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舞咲の花  作者: まっし
2/12

#2 始まる愉快な揶揄生活

入学式、そしてオリエンテーション。ボクにとっては最も退屈な入学初日の行事が終わり、自由時間が訪れる。

ボクは友達が欲しいから、先程テレパシーで通じ合った柊念の席に向かった。柊念の席には厨二病少年に憧れる腐女子どもが群がっていたが、サブカル男子のボクが現れてから腐女子どもは去っていた。代わりに数人のパリピ女子の視線が集まる。

「へぇー。DTMかー。オレも作曲とか好きだぜ。あとさっきのはなンだァ?貴様、脳内に直接会話を仕掛けてきたよな。もしや…テレパスなのか?」

その通りです。

「ボクはテレパスなのかどうかは知らないけど軽音部に入部するんだよな。明日一緒に行こう」

柊念の脳内には既に腐女子の注目を欲する欲望が溢れかえっていたが、今は言わないでおこう。

「いいだろォ。ところでそこにいる好青年は誰なんだァ?」

柊念はそこにいる好青年、瑠車を指さす。ボクはすかさず瑠車の肩に手を置いて、

「紹介しよう。ボクの最初の友達、緒美瑠車。LINEから知り合ったんだ。」

「よろしくな!厨二病」

「厨二病とは愚かな。オレは見ての通り礫器としたガイアの長だァ。貴様みたところフレイムゴーレムの専属傭兵だな。オレのパーティに雇ってやる。」

フレイムゴーレムは若干ゃ納得した。でもガイアの長は多分見るからに学級委員に立候補しそうな噂の美女、目星(めぼし)ちゃんだろう。

「フレイムゴーレムって何だよ。自転車のメーカー?」

ありそう。

「違うッ!オレの従える炎の種族だ。」

目星ちゃんは好青年を従えるのか。まるで囲いだな。

「やっぱ厨二病じゃん。でさでさ、お前気になる娘とかいないの?」

質問に対し柊念は辺りを見渡す。すると

「…あの娘とか」

と目星ちゃんの次ぐらいにかわいい低身長の少女を指す。すると、瑠車は一目散にその少女のもとへと駆ける。

「「いややめろし!」」

ボクと柊念の制止でなんとか瑠車のチクリ攻撃は阻止できた。それにしても凪那さんの視線が目障りだ。光射(対象のコンタクティングを反射する能力)しておこう。


ここで友達二人の容姿を紹介しておこう。

まず瑠車。高身長でスラリとした細マッチョ。髪は比較的短く、真っ青。制服の着こなしは校則にある程度ハマっているが、唯一ブレザーを袖まくりしているからアウト。

続いて柊念。身長は中ぐらい。長めの髪を流れるようにセットしている。色は暗めの赤。袖に手を通さないアウト。第二ボタンアウト。シャツ出しすぎアウト。ベルト派手アウト。ちゃんと着ろ。


「でさ?隆斗、お前はどうなんだよ」

来ると思った。ボクは得策を用意している。

「目星ちゃんに決まってる」

「「そだねー」」

予想通りのセリフを吐かれたボクは仇返しに、

「最後はお前。」

「俺は…。アイツ。」

柊念とボクは指の方向を見る。悪くない。パリピ女子の盛り上げ役って感じの一人だ。


あれこれしている間に時は過ぎ、入学初日の修業は終了した。ボク達三人は初めての放課後にして近くのショッピングモールに遊びに行くまで仲良くなった。

「フレイムゴーレムにダークドラグーンよ。今からゲームを開始する。このモールだけで何人熊名生がいるか検証だァ。」

ボクはダークドラグーンか。悪くない。

「なにそれおもしろい。フレイムゴーレム行ってくるぜ!」

「ではダークドラグーンも行ってくる」

と快く提案に乗る。炎のパーティーの長もどうやら散策を始めたようだ。

ボクは熊名に近い側を徹底的に調べた。すると、

「あ…まいざk」

来ましたホーリードラグーン。いや凪那さん。ボクが一番恐れていた人物を最初に発見(されて)してしまった。ボクは一つ考えた。ここは駐車場の片隅だ。なんでもできる。

「光の種族、ホーリードラグーンッ!ボクの邪魔をする気かッ」

そういえば柊念病に感染してる。

「へ?」

凪那さんは先程までの上がり様をいっきに下げた渾身のはてなマークを浮かべた。

「見せてやろう。ダーク種族の奥義。パイロキネシスっ!」

本当に発火した。まぁ後でメモリーブレイクで消去するからいいや。

「なにそれ…リアル厨二病じゃん」

リアル厨二病です。ボクは凪那さんの顔面スレスレへ向けてパイロキネシスを放つ。あ、ズレた。

ごめんなさい顔面焼きまsi…あれ?

「だがこの凪那様の前ではそんなもの通用しない!」

「まじか」

まじか。

「お互い超能力者として頑張りましょ!」

凪那はカッコつけて去ろうとする。だがボクのプライドが許さない。ボクはテレキネシスで周りの車を浮かばせた。それらを全て凪那さんの周りに配置する。さらに凪那さんのいるところまでテレポートした。

「あばよ」

「ありゃー」

ボクは辺りの砂鉄を全て一点に凝縮する。終わりだ!しかし、

「待て、ダークドラグーン。」

と原始的な跳躍で柊念が現れた。かっこいい。

「奴はオレが処理する。先を急げ!」

性的な処理ですかね。まぁいいや。

「あとは任せたぜ。いや任せらんねえ。」

「…だよね」

ボクは車を元の位置に戻し、腰を抜かした凪那さんにメモリーブレイクを施して証拠隠滅。柊念はテレパシーで伝えてあるから仕方がない。と、そこにクラスメイトのサインを大量徴収した瑠車が戻った。


結局じゃんけんで負けたボク(今回はテレパシーを使わなかった)がここに残り、目覚めた凪那に事情を誤魔化すこととなった。





次回「身体測定with害児」

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