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僕の後輩は遠慮がない 

 十五時に、筒井と別れた。

 

 結局一時間半もあの店にいたのは、何だかんだ言いながらも、スイーツが美味しくて手が止まらなかったから。ケーキやパフェを突きながら、近況報告から昔の思い出話まで、だらだらと緩やかな時間を過ごした。


 店を出ると、筒井は最後にもう一度「誕生日おめでとう!」という言葉を残して改札口へと吸い込まれていった。来月には、春季大会に向けた記録会が開催されるらしい。四時から練習があるからと足早に去っていく彼の後ろ姿は、爽やかながら重厚な重みがあり、やっぱり、キラキラと輝いていた。


 僕は駅前に一人取り残された。


 唐突な沈黙に少しの寂寥感を抱きながら、これからどうやって今日一日の時間を潰すか考える。普段、休日は誰の邪魔もしないように家の自室に篭っている訳だけれど、今日に限っては「家に帰る」という選択肢はなかった。


 なぜなら、今日は僕の誕生日で、即ち、家族に気を遣わせたくないからだ。

 〈短命〉にとっての誕生日とは、なんとも複雑なもの。


 〈長命〉の人たちにとっての誕生日は、生まれてきたことへの感謝、産んでくれた親への感謝、大人になったことへの喜び、とかを感じる一日になるのだろう。勿論、『長命』の人の中でも、例えば歳を取る悲しみだとか、切迫感だとかが勝り、とても祝う気持ちになれない層も一定数いるだろう。誕生日に喜びを感じることができるのは、きっと、着実に成長してきた人なのだ。


 しかし、〈短命〉である僕から見ると、誕生日を祝うことができない〈長命〉の人が抱える憂鬱は、まるでプラスチックのおもちゃくらい幼稚で安っぽく思える。捉え方次第じゃないか、と言いたくなる。無論、「捉え方」を変幻自在に変えられるのであれば、人間は絶望なんて絶対にしない。それは分かっているのだけれど、でも、〈長命〉の人達は、捉え方次第で悲しみを喜びに変える可能性は持っている、という事実に変わりはない。


 例えば、〈長命〉の人は、誕生日を何かのきっかけにすることはできる。これまでの自分を反省して未来に期待したり、ここまで生きてこられてこと、それ自体が素晴らしいことだと思うことができたり、つまり、誕生日を節目にして、まだ先の人生に希望を乗せることができる。


 一方、〈短命〉にとっての誕生日は、酷く単純だ。ただただ、寿命へのカウントダウン。それだけ。一歩一歩、寿命に近づいていることを認識する日。その先に希望はないと認識する日。それ以外、僕は何も感じることができない。


 当然、〈長命〉の人たちも《《それ》》を分かっている。だから〈長命〉の人は、誕生日を迎えた〈短命〉の人に対して、どういう言葉を掛けたらいいのかが分からないのだろう。喜ぶのも無神経、かといって悲しむのも無神経。まさに腫れ物だ。それこそ、今朝の妹の香弥の反応が全てを物語っている。


 だから、同じ〈短命〉である筒井とだけは、お互いがお互いの誕生日を精一杯祝うようにしている。確か、小学三年生の頃から始めた。〈短命〉である自身の誕生日の「意味合い」と「気まずさ」が認識できるようになって、でも、当時の小さな体ではその重さに耐えきれなくて、僕らは自然と寄り添った。


 最近、少し疎遠にはなっていたけど、今年もこうして、誕生日を祝ってくれた。

 筒井の誕生日はあと二ヶ月ちょっとしたらやってくる。

 今日の店は美味しかった。でも、一人で行くところではない。

 だから再来月、筒井の誕生日をあそこでお祝いしよう。

 

 

 僕は一つの小さな決心をすると、とりあえず駅前広場のベンチに座った。

 ぼーっと上を見上げると、また、看板が目に入る。


 〈長命〉のあのアイドルは、たった一人巨大看板に収まり、化粧品の宣伝をしている。一方で、〈短命〉アイドルグループの『花火ぐみ』は、五人で、化粧品巨大看板の半分にも満たない大きさの看板の中で、消費者金融の宣伝をしている。


 この世の中には、真理と呼ばれるものが沢山ある。この情景は、その内の一つに当てはまるような気がした。


「のど、乾いた」

 ぽつんとそんな、独り言。


 最後に食べたケーキの甘さが、今になって喉に張り付き始めた。甘いものは、口に入れた瞬間は甘くて美味しい。けれども、食べて少し経つと、口の中が粘っこくなり、不快な感覚を伝えてくる。


 何か飲み物を買おうと、コンビニか自販機を探すために、きょろきょろと辺りを見渡す。すぐに見つかった。信号を渡った向かい側に、青色のコンビニが一件、そこから二十メートル程離れた所に、緑色のコンビニが一件。


