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エッセイあるいは願い  作者: ラスタ
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コップ

今、私の目の前に、一つのコップがあります。

中身は炒れてもらったばかりの珈琲。一瞬ですが、とても良い薫りに心が満たされます。

ですが、嗅覚のこの香りに対する耐性は、わずか0.5秒で形成されて、すぐに何も感じられなくなってしまうそうです。実際、もう何も薫りません。これとは逆に害があると脳が判断したものは、感じられなくなると危険なのでいつまでもいつまでも臭います。困ったものです。(笑)


さて、コップとは液体を主に入れる容器です。他のものを容れることもありますが、基本的には飲み物を入れます。ここで一つ考えてみます。


問:どうしてこぼれないのか?


傾けていないから? 穴が開いてないから? コップにひびが入っていないから?

もちろんそれもそうですけれど、構造的に言えば、底があって、周り360度壁に囲まれているからです。だから、地球の重力下の環境では中身がこぼれません。


だから? そう、だから、この世界は3次元空間だということです。(は?)

と言うのもですね、実はちょっと前まで、私は騙されていました……いや、恥を忍んで言えば、間違った理解をしていました。


いやいや、我ながらマヌケです。確か、10数年前に読んだニュートンだったかサイエンスだったか、まあそこら辺りの科学系雑誌だったと思うのですが、曰く、「人間に知覚できる次元と、この我々の所属する宇宙の本来の次元は違っていて、本当は9次元空間なのだ」みたいなことが書いてあって、補足として、「綱渡りしている人にとっては前後の1次元だが、綱の上を歩くアリにとっては平面の二次元なのだ」と。


つまり、大局的に観れば3次元だが、実は微細な世界ではもっと他に軸があって、実は9次元空間なのだ、というのですね。でもこれを読んだ私は、人間には知覚できないけれど、実は9次元空間なんだ!と、「微細な世界では」がどこか飛んでいって、縦横高さ以外の軸が、認識できないだけで、実はあるのかも知れないとそう考えてしまったのです。(汗)


※言い訳としまして、その直前に4次元球の記事を読んでいたのです。それも面白い記事で、断面を切り取ると、一次元下がるのだから(球の断面は円、円の断面は直線)、4次元球の断面は3次元球。だから、3次元球の断面が点から始まって、次第に大きくなって最大径を超えたら、また小さくなって行くように、4次元球の断面も極小の3次元球から次第に径を大きくして4次元球の径を超えたらまた小さくなって行く。点から次第に大きくなる断面円の紙を重ね合わせたら3次元球が出来るように、4次元球の断面で得られた3次元球を重ね合わせたら4次元球が出来るんですね。これは私が初めて4次元空間を「実感」した記事でした。


ここで初めの話に戻ります。

コップは、横と下しか塞いでいません。

そうです。認識できない他の次元は塞いでいないのです。風船もそうです。他の次元など塞いでいません。それでも、水も、空気も、漏れたりはしません。

そんな微細な次元など、分子レベルの世界には影響しないのです。

いや。例えば光の実験で、そんな多次元ののことを考慮しているとも思えないので、素粒子レベルでも影響しないのかも知れません。。。


そんな、影響があるかどうかも解らないくらい微細な次元がいくら増えようと、学問的な追究ではない限り、意味がないとすら言えるかも知れません。


私がこの一件で学んだことがあります。

コップで大事なことは、こぼれないこと、つまり中身の液体を適切に保持すること。

同じように、この現実社会には、色々な価値観がありますが、自分にとって大事なことはそんなには多くありません。ですから、他人の作った価値観に惑わされることなく、自分にとって価値のあることに、より一層力を割いていこうと、そう思ったのです。


だって、自分の人生です。他人に迷惑を掛けることはもちろん駄目でしょうが、そうでないのなら、自分の好きなように生きるのが当たり前だと思うのです。


記念すべき第一回。肩の力を抜いて、好きなように書きました。お題「コップ」でした。(え?)

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