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守護れい子!  作者: A子
第1章
12/12

12:坂吉くんの誤算

 

 

 

「……う、ううん」




顔をしかめて、唸り始めた彼女。




「そろそろ起きそうだね、れい子」




俺は、れい子を移動させるために彼女の手を、




「う、ん……あったま痛、あれ?」




手を繋ぐ前に、彼女が起きた。




うーん、面倒な事になった。目が覚めてしまっては、彼女と手を繋ぐ理由が見つからない。




「あ、文場さんだよね。トラックに跳ねられてたけど大丈夫?」


「え、あ、そ……そういえば!」




ガバッと起き上がり、周囲をキョロキョロと見渡した。




「え、あたしトラックに、え?」


「トラックは逃げたよ」


「ひき逃げじゃねぇか!!」




うん、元気そう。




「っていうか、頭痛い!うわっ、たんこぶ!!いったーー!お尻も痛い!」




うん、元気元気。




あ、そうだ。俺が彼女を起こしたらいいんだ。なんかドラマで見た。転んだ女性に「さあ、この手に掴まって」とか言うやつ。うん、それでいこう。




「救急車も呼んどいたよ。さあ、この手に掴まって」


「あ、ありがとうございます」


『守ってやった、感謝しな』




れい子は相変わらずだ。




差し出した俺の手と彼女の手が重なる直前に、合っていた視線がズレた。




その視線の先には、




「え、誰」


『え』




もうすぐ俺に移動してくるはずだった、れい子。




「す、透けてません?」


『嘘でしょ』




あらら、これは予想外。




 


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