 緑色のコンビニの前には、中高生くらいの男女が箱とかプラカードを抱えて立っていた。よくよく見てみると、募金活動をしているみたいだった。僕の座っている場所からは距離があるため、プラカードの文字はよく見えない。しかし〈短命〉の文字だけは、濃く、大きく書かれていたため、読むことができた。ごく稀にやっている〈短命〉募金だ。


 僕は、青色のコンビニに行こう、と決めてベンチから立ち上がった。

 

 

 * * * 

 

 

「あれ、先輩だ」


 飲み物コーナーの前で、ストレートティー、ミルクティー、レモンティー、アップルティー、ピーチティーの中からどれにしようかと悩んでいたら、突然横から声を掛けられた。


 僕に声を掛ける人なんて、家族か筒井くらいだ。

 でも聞こえてきたのは、あまり聞き馴染みのない女の子の声だった。


 人違いで声を掛けられたのかな、と思いながら顔を横に向けると、そこには両手一杯に栄養ドリンクを抱えている小柄な少女が立っていた。


今宮いまみや……?」


 そこに居たのは、偶然にも、同じ高校に通う僕の後輩だった。


 名前は今宮すずめ。身長百五十センチくらいの小柄な少女。肩に届かないくらいの長さの髪は茶色く、ゆるふわパーマがかかっている。動きやすそうな七分丈のパンツを履き、緩いラフなTシャツの上には秋に似合うカーディガンを羽織っていた。


「めっちゃ偶然だ。こんなところで何してるんですか?」

 今宮は、きょとん、とした表情で、小首を傾げている。


 たしかに、すごい偶然だった。


 しかしそんな驚きも束の間、僕は「ここで何をしているか」という質問の返答に困ってしまう。「今日僕の誕生日でさっきまで友達とスイーツ食べ放題の店にいたけれど今は解散して次に行くところを考えつつネバネバした喉を潤すために飲み物を買いに来た」訳だけど、端的に説明するにはどうしようか、全部話すにしても、こんな立ち話の短い時間で面白さもオチも無い尺だけ使う説明をわざわざするのも気が引けるな、と、頭の中がぐるぐる回り、その結果、


「ちょっとね」


 と、何かを勝手に察してもらえるような曖昧な返事をした。


「……」

 今宮は、続きの言葉を待つように、相変わらず小首を傾げている。

 まん丸大きな目をぱちぱち瞬き、口をぽかっと、わざとらしく少し開けている。


「……」

 特に続きの言葉を持たない僕は、当然無言になる。


「……」

「……」


 数秒沈黙が続くと、僕がこれ以上何も言うつもりが無いことを察したのか、今宮のわざとらしくも可愛らしい表情がみるみる険しいものに変わっていき、

「……は?」

 と、素の低い声で威嚇をされた。


 ちょっと怖い声だった。


「いや、あの、ちょっと飲み物を買おうと思って」

「はい」

「うん」

「……」

「……」

「あ、言いたくない系ですか?」

「いや、そういうことでもないんだけど」


 今宮は、目を細めながら、むむむっと僕の顔を見上げている。


 何の変哲もない無駄に尺だけ取る面倒臭い話しをしたくなかっただけなのだが、僕が言い澱み過ぎた結果、逆に今宮の期待値を上げているような気がした。

 でもだからこそ、今更言い出せなくなる。

 僕が原因を作っておいてなんだけど、ボタンの掛け違いから生まれるこういった不毛な時間は、本当に苦手だ。


「……」

「……」

「先輩」

「うん?」

「コミュニケーションって言葉、ご存知ですか?」

「……存じてはいるんだけど、難しいね」


 僕は知り合いが少ないから、コミュニケーションが得意ではない。


 しかし、それにしても、僕がここまで明から様にしどろもどろになっているのには、ちゃんと理由があった。正直な話し、僕は今宮すずめのことが少し苦手なのだ。決して嫌いではない。苦手なのだ。


 そもそも知り合いが少ない僕にとって、人に対して「苦手」という感情を持つこと自体が珍しい。そんな僕がなぜ今宮に「苦手」な感情を抱いているのかというと、彼女と初めて出会った時の印象だとか、彼女の生き方だとか、色々あるのだけれど、大きな理由の一つは、彼女の見た目とそれに付随した性格だ。

 

 僕は、自身の容姿を武器にしている人が苦手だ。


 きっとそれは、鷺谷さんのトラウマ。


 今宮はかわいかった。小柄な体型でも目立つ程顔が小さく、まん丸と大きい目に、しゅっとしているけれど柔らかそうな頬。鼻はあまり高く無いけれど、それが返って幼く可愛らしい雰囲気を生んでいる。人懐っこそうな童顔だけど、茶色い髪には緩やかでふわふわしたパーマがかかっており、子供っぽい大人、といった雰囲気を纏っていた。


