表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

殺しの冥探偵~クイーンフィールドの裏側から~

作者: 黒主零

冥探偵の物語、その最初で最後。

・その日、一人の探偵がその大学にやってきた。

天川という23歳の青年だ。

天川は今まで幾つの事件を解決してきた探偵だ。

その天川がこの大学に来た理由は

この大学にある探偵志望学科の生徒のためだ。

「少し早く来すぎたかな。」天川が職員室で待たされる。

この学校は探偵志望学科の生徒のためのものだ。

しかしまだ今年できたばかりで生徒は二人しかいない。

天川はそのデータを見ていると、

「いやあ、遅くなりました。すみません。」

教員であろう中年の男が入室した。

「わたくし探偵志望学科の教授をしています平山と申します。」

「はじめまして、私は天川と申します。」

「いやそりゃ知っていますとも。」

「それで私はどうしてここに呼ばれたのでしょうか?」

「ええ、実はそろそろうちの探偵志望学科では実践テストがありましてね、

でもさすがにまだ生徒は二人とも18歳。不安もあるでしょうから名探偵のあなたに

激励をしてほしかったのですよ。」

「…なるほど。でも平山さん、私はまだ名探偵ではありませんよ?」

「あはは、何をおっしゃいますか。あとひとつ事件を解決したら

警視庁から正式に名探偵としての表彰状と権限が与えられるのでしょう?

