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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。

師走はそーいう時期だった

作者: 孤独
掲載日:2026/01/07

「今年(去年)は随分と苦情がマシだったな」


……12月。というより、年末は非常にワケの分からない苦情が殺到する。

今年は随分かマシだった。


「それもこれもウチのミスが1つしかなかったからな」

「……あの~、大事な荷物を1つ失くしておいて、それくらいで許されるんですかね」


なんとか賠償で済んだそうですが……。



◇    ケース1、私は間違えてない     ◇



荷物をお届ける時にかなり困るのが、”返送”のお荷物である。

返送というのは、住所や氏名の不備によって、差出人の住所に荷物を返すわけだが……。


一般的な人なら、もう一度確認をしてくださるのですが、どーしようもないお客様ですと


「どーして荷物が返送されるのよ!!!」

「それはこっちからじゃ分かりません。返送を決めたところの局に確認をとるか、受取人にまた住所を聞いてください」

「お前等が間違えてるんだろ!!バーカ!!」


……ホントにね。こーいうヤバイ人がサービスを利用すると、こんな感じですね。

で、当たり前なんですが


「私は間違えてないんだから!!送り返しなさい!!!どうして送料をまた払わなきゃいけないの!!おかしいいぃぃっ!!急ぎなのよーーー!!」


相手が絶叫してても確実な事を伝えますが。

このお荷物はもう、お届け先の近くまでは荷物が運ばれているんです。でも、そこから先が分からないから結局戻ってくるんですよね。その時点でお支払い頂いた送料はしっかりもらっているんです。だから、もう一度、送り返せって言っても住所の不備があったらまた戻ってくるだけです。

そして、送り返せと言っても、その送料分は払ってくれないと基本的には、我々は損なんですよね。


ですので、基本は差し出したお客様がやってくださいってしか、返送の荷物に関してはできないんですけど。



「分かりました、分かりました。こっちで問い合わせしてみますから。ただ、住所が全然違ってたら、また払ってくださいよ」


ホントに五月蠅い客に対してはやってあげます(作者はね)。

で、いくら同じ業界の方でも、個人情報の取り扱いには結構五月蠅くて、詳しい事はお互いに言い合えないんですよね(電話でも)。ですので、お客様でやり取りした方が基本は早いし、確実です。


「スイームマンションの203号室なんですけど」

『え~っとですね……ああ、その方は208号室にいますよ。203号室は別の方です』


全然、部屋番号が違うじゃねぇーか。


向こうの局に問い合わせたら、やっぱり出してる方が間違えてるよってお返事である。それくらいの間違いは対応しろっていうお客様もいますし、それに対応する配達員もいれば、いない配達員もいます。

どうしてなんで?って言われたら


『99%合ってても、1%合ってない可能性があったら、後々面倒』……だからです


荷物に電話番号が書いてあったら、少しは配慮もするんですが。住所の不備をそのままにされる事も多いので、嫌だってのが大半です。


「あ~、そうですか。申し訳ないんですけど、中身が〇〇〇〇らしくて、凄い急ぎなんですよ。このまま送り返しても良いですか?」

『そーですか。分かりました。部屋番号は変えておいてください』


向こうと話をつけた後で、またお客様にご報告するんですけど


「私は208号室って書いてますーーーー!!」


こーやって怒鳴って、送料を踏み倒そうとするんですよ……。あのね


「あなた達が間違えてるんです!!」

「いや、もう203号室から208号室に書き換えて送り返しといたんで、受取人様の方にはあなたから説明してくださいねって、だけですよ」

「……いや、私は間違えてないから!!」

「大事な荷物が返送される時って、その住所を記録してるんですよ(コピー)。……ともかく、こっちで送り返したんで、この件はこれで」


この時、お客様は怒鳴って良かったって顔をされるんですけど。

そもそも送料にはあなたのような人にも対応する値段が入っているんで、間違えない方が安いし早いですからね。



◇    ケース2、ところでお前誰?     ◇


「はぁ~?……苦情ですかぁ~?」


電話からにしろ、メールからにしろ。

苦情を入れるのは構わないのであるが。その9割以上は、返答は要らないって感じなのである。

よーするに


「ムカついたからって文句言うの、やめーや」


木下も言われた事に呆れているんだがな


「確かに横を通ったぜ。っていうか、それが一般的な配達ルートだ」


その日、バイクで横を通った時に、なにやらその関係者と知らない奴が口論をしていた。知らない奴は車に乗っていて、関係者は当然ながら歩きで注意してたのである。


「そこは車やバイクの通行は禁止って立て看板あるけどな」


道っちゃ道だが、とある会社の敷地を突っ切る形になるのである。それ故、車やバイクで突っ切るのは止めろであって、用がある人は入って来てという形式である。もちろん、配達員は用があるから普通に入っていくのであるわけだが。


『どうしてお前達はこの道を勝手に通れるんだ!!おかしいだろぉぉっ!!』


「「……………いや、別に」」


苦情を言っているのが、明らかに関係者じゃないから


「ところでお前誰?」


こっちもこれを確認したいのである。

苦情をもらうと、それなりの回答を上とかに報告したり、紙を書いたりしなきゃいけないけど。許可をとってる事をそのまま報告しても、文句を言う側がまったく聞き入れないからムダな事だなーって思う。


