、突然回転しながら埋まっていきます。


すると、次の瞬間には── 光が。

地面から幾筋もの眩い光が迸り、謎の機械音声が響き渡ります。


『移動要塞起動』


 玉座を中心とした地面が盛り上がり、我らが椅子が正体を現します。


魔王「なああああっ!???! どゆことコレ?!」


何を隠そう、この椅子は古の兵器の一部だったんです。

オーパーツ玉座とでも言っときましょうか。


メイド「これから私の祖国が隣国に攻め入りますので、ちょっと玉座を頂きます」


女さんの使命感たるや。

きっと、良い事に使ってくれるのでしょう。


魔王「いやいや、いただきますで頂けません!? 返せ俺の玉座!!」

メイド「画鋲付きバージョンで宜しければ、いつでも」

魔王「無しバージョンで!!」


男さんの未練がましさたるや。

かっこ悪い。


メイド「あーもーうるさい。これからあなたは、この軍国の姫のしもべになるんですから、適当に喜んでなさいな」

魔王「喜ばそうったってそうはいかねぇ! 力づくでも退けてやる──」


そんな彼に、我らの想いも乗せた一撃を──!


メイド姫「 お姫様力MAXビームぅ! 」

魔王「あああああああああああああイッ?!??!」


……やったぜ。

それでは、お姫様を乗せて、我らも戦地に参りましょう。

Go! Go! 姫様ですね。


メイド姫「──はい。ハッピーエンドですよ。泣けば?」



可愛いエンドでした。









突然始まった変なノリにお付き合い頂き、誠に有難う御座います。


MF文庫J新人賞の相談をしていたのに、いつの間にか話が逸れて、こんなん私から引き出したChatGPT君が全部悪い。

罰として、あのAI君にはあらすじを書いてもらいました。(本人ノリノリ)

誤解されても困るので言うと、本編は全て笹見暮さん執筆です。AIに、こんな文章は書けません。


にしても、なんだこれ


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