#10 男女混合ドッヂボールは修羅場
ドッヂボール。ボクが世界一苦手なスポーツの種目。二チームに分かれ、さらに内野と外野に分かれる。内野にいる相手チームにボールを当てるとその人は外野に回る。相手チームの内野を全滅させるか、時間内にできるだけ残ったチームの勝利だ。
ボクは目立ちたくないし、人に攻撃を加えるのが嫌いだ。でもやれと言われたらやるしかないのだ。そう、今日は男女混合ドッヂボール。
特待組と特進組で勝負するらしいが、体育館では狭すぎるため校庭での執り行いが決定した。ボクは柊念と瑠車を召集してどう行動するか話し合った。結果、ボク達はわざと当たって外野から総攻撃することにした。(柊念立案)
「あ!厨二病グループ」
目星ちゃん、ボクと瑠車を巻まないでくれ。
「これはこれは…目星ちゃん!」
普通やん。
「今日一緒のチームだし、私のこと守ってくれる人探してるんだけど…ダメかな?」
「「「もちのろんでいいよ!」」」
あ、外野作戦はその後な。
「ありがとね!じゃあ私は先に行ってるから戦闘開始のときによろしくぅー」
さてさて、ボクの本気を見せてやる。当てられるまで当てまくる!
こちらは体育の村田佳式先生。瑠車と並ぶほどのガタイで、サッカー部の顧問だ。ボクは軽音部だから運動部の事情に着いては不詳なのだが、なかなかスパルタらしい。
「ではこれより、クラス対抗ドッヂボールを開始する!相手が女だろうとチビだろうと!本気で戦え!」
やばそう。
「ジャンプボールでてこい。」
瑠車頑張れ。相手は180前半だ。ガタイでは確実に瑠車の勝利だ。もちのろんで瑠車が勝利した。
「行くぜ!目星ちゃんこっち」
戦闘開始か。さてボクは厨二病グループ(仮)の前衛でボールを待ち構える。
「右腕が疼くな。」
お前は震えてるんだろ。
「オイ小さいの!狙われてんぞ」
しまった。柊念がボールを取れるはずがな
ひょこん。
柊念適正の相手だった。柊念はアタック(パス)をキャッチする。
「さぁガイア・エクソントルネードを喰らいたまえ。」
貰うぞ柊念。さてさて、誰を狙おうか。あ、真弦くんを狙うぞ。アイツが減ったら相手はほぼすっからかんだ。
「おっ君は軽音部のギターボーカルか!よしこい」
「悪いが、目星ちゃんがいる限り本気をださせて頂くぜ」
「いいだろう、こい!」
さてと、本気のアタック!
ひゅるーん。
「「「「「弱っ」」」」」
弱いのは初速だけだ。
「知ってるか?少年よ。ガイア・エクソントルネードは竜巻を起こす。」
説明ご苦労さま。そう、エアロダイブ。対象物に周囲の風を集積、そして対象物は軌跡を描いて前進する!
真弦くんはその筋力でボールを押さえる。しかし、ボクのテレキネシスの押しの力で真弦くんは場外アウト。いいや、後はお任せだ。
「ちょっと待って、超…舞崎!」
ん?あ、音聖は敵だったのか。
「見ててね」
何をする気だ?あ、まずい気がする。
「わ、私?この私を狙うの?」
(この目星様にボールを当てたら学校中の敵ね!)
それは二つの意味でまずい。
「喰らえ!目星ちゃん!」
這いよれ!〇〇〇〇〇〇ん!あ、当たる。流石にボクが…。
「フューミティッド・ディフェンシン!」
意外にも柊念って役に立つんだな。そこそこ強い音聖のボールを止めてみせたのだ。
「わぁーかっこいい!」
(って言っておこう)
柊念、次どうするんだ?