「どうしてこーいう事が起きるんです?」


現場を知らないコールセンターの隅田川ちゃんからすれば、その会社の敷地を突っ切る理由が分からないわけでだが。現場の人達は分かっていて


「その先が釣り堀なんだよ」

「は?」

「だから、その会社の先にあるところは、ちょっとした釣りの名所になってるんだよ。地元の人達は歩きが大半なんだけど、たまに車やバイクが中まで入って来て会社に無断駐車をされるんだと」


年末とかの休みだと、知らない地域から来る人達がいるんで、こーいう苦情をもらうのはよくあります。



◇     ケース3、年末は不倫相手と過ごします     ◇



「”留置とめおき”が出たってよ」


”留置”とは、長期間留守にするから、荷物の配達を止めてくれって事なんですが。

こちらとしては、やりたくないんですよね。普段やっていることをやらないというのは、なかなか難しいのである。流れるラジオ体操で、この動きだけはしないで、……というような指示かな。


「ふ~ん、……で、聞いていいか?」


山口くんは確認する。

これがすご~く大事なのですが。会社ならいいんですよ。問題は個人なんです。


「瀬戸山充希さんが”留置”を出してて、……この瀬戸山優菜さんに”速達”来てるけど、”留置”するのか?」


留置の期間中に大事な荷物なんて来る事がないんですけど。

実際に初めて来たんで、ビックリしました。長いことしてますけど、こんなことあるんだ。


「仕方ねぇーだろ、どこか旅行にでも言ってるんだろ?充希さんの荷物はケッコー来てるぞ」

「……まぁ、確かに」


というか、”留置”期間中に荷物がこんなに来るの、滅多にないなーって思っていたら


「”速達”が届かない?」


翌日に電話が入ってきた。


「え?充希さんが”留置”のご依頼を出されてますけど……え?優菜さんは知らない?それはこっちも知りませんよ」


優菜さんの速達が届いていないというお話。こっちは”留置”が出てますよって、お伝えするのであるが、そんなの知らないと仰られる。

旦那さんは今、社員旅行中とかで、1週間ほど帰って来ないとか言っており、……


「じゃあ、充希さんの荷物も纏めて配達しておきましょうか?留置解除しますよ」


”留置”で家族個人の”留置”は止めてください。

そのまま、到着した全部の荷物をお渡ししちゃいましたよ。

そして5日後になって、荷物が全くない事に充希さんが大激怒。……色々、大激怒であったのだが


『お前等が静香ちゃんからの贈り物を、優菜に渡すから大変な事になったじゃないかーーーー!!』

「社員旅行って言いながら、不倫相手と旅行してたのも悪くね?」


旅行先からの贈り物と称して、色んなモノを送ったりもらったりして……要するに、不倫がバレたからどーしてくれるんだー、という感じの苦情であった。

”留置”していたのは、そーいう荷物の受け渡しを、妻にバレたくなかったためらしいのだが。


「俺達、カンケーねぇーじゃん!!」


カンケーない人間を利用するなんて、とてもとても難しいことである。


◇   電話をしないでください!!  ◇


「じゃあ、なんでクレームを入れたのよ!!」


小湊くんもなんでそんな苦情を言って来たのか分からないし。

そもそも原因は


「今野さんが悪いだけじゃねぇーか!!」

「言ってやるなや……」


私はしないんですけど……。配達員によっては、そーいうご配慮をされる方もおります。


「再配達してるんだから!いると思ったんだよ!!再配頼んどいて、いねぇーとかなんだよ!」


配達員が家の前で電話をしてまで、お客様を呼ぶのは……インターフォンが明らかに不調だったりする時なんですが。

中には念のため、電話で確認をとるんですが。(3時間前のことを忘れてるなんて、おもわねぇーじゃん)。


「なんの言い訳なんだよ!」


これで怒られたという事例は初めて聞きました。結局、不在だったので、留守電の方にも……もちろん、不在票も投函されたそうですが。別にこっちもそれだけで怒ってないんだけども。わざわざクレームにするのなんで?ってのは……ね。

どーして電話をしないでくださいという、理由をこっちも確認をとらざる負えないから、聞いたところ。


「パワハラで鬱病になったから電話なんかしないでくれってなんだよ!!テメェ、この”鬼滅の〇”の映画全巻セットを注文しといて、ふざけた事でクレーム入れるな!!無〇様に殺されちまえよ!!」


……なーんでそんな方がパワハラ会議のあるアニメのDVDBOXを頼んでるんですかね~。




自分がどれを対応したかは伏せますが。


住所の不備について、とやかく言うのは構わないんですけど。明らかに書き直しているのに、こちらの間違いだって、2,30分くらい窓口などで騒ぐのは効率が悪いと思うんですけどね。

たかがって言葉を使っちゃいますけど、500円くらいは払えるようにしてください。ホント。間違えなきゃいいだけなのにね……。



今日もありまして、窓口の方がそれに笑いながら対応していて、お客様から苦情を言われたそうですが。


「だって、印刷された住所に、サインペンでさらに書き足していたら、笑うじゃん?」


まぁ、……はい。そうですね。もうちょっとお客様にも真剣にやって欲しいですね。

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