 そして今宮は「自身がかわいい」ということを知っている。加えて、自身の容姿を最大限活かして、人にかわいいと思ってもらえる仕草を知っている。例えば、自身の身長の低さを活かし、身長差のある男子のすぐ近くまで来て上を見上げる仕草とか、無垢でぽかっとした表情を浮かべるとか、「とてとて」という効果音が聞こえてきそうな歩き方とか、常に「かわいい」をフル装備しているような子だった。


 そう言うところが、鷺谷さんを思わせるのだ。


 あの人も、自身が「かわいい」ということを知っていた。彼女はよく笑う人だったが、それは笑いの沸点が低いのではなく、自身の笑顔がかわいいと知っていたからだ。ただ笑うのではなく、人をおちょくるように笑っていたのも、自身のそういう仕草に人は惹かれることを知っていたからだ。


 そして鷺谷さんのことを思い出すと、最後には必ずこの問いに戻ってくる。


 ――鷺谷さんは何で、自殺したのだろうか。


 僕は、今宮すずめのことが少し苦手だった。


 

「はぁ……まあいいや」

 今宮は軽くため息を吐くと、わざとらしく強張らせていた表情を、これまたわざとらしく、少し崩した。


「今ちょうど私、三、四十分くらい暇なんですよ。折角なので、もし先輩もお暇なら今から軽くお茶でもどうですかーって思ったんですけど」


 正直、今僕はめちゃくちゃ暇だ。家に帰れない分、行き場所もない。

 今宮のことは苦手ではあるけれども、嫌いな訳ではない。だとすると、今宮の暇つぶしに付き合うのも悪くない気がした。


「え、ああ、そうなんだ。まあ、そうだね。暇ではないけど、うん、どうしようかな」

「暇なんですね。じゃあ行きましょうか」


 今宮はそう言うと、大量の栄養ドリンクを抱えたまま、ぱっぱとレジに向かって歩き始めた。


 このまま背を向けて帰ることは何だか気が引けた。

 だから僕も、今宮の背を追って歩き始めた。

 

 

 * * * 

 

 

「え、先輩今日誕生日なんですか!」


 常に表情を作っている今宮にしては珍しく、素で驚いたような、少し間抜けな表情を見せた。


 入った店は、木造建ての小洒落た喫茶店。店内にはエキゾチックな観葉植物が沢山存在しており、壁や床は所々、前衛アート風に赤や青のペンキで彩られていた。二人用の小さなテーブルに座り、僕はミルクティー、対面に座る今宮はレモンスカッシュを飲んでいる。


 飲み物がやってきたタイミングで、今宮は改めて、なぜ僕が今日駅前に居たのかを質問してきた。先程のコンビニでの状況とは違い、今はしっかりと、文字通り腰を据えているため、正直に、本日の話の導入部分、「友達が誕生日ランチ(スイーツだったが)を奢ってくれた」という話しをし始めると、今宮はこんな表情になった。


「そうですかー。えー、なんか、急に責任重大になっちゃったじゃないですか。ちょーめんどくさいんですけど。あ、おめでとうございます」

「まあその感じ、分かるよ。でもさ、正直すぎない? あ、うん、ありがとう」


 この僕の後輩は、遠慮がない。今までちやほやされてきた女の子の証だ。


 まあでも、たしかにたまたま出会った知り合いを軽くお茶に誘って、その人が誕生日だったとしたら、割と面倒だ。その知り合いの誕生日を知らなかった、もしくは忘れていた、と相手に伝えるようなものだから凄く気まずいし、何とか埋め合わせをするためにあれこれ考えなければいけないし、また、誕生日の人をもてなすという責任が予期せぬ所から急に降りかかってくるのはしんどい。そして、そんな不安定な空気が意図せずとも漂ってしまい、気付けばお互いが遠慮してしまう。つまり、諸々全部含めてめんどくさい。


 そんな気持ちを正直に言える今宮は、ただ単に図々しいのか、もしや、「お互いが変な空気を作らないようにあえて言ってしまおう」という優しさなのか、僕には分からない。


「っていうか、誕生日なのに一人で何してるんですか? やめてくださいよー。寂しすぎですって」


 うん、やっぱり、ただ単に図々しいのだろう。


「別に僕は何も気にしてないんだけどね」

「いや、私が気にするっていうか気を使うっていうか」

「いや、うん、なんかごめんね?」

「ほんと謝ってくださいよー。うーん、どうしよっかな……」


 今宮は人差し指を自身の柔らかそうな頬に押し付け、眉を下げ、困った表情で何かを考え始めた。


「まあ、ほら、分かるよね? 僕に、というか、僕たちにとっての誕生日がどういうものか。だから、気を使わな――」

「はぁー。誕生日の人は遠慮しちゃダメなんですよ? かわいそうなので、今から三十分は私がしっかり『おもてなし』してあげますよ」


 今宮は面倒くさそうにそう言った後、勝ち誇ったように微笑した。

 すると、「すいみませーん、席移動しまーす」と店員さんに伝え、席を立った。

 

