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呪いのぬいぐるみ 壺
【呪いのぬいぐるみ】
娘がクマのぬいぐるみを拾ってきた。
汚かったので、私は娘に内緒で捨ててしまった。
しかし翌日になるとぬいぐるみは家の中に戻っていた。
何度捨てても戻ってくるので、庭で燃やす事にした。
ぬいぐるみに火をつけると、中から紙が出てきた。
そこにはこう書かれていた。
『灰は埋めず、川に捨てろ』
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【壺】
祖父は多くの骨董品を収集しており、私もそれらを眺めるのが好きだったのだが、ある日、壺の一つから声がする事に気づいた。
壺に耳を当てると「憎い、憎い」と中から声が聞こえる。
私は「誰が」と尋ねた。
すると「壺の中を覗けば分かる」と返事が。
壺を覗くと、底に鏡があり、私の顔が映った。