ヤンデレギャルゲーに転生された ~脇役な主人公~
俺の名前は、柊 海志。私立聖南学園の3年生だ。
お年頃で、ピアスの穴を開けようと試みて怖くてノンホールピアスにしてるとか、結構多感な時期の男子なのだ。そんな俺は、今物凄い既視感に襲われている。
原因は、教卓で自己紹介している転校生、金松 心で、凄く見たことがある顔だ。
こう、言い難いんだが、見たことがあるけど言葉に出来ないってやつ。胸の内にこう、もやもやした物が溜まっていくのが分かるぐらいに既視感を感じる。俺の知り合いに似た奴は居ないと思う。多分。
「初めまして。金松 心って言います。今学期から、転校してきました。皆さん、これからよろしくね。あっ、私のことはこころって呼んでね」
「「「よろしくー」」」
自己紹介が終わり、先生がホームルームを始めたので、これを気に、隣の変態と言っても過言ではない漢、そう、酒井 正吉に話しかける。
「なぁなぁ、正吉。あの転校生って噂とか、なんか無いか?」
「どうしたんだよ、海志君。女の子好きな君が可愛らしい転校生の黒い噂探しでもやろうって言うのかい?」
「女の子好きは訂正しろ。いや、まぁ、なんつーか馬鹿げた話なんだけどさ。後で話すから」
「いやぁ失礼失礼」
「心を込めやがれ」
「心さんだけに?」
「ぶっ飛ばすぞ!」
『はい柊五月蝿いぞ。点数引くぞー』
「うぐっ」
くそっ!正吉のせいで、笑われちまった。その正吉は、何一つ関係ありません顔を決め込んでやがる。
苛つくけど、それ以上に金松への既視感が気になる。
ちょっとだけ、金松を盗み見た。金松は、この教室の中でも一位二位を争うほど可愛いと思う。
髪の毛は、教科書で見た漆塗りの器みたいに真っ黒で綺麗だと思う。きっと毎日手入れを欠かさないんだな。顔は、正吉の言ったとおり可愛かった。ふっくらとした丸顔に、桃色の頬に小さな鼻と紅い唇が、瞳は、まだ見ていないけどきっと綺麗なんだろう。
長い事見つめていたら、金松がこっちを見てきた。振り向かれるとは思わなかったので、一瞬だが見つめ合ってしまった。
俺と金松の間が、時が止まったみたいに動かなくなる。すぐに俺は顔を逸らした。彼女の瞳はとても綺麗だった、でも何故か俺に縋り付くような瞳だった。何処かで、見たことがあるな。
その時、現国の先生が入ってきた。授業に集中するか。
「もう、逃さないんだからね。かーくん」
※学院 の所を 学園 に直しました。




