表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/12

”山賊”迎撃戦線・後編 ~~『牛鬼』〜〜

 大輔が"夜叉"を倒したのと同時刻。


 裕太は自分に襲いかかってきた"牛鬼"を、拳の一撃によって戦闘不能にしていた。


「へへっ……大ちゃんは、何とか勝てたみたいだな!」


「グッ……ガハッ!」


 ドシン……ッ!!と豪快に音を立てて巨躯を地面に沈ませる牛鬼には目もくれず、辺りを見回す裕太。


 彼の周りには、牛鬼以外にも三体ほどの妖怪達が意識を失った状態で転がされていた。


 その中には牛鬼の攻撃と合わせて、背後から高速で奇襲を仕掛けようとしていた"捷疾鬼(しょうしつき)"の姿もある。


 残った妖怪達が裕太を囲みながら悪夢を目の当たりにしたかのように絶望的な表情を浮かべて囁き合う。


「何だ、コイツは……何故、”牛鬼”の剛力と"捷疾鬼(しょうしつき)"の超速度による不意打ちに対応出来ているんだ……!?」


「"猿神"と"ひょうすべ"までやられるとは……コイツの超絶的な戦闘能力は、まさに”バケモノ”と呼ぶほかあるまいて!!」


 妖怪達が最大限にこちらを警戒した発言を次々と口にする。


 対する裕太は表向き平然とした表情を浮かべていたが、その内面では酷く焦りが支配していた。


(クソッ……本調子ならこのくらいの妖怪達、”草履大将”ほどの奴が指揮でもしていない限り、既に全員倒せていてもおかしくないはずなんだけどな!!……やっぱり、あの”金剛こんごう”とかいうデカブツとの戦いが尾を引いてるみたいだな……!!)


 ”七つの怪談”の一つである『人類の存在意義と役割全てを無に帰すような超巨大統制管理システム』の強大すぎる呪力を何とか抽出して妖怪達が作り上げた決戦怪造兵器:”金剛こんごう”。


 まさに最終兵器といっても遜色ないこの”金剛こんごう”との死闘は、裕太に肉体的な傷を負わせる事こそなかったモノの、圧倒的な戦闘力を持った彼の精神や体力を消耗させるだけの効果はあったらしい。


 現に”草履大将”の優れた集団戦術を相手にしていたときでも、仲間達の様子を俯瞰的に見る余裕があった裕太が、それより遥かに劣る連携の妖怪達を前にこれだけ手こずっているのが既に異例と言えた。


 とはいえ、裕太の圧倒的な戦闘力は依然として健在である。


 裕太を相手にしたままでは埒が明かないと判断した第二陣の妖怪達は、口々に囁き始める。


「まさか、あの勇猛果敢な"牛鬼"だけではなく、"捷疾鬼(しょうしつき)"達までまとめて戦闘不能にするとは……まともに戦えば被害が出るのみよ!」


「然り、然り!!……こうなれば、比較的ひ弱そうな、あの(わっぱ)共を人質にしてみせようぞ!」


 そう言うや否や、その意見に同調した妖怪達が一斉に、後方へと控えていた那智と鉄平のもとへ殺到する――!!


 猫爺が慌てて「お主ら、何をしておるッ!?」と制止の声を上げるが、第二陣に控えていた9体の妖怪達はそれにも耳を貸す事なく、我先にと疾駆していた。


「……ッ!?鉄平!」


「あいよ〜!!……この鉄平様に任しときなさい、っての♪」


 危機が眼前に迫り、裕太が必死に呼び掛けているというのに、鉄平はこの期に及んでスマホの画面を覗き込みながら、何やら操作をしていた。


 自分の指示を無視して暴走する妖怪達と、絶体絶命の状況すらよく理解出来ていないかに振る舞う鉄平。


 そんな敵味方混然とした状況に焦りながらも、猫爺はここにきて、全然関係ない――しかし、『決して見過ごしてはならない』と自身の冷静な部分が激しく警鐘を鳴らしてやまない、ある発言を思い出していた。




『交渉はスムーズに進み、おかげで俺達は労せずして、奴らから50万円を慰謝料としてその場でもらう事に成功したわけだ……!!』





 それは自身にとって取るにたらぬ相手と判断した那智の発言であった。


 場数を踏んだつもりになっても、所詮は口八丁しか能がなかったような単なる若造。


 ……その認識で合っているはずなのに、猫爺の中で違和感が再現なく膨れ上がっていく。


(ッ!?そうじゃ……50万円もの大金を"美人局(つつもたせ)"の二人組が持ち歩くなど、断じてあり得ぬ!!)