今のところ正式に名探偵としての権限が与えられた人物はいない。

あなたが名探偵第一号に一番近いとされてるじゃないですか。」

「・・・やれやれ。ここまで褒められたら退けないじゃないですか。

分かりました。私も後輩のために一肌脱ぎましょう。」

そう言って二人は職員室を出てその教室に向かった。

「ところでどうして生徒が二人しかいないのに教室が3階にあるのですか?」

「え?ああ、もともとこの探偵志望学科は

数百人ほど生徒が入学するという見込みがあったのです。

昨今あなたの活躍が連日ニュースで報道されれば人気も出るだろうと思いましてね。

ですが見込み違いだったようで入学したのはたったの二人。

半年前から急ピッチで広大な水田の一部を開発して作られたこの校舎も

報われなかったわけですよ。」

「なるほど。どおりでこの校舎の周りは水田だらけなのですね。」

天川は窓の外を見る。

水田は今ちょうど水を張っている時期だ。

水の深さもそうだが土がぬかるんでいる。

田植え前の時期なのだろう。

二人は談笑しながらエレベータに乗る。

そしてエレベータが3階についた時だった。

「せ、先生!!」男子生徒の声がした。

「おお、江本か。こちらがかの有名な探偵の・・・」

「先生!み、三木が・・・!三木が殺されているんだ!」

エレベータからまっすぐ進んだところにある教室。

そこで女子生徒が椅子に座って机に突っ伏した状態で背中にナイフを刺されて

死んでいた。

女子生徒の名は三木といい、争った跡はない。

背中に刺さったナイフの位置はとても三木自身で刺したとは思えない場所に刺さっていた。

「江本、お前説明しろ!」

「は、はい!俺がここに来たらもう三木はいて、で、俺がトイレに行って

トイレから出たらこうなっていたんです・・・。

三木は何でも寝不足とかで最初から机に突っ伏したままでした・・・。」

江本は言うと、「詳しい時間を述べたまえ。」天川が言う。

「大体・・・ですけれど俺が最初に教室に来たのが5分くらい前で、

トイレも小便だったから1分くらいで戻ってきたと思います。」

天川は江本を見る。事前に江本と三木は恋人同士だったと聞いている。

服装は一般的だが右腕には包帯を巻いていた。

「その腕は?」

「え?あ、はい。おととい階段から落ちて骨折しました。」

「右腕でどのようなことができる?」

「え?えっと、箸も持てません。自由なのは左腕だけです。」

左腕を見る。

左腕自体は特に見るべきところはないがズボンの左側が濡れていた。

おそらく手を洗った後ズボンで拭いたのだろう。

「何の騒ぎですか?」

廊下に出た天川と江本は声の方を向く。女子トイレから一人の女教師が出てきた。

天川は事件のことを説明する。

「あなたはいつからトイレに?」

「私は15分ほど前にいました。その、お化粧をしていたので・・・。」

「その時、生徒二人はどうしていました?」

「江本君の方はまだ来ていませんでした。三木さんとは軽く挨拶をしました。」

「何か変わったことは?」

「いえ、特には。悲鳴とかも聞こえませんでしたし。

ああ、でも隣の男子トイレから水が流れる音はしましたよ。」

その教師・桧山が答える。

この学校のトイレは右が男子トイレで左が女子トイレとなっている。

そしてトイレは二つともこの教室の向かい手前にある。

教室との距離は壁から2メートル程度だ。

平山が警察を呼び、事件の調査を開始する。


・三木の死体は警察に預けられた。

死因は心臓に刺されたナイフ。

死体には特に争ったり抵抗したりした形跡はない。

教室にカメラはないが、エレベータ前には監視カメラがあった。

そのカメラを見る。

午前8時35分に三木と思われる少女が3階に上がり、教室の方へ向かう。

その45秒後に桧山が3階に来てそのまま真っすぐ行った。

それから13分後に江本が3階に来た。

そしてそこから5分後に天川と平山が3階に来た。

今のところ監視カメラにそれ以外の記録はなかった。

「つまり怪しい人物はいないということになる。

加えて周りは水田。ここは3階。外部からの侵入者もない。

つまり三木さんを殺した犯人は我々4人の中にいるということになります。」天川が言う。

カメラの時刻と江本の証言から三木が殺されたのはおよそ8時45分。

