プロローグ オルド、黒歴史を残す
どうも、シリウスでございます。あれ?って思った人、安心してください。あのシリウスです。
初めましての方はどうもはじめまして。
頑張ってかいていきますので応援よろしくお願いします。
オギャアオギャア
どこからか鳴き声が聞こえるがやがて己が発していることに気づく。
「元気な男の子ですよ!」
…ここは?
「やりました!私たちの息子ですよ。」
目を開けると中世風の部屋にいる。夫婦と思われるものたちがこちらをみている。
「ああ!よし!決めた!お前の名前はオルドだ!オルド・レクス・トニトルスだ!」
…ん?お前とは俺のことか?どうやら俺は赤ん坊になってしまったらしい。
「良き名前かと国王陛下。」
…まて、国王陛下?俺は王子ってことか?
「うむ。よく頑張ったな。シルワ。」
「ええ。」
…さて、これはおそらく日本語だ。つまり日本に似た国の可能性が高い。
…しかし日本は近世に一気に近代化したからこんな時期はなかったはずなんだが…
…一体ここはどこだ?言葉は呂律があまり回っていないが俺も話せそうだ。
…あ!そうだ!俺あれやってみたかったんよあれやろう。
「天上天下唯我独尊!」
これは生涯俺から消えることのない…いや、永遠に消えることのない俺の黒歴史として歴史に残ったのである。
「「「え?」」」
「「「え〜!?」」」
「しゃ、喋った。立ってるし。」
「こんなことがあり得るのか!産婆?」
「いえ、私もこんなことは初めてなもので。」
「…どうも。あなた方の息子のオルドです。」
にこりと笑って挨拶をする。
「ほ、本当にオルドなのか?」
「ええ。少しばかり僕は特殊な使命を持った人間でして。」
…そんなのハッタリだ。喋ったの不味かったな。
「そ、そんな大事な使命をオルドが…」
「僕には手加減なしで毎日色々なことを教えてくださいね。」
「あ、ああ。」
俄には信じられないというような顔をしている。
「もしかしてお前は神の使いなのか?」
「…神?…神などというものはいない。俺の目の前で2度とその言葉を出すんじゃない。わかったな。」
「あ、ああ。すまなかった。」
…しまった。いつもの調子で怒ってしまった。まあ、いいだろ。
「それじゃあこれからよろしく頼むぞ。」
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バタン!
「王妃さまが産気づいたようです!」
「本当か!?」
いそいで私は王妃の元へと向かった。
「大丈夫か!?」
「ううぅ…」
「国王陛下!声をかけてあげてください!」
「ああ!頑張れ!シルワ!」
「ええ…」
オギャアオギャア
「元気な男の子ですよ!」
「やりました!私たちの息子ですよ。」
「ああ!よし!決めた!お前の名前はオルドだ!オルド・レクス・トニトルスだ!」
「良き名前かと国王陛下。」
「うむ。よく頑張ったな。シルワ。」
…本当に2人とも無事でよかった。
「ええ。」
「天上天下唯我独尊!」
「「「え?」」」
…この子は今なんと?
「「「え〜!?」」」
「しゃ、喋った。立ってるし。」
「こんなことがあり得るのか!産婆?」
…一体どうなっている!?
「いえ、私もこんなことは初めてなもので。」
「…どうも。あなた方の息子のオルドです。」
「ほ、本当にオルドなのか?」
…少し不安になる、何か悪いものにでも取り憑かれたのではないかと。
「ええ。少しばかり僕は特殊な使命を持った人間でして。」
…神か何かの使いなのか?
「そ、そんな大事な使命をオルドが…」
「僕には手加減なしで毎日色々なことを教えてくださいね。」
…そんなことできるわけないだろう。だが、それを息子が望んでいるならそうするまでだ。
「あ、ああ。」
気になったので聞いてみる。
「もしかしてお前は神の使いなのか?」
「…神?…神などというものはいない。俺の目の前で2度とその言葉を出すんじゃない。わかったな。」
…そう答える息子はどんな修羅悪鬼よりも恐ろしい表情をしていた。
「あ、ああ。すまなかった。」
「それじゃあこれからよろしく頼むぞ。」
…随分と難儀な息子を持ったが息子が楽しいのならそれで十分だ。
オルドの父親となった男はとことん親バカであった。
これマジで黒歴史だと思うんですよね。あ、やっちまったみたいなことになる人は少ないと思いますけど。
読んでいただきありがとうございました。また明日。