 美人局をしてきた”見越し入道”と”百目鬼(とどめき)”は、百戦錬磨を誇るその道のプロである。


 ゆえに、男女の切った張ったに発展してもおかしくない現場にノコノコと大金を持参してくるなど、到底考えられるはずがないのだ。


(じゃが、あの場で此奴が嘘をついている様子はなかった……勝利を確信した故の慢心、と言っても良いじゃろう。……ならば、どうやって大金を受け取ったんじゃ?)


 仮に現金で50万円を渡されたにしては、スマホやデジカメをこれ見よがしに所持している鉄平以外、彼らの格好は軽装すぎるほどである。


 彼ら4人が大金を持ち歩いているにしては、誰もかれもがあまりにも不用心に過ぎた。


 50万円をどこかに隠した、というのも可能性としては全くないわけではなかったが、そんな状態で”七つの怪異”が渦巻き妖怪達が陣取るこの呪われた地を制覇し、再び五体満足で隠した場所に戻ってこれると考えているのなら、それは考えが甘すぎると言わざるを得ない。


 そして、そんな事は”金剛”の脅威を目の当たりにした彼らなら分からないはずがなかった。


 何かがおかしい……致命的に間違っている。


 明確な答えは出ないままに、けれど些細な疑問は、一気に疑念へと変貌を遂げる――!!


 何が起きているか分からないなりに、自身の中に芽生えたその感情に動かされるように猫爺が、決死の表情を浮かべて叫び出す――!!


「――ッ!!いかん、その者達から早く離れろッ!!」





「……猫爺が何か言っているぞ?」


「今は放っておけ!……コイツ等さえ人質にとれば、自動的にこちらの勝ちぞッ!!」


 妖怪達が殺到している中、鉄平はあろうことかスマホの画面を見ながらこちらに背を向けている。


 傍にいる那智も動じた気配がなく、このままなら無防備な二人を討ち取るなり人質にする事など容易い!……と、妖怪達が判断していた――そのときである!!





『鉄平兄ちゃん!俺、今度手術を受けられる事になったんだ!!』





 スマホの画面の向こうから、少年の声が聞こえてくる。


 見れば、そこには病室のベッドらしき場所で座っている十歳くらいの少年と、その傍らで涙ぐむ母親らしき女性の姿があった。


 そんな画面の向こうの少年に向かって、鉄平が


「お~、そうかそうか!頑張れ……っていうのも変だけど、とにかく頑張れよ、拓哉たくや!!」


 と、嬉しそうに返事する。


 だが、拓哉と呼ばれた少年は今まで見せていた屈託ない表情から一転、複雑そうな表情を浮かべていた。


「……でも、俺の手術代を稼ぐだめに、鉄平達は凄い危ない事をしてるんだろ?」


 そんな拓哉の問いかけに対しても、鉄平は何でもないかのように答える。


「馬っ鹿だな~、お前は!!俺達は天下無敵の山賊集団:”ZIGジグ=ZAGザグ”だぜ?50万円くらいの金ならサクッと悪い妖怪達から巻き上げてやったし、こんなモンは俺がまったく人気のなかった頃から俺の動画を見てくれていたお得意さん(拓哉)に対する、ちょっとした利益還元だって~の!」


 その発言を耳にした瞬間、勢いよく迫った妖怪達が何か見えざる壁にぶつかったかのように、その身を阻まれて一歩も先に動けなくなる――!!


「グ、グアァァァァァァァァァァァァァァッ……!!い、一体、何が起こっている!?」


「な、何故だ……何故、眼前の奴らに手が届かんのだ!?」


 独断専行した妖怪達が困惑する中、猫爺だけがそれらの事態から鉄平達が何をしたのかを正しく推測していた。


(此奴等……見越し入道達に”電子マネー決済”をさせおったのか!!)


 恐らく那智達”ZIGジグ=ZAGザグ”の面々は、美人局の二人に50万円を自分達のネット口座に送金させた後に、その大金を全て拓哉の保護者のもとへと手術代として届けたのだ。


 それならば、自分達が大金を所持・もしくは隠し続けながらこの廃墟を散策するよりも、格段にリスクが下がる。


 何より、本来自分達が得るはずだった50万円を全て手術が必要な拓哉という少年のためになげうつ善行によって発生した”陽”の気が、闇の中に蠢く”妖怪”達による害意を完全に防ぎきる事に成功していた。


 眼前に鉄平達を捉えているにも関わらず、近づく事すら出来ない状態で何とか必死に突撃しようとする妖怪達。


 そんな妖怪達の様子をつまらなさそうに見ている那智を脇目に、鉄平が拓哉とテレビ通話を続ける。


「俺の配信した動画を見てきたお前なら、俺達がそんなモン何ともない事くらいお前だって分かってるんだろ?……それよりも、何か不安な事があるんじゃないのか?」


 そんな鉄平の発言に対して、「うん……」と力なく答える拓哉。


『一か月後に手術する事になったんだけど……俺、成功するのか分からなくて、たまらなく不安で仕方ないんだ……!!』


 今までの活発そうな笑顔から一転、暗い表情を浮かべる拓哉。


 そんな拓哉を前に親身に頷きながら、真面目な表情で鉄平が画面の向こうの少年へと答える。


「……拓哉!確かに不安かもしれないし、俺達だって超絶底辺高校の落ちこぼれそのものだ!!難しい話とか、責任が発生しそうな話で軽々しく断言する事は出来ない!」


 けどな!と鉄平は勢いよく声を大にして叫ぶ――!!


