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鋭い凡人と鈍い美形と  作者: 雨露 甘雨
2/14

鈍感な君のデート

たくさんの人。

みんな同じゲームをしてて、イベントを楽しむために来ている。

コラボイベントのために作られた限定衣装をきたキャラクター達。

それを写真に収めていく。


鈴花すずはちゃん、ここだよ!」


聞き覚えのある声。

ああ、絶対にリュウだ。

見てみると、オシャレな私服のリュウがいた。

僕が前まで見ていた私服より似合っている。

きっとデートのために選んだ服なんだろうなと思う。

楽しそうに可愛い女の子と一緒にいる。

彼女も綺麗なスカートを着こなしている。

あの子が木下さんか。

美男美女のカップルとしていろんな人の目線を浴びているが、気にしない様子で話している。

リュウの恋は順調そうだ。

表情的にも、彼は彼女のことを恋人として愛しているようだ。

推しを語るリュウの表情は楽しそうで、いつものように見ていた好きだった顔だ。


龍司りゅうじくん、はしゃぎすぎだよ」


彼女の笑った顔は幸せそうで、良い関係のようだ。

本当に、お似合いの2人。

性格もきっと良いんだろうな。

邪魔するのは良くない。

ゲーム関連で来たのだから、リュウは僕を見つけると彼女に僕のことを紹介するかもしれない。

2人のいい雰囲気を邪魔したくはない。

そう思い、別のところへと足を運んだ。


僕の推しが目の前にいて、それを写真に撮りまくって、コラボ商品を買って、それから大好きなコーヒーを飲んでとやっているうちに、リュウの事を忘れ、好きな事で頭がいっぱいになった。

ふとした瞬間に思い出すけれど、消えた恋心はそこまで僕を追い詰めたりしない。


「龍司くん!よくみるこの動物みたいなマスコットみたいなのは何?」

「ああそれはね、ボムポムっていう、キャラ達を強化したりしてくれるサポーターの役割を持つキャラだよ」

「へぇ、だんだん興味わいてきたなぁ。私も入れてみようかな」

「えっほんと⁉︎」

「うん!楽しそうな龍司くん見てると、次第に」


バレないように帽子を深く被る。

2人は近くに来たようだ。

いや、僕がいったのかも。

夢中になりすぎて、わからなかったがここはリュウの推しがいる場所。

彼女にも布教して、好きなんだなと思う。

僕はそろそろ帰ろう。

帰って、ゲームでもしていよう。

幸せそうに笑い合う2人を見ながら、ゆっくりと足を駅まで運んだ。

駅では撮った写真を見返し、SNSに行ったことを報告した。

すぐに相互から羨ましがられたコメントが来たので、ドヤってやった。

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