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【第1話】転生 ー死という希望ー

生きる意味......それってなんだろう。

登校中、電車の中でそんなことを考えるようになったのは、高校生になってからだ。

中学生の頃はもっと、何も考えずに生きられたのにな......。


ーー2026年2月22日国道508号

はぁ......はぁ......

僕の名前はーー名前は......

「僕って......誰だ......?」

少し、遡ろう......。


ーー2025年4月8日県立〇〇高校入学式

僕の名前は高橋 蒼空。青春を夢見る高校1年生!

(友達、できるといいなぁ......)

家から少し遠い高校を選んだのは、新たな人間関係を作りたい、そんな想いからだった。まぁ、少し期待していた。中学時代は目立たないタイプだったから、変われるかも......なんて。

人はそう簡単には変われない。それを思い知ったのは、入学してすぐのことだった。そう、それは昼休みのこと。


「......もぐ、もぐ.........。」


「なぁ聞いた?△△高校行った田中の話!まじでやばくね!?」

「あぁ、俺も聞いた!やばいよなあいつ...ぷっあはは」


もぐもぐしてるのが僕。今思えば、本当に愚かだ。なぜこの時誰かに、一緒にお昼ご飯食べようと誘えなかったんだろう。いや、本当は分かっている。僕は、そういう人間だ......。人と話すのが本当に苦手。その上、変な勇気だけはある。変な期待なんてせず、近くの高校にしとけば良かったのに。


(何のために僕は、必死に受験勉強したんだろう......)


それからの高校生活は、苦痛そのものだった。友人は1人もできず、休み時間はひとり、本を読んでいた。おかげで、この捻くれた性格により磨きがかかったよ。


ーーそうして、2026年2月22日国道508号に戻る。

(思い出した。僕は、蒼空。蒼空なんだ......!生きる意味なんて見失ってしまった、高橋 蒼空......!!)

自転車での走行中、事故に遭った。原因は相手の信号無視。車が全速力で自転車とぶつかったのだ。僕は今、死にかけている。


(ここで......死ぬのか......。でも、それも悪くないな......。未練なんてない。ずっと......ずっと望んでたことじゃないか。死にたいって......)


それなのに、涙が溢れ出す。何のために僕は生まれてきたんだろう......。目を開ける力すらなくなって、いつしか僕は、死んでいたんだ。


ーーとある世界、504年2月22日とある草原


「......ここは......どこだ......?」


やけに心地よくて、暖かい。目が覚めると、僕は草原のど真ん中にいた。


(僕、死んだはずだよな。まさか、天国なんてことは......)


「あなただぁれ?見ない顔ね。」


そう言って顔を覗いてきたのは、金色の髪に透き通る宝石みたいな目をした西洋風の、それこそ天使のような女の子だった。


「え、えっ......あぇっ......」


普段から人と話せないのに、こんな緊急事態に声が出せるはずもなかった。それから少し自分を落ち着けると、僕は小さな声でこう言った。


「た、高橋......高橋 蒼空です......」


(や、やっぱりここ......天国だったんだ!)


「あ、あ、あの......天国ですか......?」


自分でも訳が分からない質問をしてしまったと、少し後悔した。僕は、夢を見ているのか......?

すると、女の子が首を傾げて言った。


「天国じゃないけど、ここは天国みたいに素敵な場所よ?あなた、冒険者さんでしょ!」


「ぼ、冒険者?」


訳が分からないという感じの僕を気にせず、彼女は続けた。


「いいなぁ冒険者。私も魔獣討伐とかしたいのに、おばさまったら私を子供扱いして......!」


「あ、あの。君は誰......?」

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