「俺達みたいな奴らだって、”山賊”としてここまでやってこれたんだ!!今だって、すぐにでも人を喰っちまいそうな妖怪達に襲い掛かられようとしている!けど、何とか突破する!!……だから、俺達じゃなくても良い。いつか俺の動画に対するコメントで『将来、”ZIGジグ=ZAGザグ”みたいな凄い山賊になりたい!!』って言っていた、あの日の自分を信じろ!!拓哉たくやッ!」


「ッ!?て、鉄平……!!」


 鉄平の言葉に衝撃を受ける拓哉。


 この状況下でもやり取りが聞こえていたのか、離れた場所で戦っていた他の仲間達も鉄平の言葉に自分の意思を重ねる――!!


「絶対に、”おぺれーしょん”とやらに負けんじゃねぇぞ、オラッ♡」


「手術と勝負してどうすんだよ、大ちゃん……でも、離れていても俺達はお前の味方だからな、拓哉……!」


「……フン。お前は幼くして、この俺に貸しを作ったんだ。……どれだけ時間がかかる事になろうとも、その借りを返してもらわなければ困るな……!!」


 裕太や大輔だけでなく、ノリが悪いはずの那智も一緒になって彼なりの励ましの言葉を口にする。


 それらの言葉を耳にしながら、『あ、あの那智さんが……!!』と感激に目を潤ませる拓哉に、「オイオイ!一番語った俺よりも、リアクション良すぎないか、拓哉くん!」と、鉄平がおどけた様子で突っ込んでいた。


 拓哉は泣き笑いのような表情を浮かべていたが、目元の涙をぬぐうと、意を決したように画面に向き合う。


「分かったよ、みんな!……俺、今度の手術を受けて絶対に成功して、みんなと同じ”山賊”になってみせる!!」


 そんな自信と未来への期待に満ち溢れた表情の拓哉に、ニカッと笑いながらも鉄平が反論する。


「おいおい、拓哉!俺達を単なる山賊扱いしてもらっちゃ困るぜ?なんてったって、俺達は~……」


 不自然に溜め始めた鉄平の様子を見て、慌てた表情ながらも嬉しそうな表情の拓哉に合わせるかのように、裕太と大輔が大きく口を開く。


『”ZIGジ・グ=ZAGザ・グ”――!!』


「……」


 刹那、スマホの画面越しから極大の”陽”の気が迸り始める――!!





『ウ、ウワァァァァァァァァァァァァァァァァァッ!!』


 鉄平のスマホから放たれた莫大な”陽”の気質の力が、圧倒的な奔流となって彼らに迫ろうとしていた妖怪達を呑み込んでいく――!!


 彼ら9体の妖怪達は何の反撃も出来ぬまま、壁へと叩きつけられ、そのまま意識を失っていた。


 その様子を見ながら、猫爺が驚愕の声を上げる。


「な、なんじゃと……並みいる妖怪達を、まさか、このような手段で倒すとは!?」


「よそ見している場合じゃないだろ、猫の爺さん?……アンタには、俺の仲間を侮辱した事を謝ってもらわないとな!」


 いつの間にか、今の一連のやり取りをしながらも、側近級の妖怪3体を瞬殺して近づいてきていた裕太が、猫爺に語り掛ける。


 首元に裕太の手刀が突きつけられ冷や汗を流しながらも、猫爺がおもむろに口を開く。


「ふ、ふふっ。これでようやく得心が行ったわい。……やはり、貴様だけが”山賊”ではない……!!」


 その言葉を聞いて、軽薄ともいえる笑みを忘れて、ただただ絶句する裕太。


 そんな彼の反応を肯定と受け取ったのか――いや、単に答え合わせをしているつもりだけなのか、猫爺がそのまま自身の発言を続ける。


「他の者達はそれぞれやり方は違えど、己の信じるやり方で未来への可能性を切り開いておる。それは、この混然とした”転倒世界”において、新しい時代を切り開くとされる”山賊”が求められる資質であり、あの弱みに付け込む事しか出来ぬわっぱですら、自己嫌悪に陥りながらも実践してみせている事である……じゃが、貴様は違う」