この時間に3階にいたのは三木、江本、桧山ひやまの3人となる。

三木は死体から見るに自殺という線はないそうだ。

また、ナイフには指紋はなかった。

「・・・一番可能性が高いのは江本君になりますな。」天川がつぶやく。

「しかし、低いですが桧山さんの可能性もあります。はて、どちらやら。」天川が考える。

・午前の調査は一度終わり、昼休みとなった。

職員室で一足はやく昼食を食べ終えた天川は調査のため先に現場に向かった。

その数分後、桧山と平山が現場に向かう。

「大変なことになってしまいましたな。」「・・・そうですね。」

二人の会話も暗い。

二人は教室に行く前にトイレに行った。

「では、またあとで。」「はい。」

男子トイレと女子トイレに分かれて二人はそれぞれ個室に入った。


・5分後。江本が昼食を食べ終えて3階に上がってくる。

と、トイレの前に天川がいて左右行ったり来たりしていた。

「天川さん、何してるんですか?」

「ん?ああ、君か。いや、どっちが男子トイレでどっちが女子トイレか分らなくてね。」

「え?ああ、ここってまだ新設ですからトイレの表記がないんですよね。

俺も初めて来た時は迷いましたから。男子トイレはこっちですよ。」

江本が天川と一緒に右の男子トイレに入る。

と、そこには血だらけの桧山が壁に寄り掛かって死んでいた。

「ひ、桧山先生!?」「江本君!触れてはいけない!」

天川が制止する。

と、「な、何かあったんですか!?」

水を流す音がして、個室から平山が出てきた。


・女教師桧山は男子トイレに入ってすぐの角にナイフで胸を刺されて死んでいた。

壁に背をつけて両足を放り出して死んでいた。

体温があるため死んでから間もない。

またそのナイフは探偵専用のナイフで

探偵および探偵を目指す者ならだれでも持っているものだ。

まだ1年目である江本は所有資格がないためこの場で所有資格があるのは

天川、桧山、平山の3人だけだ。

しかし天川と平山のナイフは胸ポケットに入っていたが桧山のは入っていなかった。

桧山の胸に刺さっていたナイフはまだ名前が刻まれていないものだった。

名前が刻まれていないものでも所有資格のないものが入手することはできない。

「平山さん、まずあなたのことから聞きましょう。職員室から何時頃出て

そしてそのあとなにをしていたのか。」

「え、ええ。私は天川さんが職員室を出て数分後に桧山先生と一緒に

トイレの前まで来ました。そこで分かれて以来私はずっと個室に入っていましたよ。」

「・・・ふむ、大体10分ほど前ですな。」

天川が時計を見て計算する。

「・・・桧山さんの様子を見て殺されたのは5~8分ほど前。」

「天川さんはいつ3階に来たのですか?」江本がたずねる。

「ん?ああ。15分ほど前だな。

もっとも私は教室にいたからお二人には気づかなかったが・・・。」

天川が言う。

「私がトイレの前に立ったのは君が来る1分ほど前だったな。

つまり、桧山先生を殺せるのはあなたしかいないということですよ、平山さん。」

天川が平山の方を見る。

「な、何を言っているんですかあなたは!なぜ私が桧山さんを殺さねばならないのですか!」

「つじつまは合っているのですよ。私が3階に来るよりも前には

他に誰もいませんでした。

そして現在も取り調べをしている警官と我々3人しかこの場にはいません。

時間的に桧山さんを殺せるのはあなたしかいないのです。

・・・まあ、まだ推測論ですがね。」

天川が告げる。

その中、江本は何かに疑問していた。

「・・・・トイレ・・・・?」江本がつぶやく。


・警察によって本格的な取り調べが行なわれた。

午前8時45分に起きた三木の殺人事件。

そして午後12時45分に起きた桧山の殺人事件。

天川が考えたそれぞれの犯人はこうだ。

{第一の事件に関しては江本と桧山の二人しか可能性がない。

可能性は7:3で江本の方が可能性が高い。

第二の事件に関しては99%以上の確率で平山が犯人である。

しかし、現在カメラが検察にかけらている以上江本が天川と平山・桧山が来る間に来て

桧山を殺害してすぐにエレベータの方に向かい、あたかも今来たと見せかけるということもできないことはない。つまり、可能性としては低いものの両方の事件の犯人が江本であると考えることもできる。}というものだった。

