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寿命の蝋燭を消された男は神の手によって異世界へ  作者: くろとら
第4章 遺跡探索編
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29話 謎の番人


「錬金 懐中電灯」


俺が「錬金」で作り出した1本の懐中電灯の灯りを頼りに、俺たちは階段を降り、地下に向かって行った。

階段の幅や角度などは何処にでもある階段と同じで、懐中電灯の灯りがあれば踏み外すことはないだろう。

しかし、階段の終わりだけは、いつになっても見えてこない。そんなことを思いながら階段を降っているとこのままずっと、灯りが無い場所に辿り着くことは不可能だと考えてしまう。


そんな不安が湧いてきてから数分後、長く暗い階段が終わり、広い石造りの通路に出た。


広い石造りの通路と言っても、通路には置物などは1つも置いてなく、人や魔物の気配も微塵も感じない。しかし、まっすぐとのびる通路の先には何か生き物では無い気配を感じる。何とも不気味な感じなんだ。


「なんか、不気味ね」


「幽霊なんかが、出そうね」


「ゆ・・・幽霊ですか!!」


通路に出た女子3人はそれぞれ思った事を口に出した。それにしても、リーフェスは相変わらず冷静だな・・・。まぁ、冷静な人が1人いるのでは違うし。後々助かることもあるしな。


「まぁ、取り敢えず、先に進んでみよう。この先に何があるかもしれないし」


「「そうね」」


「はい」


いつまでも、ここに居ても埒が明かないということになり、俺たちはまっすぐのびる通路の先を目指して進むことにした。進めば侵入者を仕留める罠などがある可能性があるが、もしかしたら、本当に王族の隠し財宝があるかもしれない。もし、そうならば進むメリットはある筈だ。


俺たちは、魔物や罠などの奇襲に備えながら先が見えないまっすぐとのびる通路を進み出した。




先頭の俺が懐中電灯の光で暗い通路を照らし、俺の後ろを女子3人が続いた。長い通路を進むに連れて、だんだんと通路の幅が広く、天井が高く、なって行った。


そして、しばらくすると大きな広間に出た。


「な・・・何だこれ?」


大きな広間の中央には巨大な剣を構えた男の石像が置かれていた。そして、男の石像の近くの壁には何らかの文字と壁画が書かれていた。

壁画が頑張れば何とか解読することは可能だと思うが、壁画と一緒に書かれていた文字はどう足掻いても読めないだろう。


いや、でもシルかリーフェス辺りはこの文字を読めるかも知れないな・・・。2人は意外に博学だし。


「なぁ。シル、リーフェスなんて書いてあるか読めるか?」


「すいません・・・・・・私には全くわかりません」


「わるいけど・・・私もなんって書いてあるかさっぱり分からないわね」


俺の問いにシルとリーフェスは文字が書かれた壁画を眺めながら答えた。

一応壁画と文字を記録に残していた方がいいと思い、俺は「錬金」でカメラを作り出した。一応カメラと言っても3人を驚かせないためシャッター音とフラッシュが機能しないカメラを作ってみた。


俺はカメラを構えた1枚ずつ丁寧にカメラで撮って行った。途中シリカに何をしているのかと聞かれた為記録に残していると答えた。


「ねぇ、みんなちょっとこっちに来て!!」


俺がカメラで壁画と文字を撮り終わると、1人広間を探索していたシリカが声を上げた。シリカの姿を確認してみると、シリカは男の石像が置かれているすぐ横の壁を指差していた。


「ここに、変な機械が埋め込まれているんだけど・・・」


シリカに言われ、シリカが指差している壁の1部を見てみると、何ならかのスイッチが埋め込まれていた。スイッチの大きさは大体日本の部屋のスイッチと同じ大きさぐらいだった。


「多分ですけど・・・・・・。この、スイッチは何らかの何かを起動するスイッチだと思います」


「何かって、何よ?」


「恐らくだけど、罠だと思うわね・・・」


シリカが見つけたスイッチについて、シルとリーフェスが説明をしてくれた。シルとリーフェスの説明はとても納得できるものだった。特にこのスイッチは罠を起動させるものだというのは俺も考えていた。

こんな、謎だらけの広間に1つも罠がないとは考えにくいしね。


「・・・・・・じゃ、春馬1回押してみてよ」


「えっ。俺!?しかも、罠が起動する可能性があるのに!?」


「いいじゃないの。もしかしたら、今度こそ王族の隠し財宝が見つかるかもしれないし」


この、スイッチについてどうしようかと考えていると、シリカがとんでもない提案をしてきた。俺は思わず勢いよく振り返り強烈なツッコミをしてしまった。ってか、罠が起動する可能性があるのに、わざわざ押すのか・・・・・・?完全なドMじゃないか俺。これ絶対に誤解されるよ・・・。まぁ、しかし、仕方ないよな。ここは押すしかないか・・・。


「・・・・・・ってゆうか、なんでそんなにみんな離れてるの?」


「「「いや。まぁ。一応身を守るために」」」


俺がスイッチを押す覚悟して、みんなの方を振り返ると、みんなはまぁまぁ離れた場所まで避難していた。そんなに、離れる必要は無いと思うけどな・・・・・・。

まぁ、仕方ないか。俺はため息をひとつついてスイッチを押した。


すると・・・・・・・・・


ゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・・・・・と地響きが響き出したと思った瞬間、今まで何も無かった中央にある男の石像の目が一瞬光ったように見えた。

気の所為だと思い、目を擦り、もう一度男の石像を見てみると、男の石像の目は完全に開いており手に持った巨大な剣を振り下ろそうとしていた。


「何よこれ・・・・・・。石像が動くなんって何の冗談よ」


「どうやって、動いているんでしょうか・・・?」


「・・・・・・・・・今回は、押したら駄目なスイッチを押してしまった見たいね」


スイッチを押したことにより、急に動き出した男の石像を見て女子3人はそれぞれ感想を述べた。

そして、動き出した男の石像の目は完全に俺たちを見ていた。どうやら、俺たちを完全に敵だと思っているようだ。


どうやら、これから俺たちはこの巨大な男の石像と戦う羽目になるらしい。本当に今日は厄日だな・・・うん。


まさか、ここまで来てこんな巨大な石像と戦う羽目になるとは思いもしなかった。

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