みんなを救う決意をした日
その後、実の家に一日泊めて貰って。
実の親には色々と聞かれたが、みんなで考えた理由で、どうにか納得させることはできたな。
次の日には、俺の星から人がやってきて、親だという体で、色々と面倒なことをやってくれた。住む場所とか。金とか。あと、入学の手続きとかもか。
そうやって、色々と世話になりつつ、ここまで来たんだよな。
ずっと遠くで親は働いている。そういう風に思ってた。最初、みんなにはそういう設定にして話をしたんだろう。それで、俺もそう思ってた。
そしてそんなんだから、みんなには結構世話になったな。食事とか家事とか。
にしても、俺はいつから忘れていたんだ。このこと。高校にだって、どうやってきたんだよ。そのときに少なくとも保護者と会ってたはずなのに、俺は覚えてなかったぞ。まぁ、その辺はうまくやったのかもしれないけど。
しかし、どうして今になって思い出したのだろうか。考えられるとすれば、力が『なんじんだ』せいか。俺はもともと、その石のあった星の人間だし、さらには王子でもあった。その分の耐性があって、他のみんなより早かったと仮定すれば、つじつまは合う。
未来の世界で俺が死んでなかったのも、きっとそういうことだろう。
そして、力が馴染んだ結果、俺は未来予知をしたときの自分の気持ちも分かるようになったんだ。それで、未来で手に入れた記憶を、俺は思い出した。
それにこの未来予知って力の本当の使い方も思い出した。これは『未来予知を使わなかった未来』をみているんだ。つまり、その次に未来予知をするとき、その前と明確に違うことをする意思をもって行えば、結果を変えることができるというものだ。
これを使って俺はみんなを導いていくと、そう願って決めたんだ。
「……海導明夜か」
海導は……地球を見た時の水が、海と呼ばれるもので、あの広さに憧れたから。
導くと言う字は、そのままみんなを導くということを明確に表したかったからか。
そして名前のほうはみんなにつけてもらってたんだな。その割に忘れていたけど。それでも、この明夜って名前は……本当に大切に感じる。
「…………」
そっか。これは忘れちゃいけないことだけど。でも、忘れたくもあったことなんだ。
俺はただ、みんなと一緒にいたかった。みんなといることが幸せで。
けど俺のやらなきゃならないことをしたら、俺はみんなと別れてしまう。
別れて……みんなと会えなくなってしまう。
そんなことを……忘れていたかったんだ。
能力で一日分しか未来予知しなかったのも、いつか来る別れから目を反らしていたから。
未来予知の結果を変えられるのに、それをできないと思いこもうとしていたのは、それをすることで思い出してしまうかもしれないから。
でも、もう決めた。俺はみんなのためにこれからを頑張る。
みんなと離れても大丈夫なように。
みんなを……死なさないために。
俺には戻らないとならない理由がある。
本当にやらなければならない理由が。
今ここでみんなとずっといようなんてのは駄目なんだ。
俺にはもっと多くの……民の上にたつ使命がある。
大切な人たちを救うってことが。俺は王になるんだから。
そのためにも、実、治恵、雪音、心、真記。
俺は……お前たちを救うよ――。
エロゲ・ギャルゲならここでOPに入る。