「・・・。」「天川さん、あなたの推理はどうですか?」

警察官の一人が天川に尋ねる。

「うむ。前者に関しては今朝も述べたとおり7:3の確率で江本君が犯人だと言える。

しかし、江本君がトイレに行っているわずか60秒の間に

桧山さんが何らかの理由で三木さんを殺害しているという可能性も考えられなくはない。

これを前提にしていれば後者の事件はそれに気づいた江本君が復讐のために

桧山さんを殺害、平山さんになすりつけた。そうとも考えられるわけだ。

・・だが、前者だと桧山さんが三木さんを殺す動機がない。

後者だと江本君が平山さんにも私にも気付かれずに桧山さんを殺すには

二人がトイレに入ってから数分の間に平山さんに気づかれずに

桧山さんを男子トイレで殺すしかない。これは成功する可能性の方がかなり低い。

逆に二つの事件を可能性の高い順にしてみると、

前者の事件で可能性が高いのは江本君だ。

後者の事件で可能性が高いのは平山さんといえる。

しかし平山さんが桧山さんを殺害するには

桧山さんが三木さんを殺害する以上に動機がない。

・・・どうしたことか。」

天川が考える。

「とりあえず平山さんを護送してくれ。私の推理では99%彼が第二の事件の犯人だ。」

天川がいい、警察官が二人平山に手錠をして駐車場へと連れて行く。

「・・・さて、江本君。今話した通り君には動機があるわけだ。」

天川が横眼で江本をにらんで口を開く。

「そんな、名探偵に近い男がどうしてこんな・・・・!」

「もっと詳しく君のことを聞かせてもらうよ。

君は私がパトカーまで連れて行こう。」

「・・・い、いやだ!!」

そう言って江本は走り出す。

「・・・やれやれ。年下の男と殺人事件現場で追いかけっこをする趣味はないんだがね。」

そう言って天川が追う。

二人は3階の教室の窓際まで来た。

「さて、素直になってもらおうか。」

天川が言う。窓の外は水田だがわずかにコンクリートの地面もある。

そこにはパトカーが一台とまっていた。

3階からコンクリートに落ちれば頭以外を打てば骨折程度で済む。

「飛び降り自殺なんてさせはしないぞ・・・?」

天川が江本に迫る。そして・・・。

「ち、違う!私はやっていないんだ!」平山が警察官二人に何度も叫ぶが

警察官は取り合わない。

一人がパトカーの後部ドアを開けた瞬間だった。

すぐ後ろの水田に何かが落ちた。

それは、江本だった。

「君達!!」

上から天川の声がする。

「すぐに救急車を!江本君は頭を強打している!私も今すぐそちらに向かう!!」

天川がいい、すぐに階段を下りて行った。

結果。水田から引き揚げられた江本は頭部を強打して死亡していた。

「・・・すまない、私もあせっていた。決して飛び降り自殺させるつもりはなかったのだが・・・。」

「・・・いえ、あなたのせいじゃありませんよ・・・。

しかしこれである意味実証されましたね。

彼が自殺なんてする理由は自責の念しかありませんよ。

おそらく第一の事件あるいは第二の事件もしくはその両方のいずれかの

犯人であることの証明のようなものですから。」

警察官が天川の肩に手を置く。

「大丈夫ですって。無事事件も解決したんですから。

既に報告は済ませてあるので今頃警視庁では名探偵賞状を作っている頃ですよ。」

「・・・すまない。」

天川は平山とともにパトカーに乗って警視庁へと向かった。

「・・・・ここはどこだ・・・?」

江本がつぶやく。

江本は今走馬灯を見ていた。

今日起きた三つの事件の映像をそれぞれ見ていた。


「・・・ああ、そうか。俺は死んだのか・・・。

・・・・ん?・・・そうか!あの時感じた疑問点はここだったのか・・・!?

・・・なら俺はまだ死ねない・・・!ちゃんと正義を証明しないと・・・!」

「・・・なら、生き返ってみる?」声がする。少女のような声。

「え!?生き返れるのか・・・?」

「うん。24時間だけ。」「・・・お前、何者なんだ?」

「僕の名はアリカ。で、どうする?24時間だけ生き返らせてあげることができるよ。」

「・・・俺は、証明しないといけないんだ!」江本が決心する。


警視庁。取調室で天川が警部と握手をしている。

天川の手には名探偵のあかしである賞状があった。

「苦い事件でしたな。」「ええ。18歳の青年がこんなことをするなんて。」

「私には信じられません・・・!それにあなたの推理には確かにすばらしい。

ですが、一点だけ矛盾点があります!」

取り調べを受けている平山が言う。

「矛盾点?」

「そう!いかなる場合にも自分を容疑者に含まなかった部分です!

確かに第一の事件に関してはあなたは私と一緒にいましたから不可能でしょう。

ですが第二の事件に関してはあなたは私達と同じ場にいた。

つまり、容疑者になる条件は十分満たしているんですよ!」

「おかしなことですね。

どうして部外者の私がわざわざ学校で人を殺さないといけないんですか?

あなた以上に動機がない。」天川が笑いながら言う。

その時だった。

「いや!動機ならありますよ!」

その声を聞いた誰もが驚いた。

なぜならそこに江本がいたからだ。

「え、江本!?どうしてお前が・・・・!?」平山が驚く。

だがそれ以上に天川が驚いていた。

「俺は自殺なんてしていない。俺は、天川さんに殺されたんだ!」

江本の言葉に全員が驚く。

「・・・殺された人間がこうして生きているはずがないだろう?