 

 ビルとビルの間に存在するこの喫茶店は日陰に位置していて、日中だというのに店内は薄暗い。でもだから、日中にも関わらず、間接照明がその弱々しくも強力な威力を発揮している。


 僕の横では、淡いオレンジ色に照らされている今宮が、こちらに半身を向けて楽しそうに一人でマシンガントークを繰り広げていた。


「……で、その男、何て言ったと思います? 『やっぱ俺らモデルは美意識が大事じゃん? 今俺毎日スチームサウナ行ってるんだ。この前一日中篭ってたから肌すべすべだよ、ほら、俺のお腹触って? あと今度二人で行こうよ』って口説き入れてきたんですよ。会って五分ですよ? まじでちょーやばい人だと思って。ほんと肉まんかよ、って感じですよね。あ、肉まんと言えば、この前仕事で私の顔くらいあるサイズの肉まんのプロモーション動画を撮影したんですよ。どの層をターゲットにしてるんですかね。見てるだけで胸焼けしそうでした。でも意外と美味しくて――」


「ちょっと待って、えっと、ごめん、そもそもなんで肉まんなのかな?」


「え? スチームサウナの中に一日いる物体って肉まんか小籠包じゃないですかー? あと、顔が丸くて本当に妙につやつやでなんかキモかったからですよ」


「うん、謎論理すぎて分からないよ」


 移動した席は、カップルシートだった。


 先ほどまでの対面で座っていた席とは違い、小さなソファーに二人で横並びに座っていた。小さなソファーは本当に小さく、一・五人分のスペースに無理やり二人で座っている状態だ。だから、今宮とやたら近い。


 どうやらこの状況が今宮からの誕生日プレゼントらしい。カップルシートで話すことをプレゼントと呼称するとは、今宮は一体どれだけ自分に自信があるのだろうか。


「……だからちょっとだけ太っちゃったんですよねー。分かります? 二の腕のぷにぷに感が、ちょっと増してるんですよ。まあでも、食べたいものは食べたいじゃないですかー。こんな時代なんですもん。今を生きなきゃダメですよー。あ、先輩何かおすすめのお店とか――」


 引き続き今宮からマシンガントークを浴びせられている途中、今宮の通信デバイスがメッセージ受信の通知音を発した。


「ええー! うっそー! 沙織ちゃん……。はぁ……」

 今宮は自身に届いたメッセージを確認すると、大きな声で驚いた後、悲しそうに、そして困ったように俯いた。 


「どうしたの?」

「これからコンサート行く予定だったんですよ。でも、一緒に行く予定だった人が、なんかノロウイルスやっちゃったって。もー、約束の十五分前じゃん。もっと早く言ってよー」


 俯けていた頭を、今度はソファーの背もたれにぶつけ、いじけた子どものように駄々をこね始めた。すぐ横で柔らかい髪がふるふる揺れると、甘いシャンプーの香りが漂ってくる。 


「まあ、でもさ、ノロはやばいよ。大変すぎて連絡する余裕なんてなかったんじゃないかな。穴という穴がびしゃびしゃになるからさ」

「うっわ、先輩、その表現きもいです」

「え、ごめん」


 僕はすぐに謝った。


 僕もノロウイルスを患ったことがある。目、鼻、口、お尻、全てから液体が出るのだ。その様子を改めて想像してしまうと、たしかに、飲食店でしていい表現ではなかったな、と反省した。


「どーしよっかなー……。うーん……」

「他の人は誘えないの?」

「多分無理ですねー。場所はこの近くなんですけど、開演が十六時半なんで」


 時計を見てみると、もうそろそろ十六時になろうとしていた。


「なるほど。たまたまここら辺にいて、しかもすぐにコンサートに行けるような暇な人なんて、中々いないか」

「ですよねー……どうしよっ……か……」


 今宮は、僕の顔をじーっと見つめてきた。

 すると、今宮は何かに気付いたように、自身の右手のぐーと左手のぱーを「なるほど」といった感じで、ぽん、とぶつけた。


「先輩、誕生日プレゼントあげます!」

「ん? ありがとう」


 すでにこの接待のようなプレゼントを貰っている訳だけど、他に何をくれるのだろうか。


 そういえば、筒井以外から誕生日を祝ってもらえたことなんて、思えば小学生になってから一度も無い気がする。今宮のことは苦手ではあるけれど、決して嫌いではない。良い後輩をもったな、と、ふと思った。

 

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