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ホラー映画 おじさんの独り言
【ホラー映画】
映画監督である私は、あるホラー映画を撮影した。
舞台として本物の心霊スポットを選んだせいか、完成品を見ると、撮影中には絶対にいなかったはずの男が画面端に映り込んでいた。
その後、男は私が別の映画を撮っても映り込むようになり、そればかりかDVDで過去の作品を見返しても映っていた。
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【おじさんの独り言】
路地を歩いていると、電信柱に向かってぶつぶつ独り言をいっている小太りのおじさんがいた。
うしろを通る時、おじさんが「ごめんなさい、ごめんなさい」と繰り返し言い続けているのが分かった。
電信柱を見ると、行方不明者の情報を求める紙が貼られていた。