表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/6

そして時はすぎ(エピローグ)

いろいろ心配していた時期から。

数ヶ月が経ちました。


あれから楓は少しずつ帰る時間も早くなったし。

絆創膏の数も減りました。


そして受験の時期には普通の生活に戻っていて。

無事、志望校にも行けました。


自分はとても安心しました。


その頃でしょうか。

すももちゃんは来なくなりました。


理由を聞く時期かもしれない。

そんなことを思いました。


でもなんて聞けばいいのか。

なんて切り出したらいい?


そんな気持ちでいっぱいです。

悪の組織とは?

世界平和はどうなった?


聞きたいことがありすぎて。

だんだん何から言葉にしていいのか、わからなくなります。


そして口を開こうとした瞬間です。


【楓】

「お兄ちゃん、どうしたの?」


不意に声をかけられます。


【壮太】

「いや、そのなんていうか、前の話なんだけどさ」


【楓】

「すももちゃんのこと?」


【壮太】

「うんなんか穏やかじゃなかったし」


【楓】

「いきなりで信じてもらえないかもだけど、わたし魔法少女として戦ってたの」


【壮太】

「…………え?」


【楓】

「っていきなり言われても信じてもらえないかもだけど、それでもいいの」


状況を疑った。

楓は何を言っているのだろうか?

いろんなストレスで心を病んでのではないかと少し不安になる。


【楓】

「世界平和を守るまで秘密だったの、今まで黙っててごめんね」


【壮太】

「そうか、よくわかんないけど、大変だったね」


【楓】

「詳しいことは話せないけど、大変だったよ、変なのがいきなりきてさー、もう最初はパニックだよね」


これを皮切りに。

楓は何か思い出深そうに話していた。

2回目だか、3回目の戦闘ですももちゃんに救われたこと。

それ以来パートナーを組んで、悪の組織から来る何かと戦ったこと。


そのほかにも、すももちゃんとケンカして、うまくいかなかった時期の話や。

最後の方に戦ったのすごく強かったとか。

いろいろ話してくれました。


でも、兄は全く、なんのことかさっぱりわかりません。

こんなトンでるお話を母なんかにしたら。

失神するに違いありません。


今日は幸い2人とも春休みで両親は仕事。


この秘密を聞いたのは自分だけ。

楓もこの話は親にはしないでねと。

そう締め括りました。


すももちゃんとは、10年後に再開しようと約束した。


その報告を持って。

この話はおしまい。

兄妹の胸の中にしまわれます。


ケンカしたとか話が出ましたから。

少し冷や冷やしましたが、友情決裂はしていなかったみたいです。


自分がかけられる言葉は。

一つだけでした。


【壮太】

「パンケーキ、食べに行こうか?」


【楓】

「あんま、お小遣いないよ」


【壮太】

「バイト代入ったから奢るよ、お疲れ様」


【楓】

「いいの?」


【壮太】

「兄妹じゃないか、いくぞ」


【楓】

「うん……ありがとう……お兄ちゃん」


まだ少し春の風は冷たいので、2人で上着を来てから。

出かけます。


嬉しそうな楓を久しぶりに見れ。

兄はとても嬉しいです。


どうやら非行とか。

欲求不満とか。

思い過ごしで良かった。


なんか詳細はよくわからないけど。

頑張った楓にご褒美をあげれることが。


嬉しく思います。


これからも、変わってるけど真っ直ぐな妹であってほしいと。


兄は願うのでした。


【了】

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