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キャーーアアア! と言った悲鳴の先で俺が見たモノは?

作者: 七瀬








俺は職場の同僚と一緒に飲んでいて、終電ギリギリの電車に飛び乗り、

なんとか家に帰れるとホッとしながら酔いも覚ましながらゆっくりと

歩いて家に帰る途中だった。

そんな時、遠くから女性の悲鳴が聞こえる!

【キャーーアアア!】




俺は何事だと、酔いも一気に冷め! 悲鳴がした女性の元に急いで向かった。

そこには、黒いマントを着た男が女性の前で仁王立ちになっていた!



『・・・お、お前! そこで何してんだ?』

『助けてください! “この男! 痴漢なんです!”』

『えぇ!? 全裸?』




女性は恐怖の中、震えながら頷く。

俺は“この変態仮面を捕まえる事で必死だった!”

俺に捕まえられると思った、変態仮面は必死に俺から逃げる為に

走って逃げた!

俺もその後を必死に追いかける。

女性は警察に通報。

俺は変態仮面をひたすら追いかけ捕まえないとまた犠牲者が出ると、

死ぬ気で走り続けた。

変態仮面も俺に捕まえられまいと必死に逃げる。

でも? 変態仮面が石に躓き、こけたところを俺が捕まえた!



『“捕まえたぞ! 変態仮面!”』

『・・・スマン、伊藤!』

『えぇ!? た、高田か?』

『・・・あぁ、』

『お前! 何やってんだよ、先まで一緒に飲んでたじゃないか!』

『まさか!? こんな形で出くわすとは思ってもみなかったんだ。』

『・・・い、いつから、変態仮面なんかしてんだよ!』

『さ、3年前ぐらいからかな、初めは出来心だったんだ! 若い女の子に

俺の全裸を見せたら? 結構、いいリアクションしたんでそれからハマって

頼む! 今回だけは見逃してくれ!』

『いくら同僚でもダメだ! これは【犯罪】なんだぞ!』

『頼む! 見逃してくれたら、何でもオマエの言う事を聞くから!』

『・・・えぇ!? 本当か?』

『あぁ! 約束だ!』

『“でもこのまま逃がす訳にはいかない! 写真と携帯に書いた契約書に

サインをしろ! こんなんでも契約は成立するモノだからな。”』

『・・・わ、分かった、ありがとう!』

『別にいいよ! 職場の同僚だし、気にするな!』

『あぁ! 助かったよ。』

『いいから、このまま走って逃げろ!』








・・・その後、警察が犯人の聞き取りに来たが、俺は犯人を見ていない

と答える。



そして次の日から、俺はこの同僚に好き勝手な事を要求することにした!



『先ずは、黙ってやったから? 俺に3万でいい! 金を渡してくれ!』

『えぇ!? たったの3万円でいいのか?』

『そんな訳ないだろう! これからしょっちゅう3万円をお前から貰う

つもりだ! それと今日、お前の奢りで酒を飲みに行くぞ!』

『・・・い、居酒屋だよな?』

『そんな安い所で飲む訳ないだろう! 華やかなお姉さん達が居る店に

決まってんだろう。』

『・・・オ、オマエな、』

『昨日、俺と契約したよな? 写真もあるし!』

『・・・わ、分かったよ、連れて行けばいいんだろう、』

『いやいや? お前は、太っ腹だよ!』

『・・・・・・』






・・・これでも、痴漢に遭った、あの女性には申し訳ないと思っている。

でも? 俺はあの一件から贅沢をさせてもらっているよ。

俺のお小遣いが一気に増えて、しかも? 若い煌びやかなお姉ちゃんとも

仲良くなり、俺のお気に入りの女の子と二人でデートする仲までになった。

それよりアイツ! なんでこんなに金があんだ?

そう言えば? “副業でぼろ儲けしてるって、聞いた事があったが、”

まあいいか! 俺はアイツから金を出せるだけ出させるつもりだし!

これから贅沢し放題してやるんだー!










 *







『伊藤の奴! オレから金を根こそぎ引き出すつもりだ! あんな奴に

オレの金を全額渡してたまるか!』

『大丈夫! もう手は打ってますよ。』

『頼んだよ、“殺し屋さん。”』

『勿論! 彼を殺した後、あなたのふしだらな写真や契約書も処分します。

コピーも全てね! 約束しますよ。』

『信頼してるよ、1000万円も出すんだし! アンタはプロの殺し屋みたい

だしな! きっと上手く行くと信じてる!』

『では、これでワタシと会うのは最後、朝のニュース番組で彼が殺された

事を知るのがこの件の最後になりますよ。』

『ありがとう。』

『・・・それでは、』

『あぁ!』









 *






殺し屋に伊藤を殺してほしいと頼んで、3日後。




『ニュースです! ○○の河原で、何者かに刃物で刺されて死んでいる

伊藤五彦、32歳男性、朝5時頃ジョギングをしていた男性に発見されました。

刃物で20回以上刺されていたところを見ると? 顔見知りの犯罪か?

犯人はまだ捕まっていません。ニュースでした。』




殺し屋は、確実に伊藤を殺してくれた。

なのでオレはまた、“変態仮面”をして若い女性に全裸を見せて、

快楽を満喫するんだー!



最後まで読んでいただいてありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
[一言] これは……お互い黒いですねぇ~ どっちにも合いたくない(^^;)
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