君は誰なんだい?彼の兄弟かい?」

天川が笑顔を作って江本を見る。

「残念だが俺は一人っ子さ。そしてあんたに殺された本人だよ。

それが何よりの証拠だが他の人には通じない。

だけど俺は矛盾点を見つけ、そしてその矛盾を解いた。

今からあんたが犯人だってことを証明してやる。

第一の事件に関してはあんたは関わっていない。それは認める。

けど、第二の事件。あの事件の犯人はあんただ!

二人の先生がトイレに入るため別れた時天川さんは3階にいたはず。

教室で捜査していて気付かなかったって言ってたけど

トイレは教室の目の前にあるんだ。

誰かがトイレに来たら教室のどこにいようと気付くはずだ。

確かに第二の事件。あんたの推理じゃ一番怪しいのは平山先生だ。

けど、あんたを容疑者に含めた場合あんたが一番怪しいんだ。

二人の先生が別れた時、あんたはそのまま桧山先生の後を追って

女子トイレで殺したんだ。けどナイフで殺したんじゃない。

俺と同じ方法で殺したんだ。俺と同じように頭を床にたたきつけて殺したんだ。

そして男子トイレに運んでナイフで胸を刺したんだ。

いくら死んでいるとはいえ死んでから1分もたっていなければ

ナイフで刺されればそりゃ生きた人間と同じように出血する。

この方法なら平山先生に気づかれずに桧山先生を殺せるんだ。

この方法は平山先生があんたに気づかれずに桧山先生を殺すよりも

かなり可能性が高い。」

「何を言うかと思えば教室には壁がある。

私には二人が来たということが分かっても君に話した通り

トイレが男子トイレか女子トイレか分らないのだよ?

壁越しじゃ二人がどっちに入って行ったか分るわけないじゃないか。」

「確かに。そうですね。

でもあなたが男子トイレと女子トイレがどっちか分らないなんてことはないんだ。

なぜなら三木が殺された後に俺とあんたは廊下で

桧山先生が女子トイレから出てくるところを見ているからだ!」

「!?」

「第一の事件の犯人は桧山先生だ。

いくら女子トイレと男子トイレの間が壁一枚だからって

水を流した音が聞こえるはずがない。

なのに桧山先生は隣の男子トイレから水が流れた音がしたって言った。

女子トイレに入っていたら聞こえるはずがないだろう?

そして第三の事件!俺はあんたに殺された!けどこれだけで通じないというなら秘策がある。

なぜなら俺は窓から直接水田に落ちたんだ。

3階から水田に落ちても死ぬ確率はかなり少ない。

なのにあんたは確認もせずに俺が頭を強く打って死んだといったんだよな!?

もし俺が水田に飛び降りただけなら頭を打って死んだなんて言わないはずだ!」

江本が言う。

「・・・わ、私は・・・しかし私には君を殺す動機がないだろう・・・?」

「・・・あるじゃないか。」

「どこに?言ってみるといい。」

「・・・あんたが今手で持ってるそれは何だよ?」「あ・・・」

「あんたはあと一つ事件を解決すればそれがもらえるんだろう?

あんたは三木を殺した犯人が分からなかった。

だから考えた。三木を殺したのが桧山先生と仮定して

それに気づいた俺が復讐で桧山先生を殺すだろう。だから桧山先生を殺したんだ。

ちょうどよく平山先生が個室に入ったことだしね。」

天川は何も言えずその場にうずくまった。

名探偵賞状が力なく地面に落ちた。

その後、江本の推理が証明されて天川は逮捕された。

当然今までの功績もすべて取り消され、世間で大ニュースとなった。

そして江本は契約通り24時間でこの世から去ったのだった。

最後に少し出てくる「アリカ」は別作品の登場人物です。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