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第3話

少しでも面白いと思って頂けると嬉しいです。

血だらけの男の子はすぐさま3人によって応急処置を受け町まで運ばれた。

3人は男の子を町まで運び、門番に事情を説明しレヴィとナナは男の子について行き、ユイーナはギルドへ報告をしに行く。

町の病院にて治療を受けた男の子は身元不明の為入院出来ず、「なら家で…」とレヴィの実家である宿屋『月の雫』の一室で眠っていた。

ちなみに治療費はレヴィ達が払った。



男の子を運んで2日が経った。


「……う……………う〜ん」


男の子はゆっくりと目を開ける。


(俺は、生きてるのか……)


ぼやけていた視界が次第にはっきりしていく。

そこで目に入ったのは知らない天井だった。


ゆっくりと視線を横に向けるとそこには人がいた、赤いバンダナを付け、かわいらしいエプロンを付けた………筋肉ムキムキの40代の男だった。


「よう、起きたか坊主。気分はどうだ。食欲あるなら何か持ってくるぞ」

「あ………ありがとう……ございます」


おう、と笑顔で返事をしたバンダナをした男はドアから出て行った。

まだ状況が理解出来てない男の子……呂鬼ろきはゆっくりと思い出していく。


(村が襲われて……黒服を多分倒しただろうけど……、そのあとの記憶がないって事は気絶していたのか。ただ……ここはどこだ?村の近くなのか…さっきの男の顔付きはは日本人じゃないよな。……わからない)


呂鬼が考えているとドアが開く音がしてそちらを向く。

そこには先程の男がお盆にお皿と銀色のコップを乗せて入って来る。


「おっ、ちゃんと起きてたみてぇだな。とりあえずペコ肉のシチューと水だ。ゆっくり食えよ坊主」

「ありがとうございます(ペコ……?)」


痛みの残る身体をゆっくりと起こしていく、その時さっきまで空しか見えてなかった窓から見える景色に驚く。

そこには見覚えのあるコンクリートでできたビルや木造の家は無く、レンガ作りの家や少し遠くには日本だけで無く、見た事のない、白い西洋風の城の様な建物があった。


(なっ!!なんで城があるんだ?いや……城じゃないのか?)


「なんだ坊主。ギルドを見たが事ねぇのか?田舎から出てきたのか?」

「ギルド?」

「おいおい……。まさかギルドを知らねぇなんて言うんじゃないだろうな。」

「………………はい」


答えた呂鬼を男は微妙な顔をしたがすぐに元の顔に戻した。


「まぁ、その辺の話は後だ。せっかくのシチューが冷めちまう」


そう言ってシチューを渡してくる。

始めは毒や薬が入ってないか警戒し、ゆっくりと食べていく。

男はそれが病み上がり故にゆっくり食べているのだと思っていた。


(多少は鬼の力が戻っているから毒は効かないだろう。…………ペコって鳥肉に似ている)


そんな事を考えつつ食べ終わると男はまた来ると言ってお皿を片付けに出て行った。


「本当にここはどこなんだろうな……」


一人になった呂鬼はまた窓からの景色を見ながらつぶやくのだった。

この度『ペコ』が出てきましたが、ニワトリを思い描いて頂けたらいいです。

おそらくちょこちょこ出て来ると思います。

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