 そう言いながら、返答をしない裕太の瞳をジッ……と強い意思を持って、見つめる猫爺。


「貴様は違うぞ、茶髪の。……お主はただ単に、自身の持って生まれた能力を行使しておるだけに過ぎん。そこには山賊どもが口にする”BE-POP”など宿りはせんし、お主自身が今の自分自身を信じきれておらぬ。……お主は他の仲間達とは違うのじゃ……!!」


「――ッ!!」


 猫爺の宣告に耐え切れなくなったのか、裕太が無言のまま当身を喰らわせ、猫爺の意識を刈り取る。


 それを皮切りに、事態を見守っていた妖怪達が激昂し裕太のもとに押し寄せようとしていたが、大輔が何とか身体を張って食い止めていた。


 憔悴した様子の裕太のもとに、那智と鉄平が近づいてくる。


「だ、大丈夫か……裕太?」


「……あぁ、俺なら平気だ。心配してくれてありがとな、鉄平。……それよりも、悪いな那智。あの爺さんに謝らせる事が出来なかった」


「……気にするな。どのみち、何の賠償も発生しない謝罪に価値などありはしない」


「ハハッ……本当に、ストイックだな~、那智は!」


 裕太がおどけた様子で答えるモノの、無理をしているのは誰の目から見ても明らかであった。


 そんな裕太に視線を移すことなく、那智が残った妖怪達の方へと見やる。


「問題はアイツらだが……まだ、半数以上は残っている。このまま気絶したその猫妖怪をこちらが人質にする手もあるが、それ以上の使命感とやらで動いている奴らに対しては、効果が薄いだろうな……」


「……」


 那智の発言を聞きながら、無言で俯く裕太。


 本来の自分ならば、残った妖怪達を相手にしてもまだ戦えたかもしれないが、今の自分は”金剛こんごう”との戦いだけでなく、猫爺の発言を受けて心身共に摩耗してしまっている。


 そんな自分の調子など、とっくに持ち前の弱みに付け込む才覚で気づいているにも関わらず、素知らぬフリを通してこちらを責めるでもない那智の不器用な気遣いに、裕太は言葉を失くすより他になかった。


 だが、このまま何の対策もないままならば、追いつめられた自分達4人は残った妖怪達によって嬲られるより他にない。


 手詰まりかと思われた――そのときだった。


「……裕太、那智。ここは俺と大ちゃんに任せて先に行って!!……俺達がここでアイツらを足止めするから、裕太は那智を頼りに、この場所の”オタカラ”を手に入れてくれ!」


 拓哉の説得の時にすら見せなかった深刻な表情を浮かべて、鉄平が殿を買って出る。


 とっさの鉄平の提案に対して、裕太が慌てた様子で否定する。


「な、何言ってんだよ、鉄平……!!馬鹿な事を言うなよ!2人だけで、どうにか出来る状況じゃないだろ!」


 そんな裕太に対して、足止めしている大輔がすかさず反論する。


「おい、裕太!!らしくもない馬鹿な事言ってんのは、お前の方だろコラッ!……普段のお前だったら、こんなやりとりをしている間に、コイツ等全員倒していてもおかしくないはずだろオラッ!!」


「……ッ!!」


 図星を刺されて絶句する裕太に、大輔がなおも言葉を続ける。


「……今のオメェじゃ、足手まといも良いところだ。那智と一緒にオタカラのもとに向かいながら、少し冷静になってこい。幸いにも、ここにはお前や俺が相手をしたような強さの妖怪は流石に残っちゃいねぇみてぇだからよ」


 そしてそのまま、「だからよ……」と若干、この場に似つかわしくない様子で照れ臭そうに答える大輔。


「そんでもって!四人一緒に、この時化たところからさっさとずらかるぞ!!オラッ!」


 そんな大輔の発言を聞いて、ハッとした表情を浮かべる裕太。


 やがてすぐに、本調子とは言えないながらも、意思を込めた力強い瞳で大輔に答える。


「あぁ、もちろん分かっているさ、大ちゃん!……だから、言い出しっぺの大ちゃん達が先にお陀仏になるのは、絶対に駄目だからな!分かってるよな!?」


「オゥ、あたぼうよ!まさに仏契約ブッチギリってヤツだ!!……そんじゃ、ここは俺と鉄平に任せとけ!!」


「とっておきのお土産、期待しているよ~☆」


 ”牛鬼”や”夜叉”程の強さの妖怪は残っていないとはいえ、数ではまだ相手の方が15体以上も残っており、絶体絶命の状況である事に変わりない。


 それでも、自分達を送り出した大輔と鉄平の意思に応えるべく、裕太が強く頷く。


「あぁ、絶対に戻ってくる!!だから、約束だぞ!2人とも!!」


 そう返答しながら、裕太は大輔達の背中を振り返りながら、那智と共に勢いよく階段を昇り上がっていく――。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