「喰らうが良い。このオレの流儀、心身一如!」
ひゅーぅん、バシッ。
「ほぇ…」
敵チームの攻撃開始だな。この機会に強そうな奴をマークするか。
その後、敵チームと我がチームの一進一退の攻防が続いた。こちらの(愉快な仲間たち)は全滅、特待組に残っているのはボク、瑠車、(柊念)、(凪那)、目星ちゃん、(楓織)、何故か担任の無力先生だ。続いて特進組には復活した真弦くん、先程柊念のボールを取った人、ジャンプボールの人、特進組の担任、(愉快な仲間たち2人)だ。
「なぁ隆斗、俺が全部決めるから引っ込んでろ」
いや待て、ボクが外野に回ればかなり有利なんじゃないか?相手にボールがある以上、ボクがわざと当たるしかない。
「ボクは避けないぞ。さぁ当てろ」
こうする。
「じゃあ当てさせてもらうね、相方よ」
あ、避けるのをやめた。音聖なら先に当てておくか。
ボクは音聖の手加減ボールを軽く止めた。
「あれ?」
「キャッチしないなんて誰が言ったっけ」
「てへへ」
(次の隆斗くんの攻撃は超能力を使ってくるの?これヤバ…)
フレイムゴーレム、頼んだ。ボクはこれ以上超能力を使いたくないからね。
「おっ?俺が殺っていいのか?」
ボクはOKサインを送る。相手に目星ちゃんがいないんだ。多少の強引は許されるのだ。
「まずはそこの弱そうなの二人だ!」
愉快な仲間たちか。悪くない。瑠車はダブルで当てた。ついでに担任も。しかし、それを真弦くんが取る。
「さぁ俺の番さ。」
ちっ、かなり消耗した。こちらで残るのはボク、瑠車、柊念だけ。目星ちゃんは結局真弦くんの跳ね返りに当たってしまった。流石のボクもこうなったら気持ちを緩められない。
「オイねーちゃんよ、悪いが当てさせてもらうぜ」
「…っ」
(こいつ結構本気で投げてきそう…。)
音聖、安心しろ。ボクが投げる。
「お、なんだ?隆斗が投げるのか?いいぜ」
「任せとけ」
(隆斗くん、超能力は使わないの?)
悪いが超能力を使うのはそこの真弦くんと巨人ぐらいなんだな。
てぇい。超中ぐらいの送球。
「ぐふぇ」
あ、顔面…。もう一回。
(最初からそこ狙えよ!)
まじでごめん、超能力がないとコントロールが利かないんだわ。
これで残るは真弦くん、巨人、柊念のボールを取った人。まず巨人が柊念を当てる。しかしボールはこちらに落ちたため、瑠車が巨人とボールを取った人を当てた。
ボク&瑠車VS真弦くん。
「さぁまずは軽音部からとしますか。」
ボクは目立つのはゴメンだ。
「喰らえ!軽音部」
なかなかの送球だ。だがボクには当たらない。何故ならボクの周りには電磁パルスが張っているからな。ボクの体をボールが沿うように抜け、瑠車がキャッチする。
「真弦、勝負だな!」
「なるほど、受けてたとう。」
瑠車の強烈なアタックが真弦くんのディフェンスにぶち当たる。しかし結果は見えていた。瑠車には流石の真弦くんでも敵わないのだ。バケモンだからな。2対0で特待組の勝利。少し超能力を使ってしまったが、これはあくまでも自分の能力だからな。悪く思うなよ。
「隆斗お疲れ。お前やっぱ運動部向いてるよ!」
結構です。
「瑠車くんすごい!私感動した…。」
目星ちゃん?
「そ、そう?俺よりも隆斗の方が」
「今度一緒にご飯行こうね!」
「はい!」
良かったな。
たまにはこういう白熱戦も悪くないな。何故ならボクにとって達成感というのは珍しいものだから。こうやって超能力を使わないバトルをもっとしてみたいものだ。
「ね、隆斗くん」
なんだ?音聖。
「鼻血でた」
オーマイガー。
「ち、治療してほしいなーひゅーひゅー」
やれやれ、誤魔化しの下手さが尋常じゃないがボクの罪だ。リフレクト!この能力は物体の状態を完全体にすることができる。だから怪我以外にも機械の故障にも使えるのだ。
「嬉しいな!ありがと」
どういたマンモス。
次回「白熱!新人ライブ」




